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新築の中世の城5 [ブルゴーニュ地方]

 新築中の中世のお城ゲドゥロン城シリーズも最後になりました。

 最後は、お城の中に入ってみます。

Paris_Treigny.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年9月15日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 お城のパン屋さんの石窯で美味しいパンが焼けたようです。

 焼きたてのパンを切ってみると、ふわっと湯気が立ち上りました。中はもちっとして、濃密な感じだそうです。

 食べるとカリッと音がしてました。美味しそうですねえ。

 「普通のパンよりこっちのパンの方が美味しいですね」とコンスタンタンさん。

 こちらの平べったいパンは、イースト菌は使わず、全粒粉だけで焼いたパンです。

 ここで出来たパンは販売はされませんが、こうして見学者にふるまわれることもあるそうです。

 「穀物でできているのがよく分かるパンです」と女性。

 「このパンだけで十分美味しいわ」と別の女性。

 さて、こちらは前回の終わりに登場した女性が絵の具を作っていたアトリエです。

 今日も絵の具作りに励んでいます。機械は一切使いません。材料はこの周りで取れた石、砂、土。

 「できるだけ細かく砕きます。きめが細かい方が、壁などに塗った時に長持ちするんです」とヴァレリーさん。

 集めてきた材料を洗っては沈殿させ、また洗っては沈殿させ、最後に乾燥させたら粉状にしてふるいにかけます。これで粉の染料が完成します。

 ヴァレリーさんがゲドゥロン城にやってきたのが7年前。2013年にヴァレリーさんを撮影した映像が残っていました。

 この時は、友人のオレリーさんと一緒に13世紀の壁画が残る教会を訪ねていました。

 聖書の物語が壁一面に描かれています。これを見ると、当時、どんな色を使っていたかが良くわかります。

 ヴァレリーさんはこれらを参考にゲドゥロン城の室内の壁に絵を描いてきました。

 お城の工事が進むに従って、真っ白な壁が出来上がります。そこに装飾の絵を描いていきます。

 現在、作業が続いているのが領主の寝室の壁画です。綺麗ですね。これなら安眠できそうです。

 ヴァレリーさん、いよいよ今日の作業に取り掛かります。まずは絵の具作りから。

 石で作った染料に、ウサギの皮膚で作った接着剤と溶き玉子と少量の水を加え混ぜます。

 昔からこの材料で絵の具が作られてきたそうです。

 「こうすると持ちがいいんです。この絵の具を使った13世紀の壁画が数多く残されていますからね」とヴァレリーさん。

 今日は出窓の壁に花を描いていきます。このモチーフは中世のお城や修道院によく描かれていたそうです。

 ヴァレリーさんが花を描くたびに白い無機質な壁が華やかになっていきます。

 外から見たお城の壁が網の目のよう。ちゃんと考えて一つ一つ石が積み上げられたんでしょうね。ため息が出ます。

 敷地には建築に必要な金物を作る鍛冶屋もあります。また、石灰を煮詰めて漆喰を作る作業場もあります。その隣ではモルタルに漆喰を混ぜ込んでいます。

 お城には川から水を引くための水路も作られています。この水が水車を回して動力となります。

 ゲドゥロン城へ来れば、中世の人たちがどんな仕事をしていたかがよくわかります。

 この工事現場の一切を仕切っているのが、歴史的建造物のスペシャリストであるフロリアンさんです。

 「様々なノウハウがここに集まっていることがゲドゥロン城の宝と言えます」

 研究者と労働者が一つになってここまで出来たこのお城。まだまだ工事は続きます。

 建物が完成しても、次は室内の調度品を作って、などやっていると、終わりがないですね。

 しかし、このシリーズはとりあえず今回で終わりとなります。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、いとこの18歳の誕生日に金の指輪をプレゼントした。いとこは金より銀が好きといって、上から銀の絵の具を塗ってしまった [目][あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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