週末はヴィシーで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はフランス中部の都市ヴィシー(Vichy)を旅します。パリからは列車で約3時間。
ヴィシーと言えば、ドイツ占領時代にフランス国の首都として機能していた都市であり、ミネラルウォーターの産地や温泉地としても知られています。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年11月18日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばk、mらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
アリエ川の岸辺にできた町を、まずはボートで眺めてみましょう。
「ボートなら一味違った視点から町を眺めることができます。それに動力が電気なので静かです。リラックスできますよ」とレンタルボート店の方。
もう一つの楽しみ方もあります。電動アシスト自転車で6キロに及ぶ岸辺の遊歩道をサイクリング。途中にはあのミネラルウォーターの源泉Source Celestineがあります(青印)。ここで喉の渇きを癒しましょう。
次は歴史ある温泉スパLes Dômesで全身を癒しましょう(赤印)。
ここは1905年に建てられた温泉施設です。当時は10,000人もの湯治客がやってきたそうです。
「当時の観光地と言えば地中海沿岸地域だったんです。それでこの湯治場にも、ビザンチン様式の大きなドームや2つの小さなドームのあるエキゾティックな建物になったんです」と責任者。
浴室のデザインはアールヌーヴォー。美しいですねえ〜。現在は歴史的建造物として文化財に指定されています。
「ロシア皇帝の一族やフランス政府の大臣等々がここを利用しました」
どうやら上流階級の人々がここにやってきたようです。
現在の湯治客は25,000人ほど。この マッサージ “ヴィシーシャワー” は世界的に知られているそうです。温泉のシャワーを浴びながらのマッサージ、気持ち良さそうです。
旅人さんが選んだのは30ユーロのお得な温泉泥パック。温度41度の温泉泥を直接肌に塗ります。泥の成分が緊張を解きほぐし、血行を良くしてくれるそうです。
次はちょっと変わったところに行ってみましょう。案内してくれるのは第二帝政時代の衣装に身を包んだアラさんです。
「あそこに見えるのがナポレオン3世の別荘です(こげ茶印)」
1862〜65年に作られたこの別荘、スイス・アルペン風コロニアル様式という変わった建物です。
「皇帝は田舎風なのが大好きでした。ですからお城や邸宅ではなく山小屋風にしたのです」とアラさん。
あれ、旅人さんもコスプレを楽しんでますねえ〜。
さて、そろそろお腹がすいてきた頃。お昼をいただきましょう。ここは川沿いにあるレストランLa Promenade(オレンジ印)。ここのスペシャリテは川魚のフライの他に、カエル料理があります。
「味付けは、新鮮なパセリとニンニクひとかけで十分です。それ以上は必要ありません」とシェフ。
というわけでロゼワインをお供に小魚のフライとカエルのもも肉をいただきます。
次は腹ごなしにラフティング!
市街地から5分のところにカヤックやラフティングが楽しめる人工の川があります。1968年に作られた総合スポーツ施設Vichy Aventure(水色印)。ライフジャケットをつけたまま飛び込む人もいます。
そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。
今晩の宿はツリーハウスLa Cabane de Rémi(黄緑印)。市街地からそう遠くないところで緑に囲まれ静かに過ごせそうです。中はこんな感じ。別荘を丸ごと借りるのと同じですね。ベッドは4つ。家族で借りるのにちょうどよさそうです。
さて、ヴィシーには150年以上も前から作られ続けてきたドロップがあります。それを求めてメーカーMoinetの店舗(紫印)へ。
砂糖とミネラルウォーターの塩で作られたパスティーユと呼ばれるドロップを製造販売しているのがこのお店です。創業は1852年。同じ一族が経営を続けてきました。現在は7代目。
「地元の方ならうちの祖母を知らない人はいませんよ。いつも子供達にパスティーユをあげてましたからね」
年間800トンも製造されているパスティーユは、そもそもは薬だったようです。今では、レモン味、アニス味、オレンジ味など種類も豊富なお菓子のドロップになりました。
最後に、1903年に作られたオペラハウスを見ておきましょう(黄印)。最近になってリノベーションが完了したばかりのアールヌーヴォー様式の建物。ただものではない美しさ。
「この色合いの劇場は珍しいです。それにアールヌーヴォー様式の劇場はフランスではここにしかありません。ヴィシーは人口25,000人の小さな町ですが、座席数は1400席と大劇場なんです。それに音響も素晴らしいですよ」
さて今回の旅の費用は、宿泊代が140ユーロ、昼食代が15ユーロ、パスティーユが6.20ユーロ、温泉ケアが30ユーロ、ラフティングが22ユーロ、ボートのレンタル代が30ユーロで、締めて243.20ユーロ(約31,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、化学の実験だったので、白衣に手袋、さらにゴーグルをつけ完全武装で臨んだ。単にミネラルウォーターをいじってただけなのに
」
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/162.gif)
VDM(Vie de Merde)より
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