謎の絵画 [トピックニュース]
とあるフランスの都市で、暑さのせいか単なる悪ふざけか、少年たちが道路の消火栓を開けて水浴びを楽しんだところ、数日経って一人9,000ユーロの罰金の支払い命令がきてしまったそうです。
9,000ユーロと言えば、100万円を超えてます。
少年たちはちょっとしたいたずら気分でやってしまったと後悔しているようですが、それなりの損害も出ているようなので、これはもう払うしかないですね。
さて、8月最後の話題は、謎の絵画です。
フランス、ロワール地方の町ラヴァル(Laval)にある美術館にその謎の絵が保管されています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年8月30日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
早速、その絵を見てみましょう。
傷をつけては一大事。まずは白い手袋をしてからです。
このダンボール箱の中にあるのがその絵。
開けてみると・・・こんな絵でした。
ご存知の方はピンときたかもしれません。あのアンリ・ルソーの作品です、というか、作品と思われます。
なぜにはっきりしないかと言えば、この絵がラヴァル美術館にやっていた経緯にあります。
ある日、ダンボールの包みが美術館に届き、中を開けるとこの作品とともに手紙が入っていました。
「『この絵を貴美術館の展示にお役立て頂けたらと寄贈申し上げます。私の名は明かしたくありませんので匿名にさせてください』と書かれてあったんです」と美術館の方。
寄贈の理由は、すでに高齢で相続してくれる者もいないからというものでした。
絵にはルソーのサインが入っています。
釣り人が川に糸を垂れている風景を描いたこの絵、本物であるという証明書も添付されていました。
となると、金額にすれば数百万ユーロはするという名作です。
証明書付きとは言え、そのまま展示するわけには行かず、市は独自に調査を行い、さらに寄贈者にも詳細を確かめたいとしています。
「寄贈者の匿名は守るという前提で詳細な情報を提供してもらいたいのです。この絵がここに至るまでの歴史を確認することができますからね」とアヴァル市の助役さん。
期せずして作品を贈られた美術館は、こちらの塔の中にあります。
そしてここから数百メートルのところに、なんとルソーの生家があるそうです。
「ルソーの作品として展示はまだできません。きちんと調べて大丈夫なことがわかってからになります」と助役さん。
「ああ、そうでしょうね。確かにね」と男性。
美術館を訪れる人たちはこんな反応です。
「あまりにも話が出来すぎてますよね。サンタクロースのプレゼントみたいでにわかには信じられませんね」と女性。
かつて美術館には痛い思いをした過去がありました。
厳密な下調べをしないまま展示した結果、偽物だということがわかったのです。
同じことを繰り返してはならいと今回は慎重を期すそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、匿名の名前で、自分で自分に花を贈った。というのも、私を好きになるやつが他にいると彼に思わせたかったからだ。お花を受け取って嬉しそうにしていると彼が言った。『ねえ、驚いたでしょう。実はそれって僕からのプレゼントなんだよ』」
VDM(Vie de Merde)より
コメント 0