バニラ [その他の国]
またも週末旅は再放送でした。場所は、マルタ島。見逃した方は→こちら。
東京はまた蒸し暑〜い夏が戻ってきました。
水がめの方はどうなっているかというと、利根川水系が平年を上回って89%、荒川水系は少し増えて65%。
なんとか夏を乗り切れそうな気がしますが・・・。
さて、暑い夏に欠かせないのがアイスクリーム。そしてそのアイスクリームに欠かせないのがバニラの香り。
なんと世界の80%のバニラを生産しているのはマダガスカルだそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年8月3日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
アフリカ大陸の南東海岸から400キロほど離れた西インド洋にあるマダガスカル。
これがそのバニラです。
このバニラという植物の実を発酵・乾燥させることで、お菓子に使われる黒褐色のバニラビーンズになります。
収穫したバニラの実を買いとってもらうために生産者が市場に集まってきました。
まずは重さを計ります。正確に測ってノートに記します。
このところバニラの値段が高騰しており、数年前の10倍に跳ね上がっているとか。
重さに間違いがあっては大問題になりかねません。
黒板に書かれてあるのは、その日のバニラの相場。
「値段は上がり続けています。バニラの需要が増えているからです」と男性。
マダガスカルは世界でも貧しい国の一つ。それだけに農家は裕福な生活を夢見てバニラ栽培に力を注いでいます。
「1キロ150ユーロは悪くないね。香りを嗅いでもらえばうちの良いバニラだってすぐにわかるよ」と生産者。
もう一人の生産者は、家の中に保管してあるお宝を見せてくれました。
マットレスの下から出てきたのは、乾燥バニラ100キロ。値段にして50,000ユーロほど。
「そうです、お宝ですよ、はははは・・・(笑)」
しかし、このバニラの値段高騰がとんでもない犯罪を生んでいます。
それはバニラ泥棒。
この5年でバニラは金のなる木に変身してしまいました。
おかげで他人が栽培したバニラを盗んで手っ取り早く稼いでしまおうという輩も増えてしまったのです。
ここはヴィトーさんのバニラ畑。
「この木を見てください。実が一つもありません。盗まれてしまったんです」
そのため、生産者は時期を早めて収穫するようになってしまいました。
「誰も早く収穫したいとは思っていません。でも、どうしても盗まれる前に収穫しなくてはならなくなるのです」とヴィトーさん。
そうなると当然、品質に影響が出ます。
このままでは30%〜40%ほど香りが減少してしまう危険性があるそうです。
それでも今のところはマダガスカルのバニラは世界一の品質を維持しています。
ダニエルさんは200万ユーロを投資して、50トンのバニラを手に入れました。
このバニラを500万ユーロで輸出しようと考えているそうです。
となると、いろいろ経費を差し引いても、かなりの利益が見込めますね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、何やら話し声が聞こえてきた。『誰にも言っちゃダメよ。そんなことしたら刑務所行きだからね』娘はそう言うと、弟の手のひらに白い粉を乗せた。するとわが息子がそれをなめた。マエラ9歳、ルカ6歳、二人はバニラ味の砂糖に恍惚となっていた」
VDM(Vie de Merde)より
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