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新築の中世の城3 [ブルゴーニュ地方]

 今週は、1997年着工、現在も建築中の中世のお城ゲドゥロン城(château de Guédelon)をシリーズで紹介していますが、今日はその三回目です。

 今回は建築に使われる道具を中心に紹介します。

Paris_Treigny.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年9月13日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 前回で紹介したように、建築に使用される建材は、こうして馬が荷車を引いて運びます。

 「馬はこの手の仕事をするのに向いた動物です。例えば、牛に比べるとよく言うことを聞いてくれますし、長い距離を移動することも出ます」

 確かに、前進だけでなくバックするのも上手にできますね。

 重たそうな石を乗せた荷車も引っ張っていきます。

 荷物は、石の時もあれば木材、石灰、漆喰など、その時によって変わります。合計で一日2トンほどの荷物を運ぶそうです。

 さて、工事現場には大きな木製の車輪が2台。

 どうやって使うかというと、人が中に入って歩きながらぐるぐる回します。リスやハムスターと同じ。

 しかし、使い方を間違えると大怪我につながりかねません。絶対に車輪の板の部分に手をついてはいけません。そして二人の息をぴったr合わせて回さなくてはなりません。

 とは言っても、一体何のために回すのか?

 先ほど運ばれてきた石を高いところまで上げるために使う道具なのです。つまり人力クレーン車というわけです。

 13世紀の工事ではよく使われていたそうです。最大で500キロまで上げることができるそうです。

 運ばれてきた石はこのようにして次々と積み上げられていきます。

 どうやら職人さんが実習生に石の積み上げ方を教えているようです。

 ここでは、毎年、400人もの実習生を受け入れているそうです。

 「できるだけ城が長持ちするようにと、この方法で作っています。それを実習生に教えているんです。ここまで作るのに20年かかりましたが、この先、1000年も2000年も壊れないで残ると思いますよ」と職人さん。

 ゲドゥロン城は一私企業です。その資金は年間30万人にもなるという見学者の入場料で成り立っています。国からの補助金は一切ありません。

 従業員は全部で70名、うち45人が職人さんたちです。年間の予算は500万ユーロ。

 となると、見学に訪れるお客様を案内するガイドの仕事も重要なポストです。

 毎年、5万校の学校から先生が生徒を引き連れて見学に訪れるそうです。

 生徒のみなさんにとっては、ここは青空教室のようなもの。

 仕事で使うロープ、釘、そしてこのカゴも全てここで作っています。それがここのルール。徹底してますね。

 もともとは絵描きだったオレリーさん、籐細工を学んだあと、ここにやってきました。

 ただ今壊れたカゴを修理中。13世紀にはよく使われたカゴだそうです。

 「こう見えても力仕事なんです。なので、昔は男性の仕事だったようです。それでもなんとかやれますよ。鍛冶屋の仕事となるとちょっと難しいですけどね」とオレリーさん。

 お城の建築が進むにつれその勢いは増し、最近では新しい職業もできました。

 なにやら鍛冶屋さん風ですが・・・。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、鍵穴に鍵を差し込んで鍵を壊してしまった。こんなことは絶対起きないと言い切れない。しかし、私が鍵屋で、鍵をかけたばかりの部屋にその道具が置いてある、なんてことはそうそうあることじゃない

VDM(Vie de Merde)より


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