グラン・マザラン [トピックニュース]
昨日、友人と一緒に下北沢のピーコックの2階にある中華屋さんにお昼を食べに行ったところ、同じ階にあるしまむらが閉店セールをやっているのを発見!
“全品25%引き” というPOP広告が二人の頭にこびりついて離れません。
気もそぞろにランチを済ませてお店に駆けつけると、パンパンに膨らんだしまむらのビニール袋を両手に抱えた80歳前後のオバアさま方がお会計を済ませて意気揚々と帰っていく姿に遭遇。
お得意様に高齢者もいたとは知りませんでした。
私らも負けてはならじとお買い得品をいくつか買ってきました。
お得だったのはデッキシューズ。1200円が900円で手に入りました。しかもサイズが23センチ。
このサイズは早く売り切れてしまうものなのですが、一足だけ残ってました。ラッキー!
さて本日は、そんなお買い得品とはかけ離れた売り物 “グラン・マザラン” のお話です。
“グラン・マザラン” とは、スイスのジュネーヴで競売にかけられることになっている19カラットのダイヤモンドのこと。
その光の中にフランスの歴史を映しているダイヤモンドです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2017年11月14日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがその “グラン・マザラン” です。
この一粒に3世紀にわたるフランスの歴史が詰まっています。
その歴史は17世紀に権勢を誇ったあのマザラン枢機卿とともに始まります。インド産のダイヤモンドをカットさせたのはマザランでした。
その死後、太陽王ルイ14世のものとなります。
その後、ダイヤモンドはルイ15世の王冠を飾りますが、1789年、フランス革命が勃発。
その騒乱の中を生き延び、皇帝ナポレオン3世の皇后ウジェニーの装飾品として再び歴史の表舞台に登場しました。
そして1887年、第三共和政政府はこのダイヤモンドを手放すことを決定。
“グラン・マザラン” はフレデリック・ブシュロンという人物に売却されます。
その次にこのダイヤモンドが公の場に姿を現したのは、ルーヴル美術館でアンティーク・ジュエリー展が開催された1962年のことでした。
その後の行方ははっきりしないまま、今回、競売にかけられることが発表されたのでした。
「このダイヤモンドは大変な話題を呼んでいます。おそらく記録的な額で落札されることでしょう」とクリスティーズの責任者。
こうしてみると、ややピンクがかっているように見えます。
クリスティーズによれば、5〜8百万ユーロで落札されるのではないかと言われています。
因みに、下北沢のしまむらの閉店セールは19日(日)まで。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼から誕生日のプレゼントをもらった。ずっと前から、ワクワクしながら待ってるわと釘を刺していたので、ダイヤモンドの指輪を期待していたのだが、彼がくれたのは宝くじ1枚だった」
VDM(Vie de Merde)より
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