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新築の中世の城4 [ブルゴーニュ地方]

 中世の道具を使って中世の方法で建築が進むゲドゥロン城(château de Guédelon)。

 庭も含めた敷地の広さは14ヘクタールほど。

 シリーズの四回目は、この敷地全体を使った、建物の建築だけにとどまらないお城の様子を紹介します。

Paris_Treigny.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年9月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 前回の最後に登場した鍛冶屋さんらしき男性が再び登場。

 型から取り出した棒状の金属を叩いて薄くのばし四角に切り分けます。

 ピンと来た方もいらっしゃるかも知れません。実はここは鍛冶屋ではなく、造幣局でした。

 この四角い金属片で硬貨を作っています。

 まずは重さを計ります。一枚は1.2グラムでなくてはいけません。13世紀にはそう決められていたそうです。

 どうやらその当時からニセ硬貨が出回っていたようです。

 1年前からここで硬貨を作っているニコラさん、こうやってすでに700枚を作りました。

 敷地の中には農場もあるようで、さながら中世の生活の再現といった感じになってきました。

 これは川の水を利用して造られた水路。栓を外したら勢いよく水が流れ出しました。

 その水の先にあるのが水車。ギシギシ言いながら回っています。

 この動力を利用して臼で麦の実を挽いて粉にします。

 コンスタンタンさんはここに来るまではパティシエをやっていました。粉については誰よりもよく知っています。

 「以前に何度も使っていた粉と同じだということに気がつきました。原材料を手にして初めてそれがわかりました」

 この粉を集めてお城にあるパン屋さんchez Maxへ持ち込みます。

 「ああ、きれいな粉だね。きめ細かくて質がいい」とパン屋のマックスさん。

 50年間パン屋で働き、今はリタイアしてここで好きなパンを焼いています。

 「こんな材料や道具を使ってパンを焼くなんてことは他では体験できないから楽しいんだよ」とマックスさん。

 そして、今、一番新しくできた施設が、この中世の庭です。

 庭と言うより畑と言った方が良さそうですが、二人の庭師がここの手入れに当たっています。

 1年前、庭を作るにあたっては15世紀の書物を参考にしたそうです。

 こんな風に、当時、描かれていた通りのものを用意して植え付けました。

 「中世の植物に関するデータはたくさん残されています。修道院との関連が強かったようです。何しろ修道院では植物を、食料として、また薬として育てていましたからね。ただ、抜け落ちているデータもあります。それは一般の人たちがどうしていたかです」と庭師。

 中には現在では見かけなくなった種類の野菜もここで育っています。また中世のフランスになかった野菜は作られていないそうです。

 ピンクの小さな花を咲かせていたのはソバ。なんだか見学者の方々、盛り上がってますねえ。

 これらの野菜を使って作っていた料理はと言えば、ほとんどが鍋料理。

 鍋に葉物野菜や根菜を入れドロドロに煮込んだものをパンと一緒に食べていたと考えられているそうです。

 庭師の方、ちょっと面白いジョウロを使って水やりしてました。

 そしてまたアトリエに戻ってきました。ここのアトリエでは様々な材料で絵の具を作っています。一体、何に使うのでしょう?

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、自宅の三階のベランダにある小さな庭の手入れをしていた時、ヒキガエルを見つけてあまりの恐ろしさに腰が抜けた

VDM(Vie de Merde)より


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