運転免許は労働で [トピックニュース]
いつも通っているジムの館内放送で、何度聞いても気になるフレーズがあるのです。
それは「・・・皆さまに気持ち良くご利用していただくために・・・・」
「ご利用していただく」の「して」は一体なんなんだろう???
なんでここに「して」が入るのだ???と、ドライヤーで髪を乾かしながら、いつも疑問になります。
昨日も気になったから明日もきっと気になる・・・あのアナウンスが終わらない限り永遠に気なりそうな・・・。
それはさておき、フランス北東部にある小さな村ヴァール=エベルザン(Vahl-Ebersing)では、こんなことが行われていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年8月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
高校生らしき女の子二人がせっせと壁のペンキ塗りに励んでいます。
ペンキ塗りは村役場からの依頼です。
こんな風に村役場の依頼で仕事を引き受けている若者は他にも10人ほどいるそうです。
しかし、誰一人として賃金をもらうわけではありません。
その代わり、その分のお金が自動車学校に支払われます。
つまり、労働の代わりに運転免許取得にかかる費用を村役場が負担してくれるというわけです。
「両親は学校に行く費用を負担してくれているので、運転免許の費用は自分でなんとかしようと思ったんです」と女子高生。
感心ですね。すぐに親にお金を出してもらうナンパな学生とは違うらしい。
「前は洋服やらなんやらにお小遣いを使ってたんですが、こうやって働いたほうが身になります」ともう一人の女子高生。
この子、ジャスティン・ビーバーのトレーナー着てました。
ヴァール=エベルザンは人口500人ほどの小さな村です。
仕事を完了したら普通なら賃金を払うところですが、代わりに送られてきた請求書に書かれてある額を自動車学校に振り込みます。
これなら税金やら何やらを支払う必要もありません。
そして学生さんたちはタダで運転免許を取得することができるというわけです。
「小さい村ですから予算がないんです。ですから、様々なことを延期せざるをえないんです。それでこの方法を思いついたんですよ」と村長さん。
こちらの若者も、このシステムで免許取得にかかった費用1,200ユーロを賄いました。
さらに、責任とは何か?を学ぶこともできたと言います。
「朝、決まった時間に起きるとか、両親とは別の人間に監督されるとか、村役場のおかげでちょっとした勤め人としての経験をさせてもらったように思います」と父親。
このシステムができて2年、若者たちは学校のペンキ塗りもしました、サッカーグラウンドのリノベーションもやりました。
村のあちこちのその功績が残っています。
おかげで村は10,000ユーロ(約130万円)ほどの節約ができたそうです。
小さな村にとって大きな節約です。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、生徒の一人に言われた。『先生、髪に白いペンキが付いてるよ』あ、あのね、これは白髪なの」
VDM(Vie de Merde)より
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