週末はエピナルで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はフランス北東部の町エピナル(Épinal)を旅します。
パリからは高速列車で2時間半。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年12月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
町の観光に便利なのがこの自転車。駅に着いたら電動アシストをレンタルしましょう。
町を流れるモーゼル川を渡って、最初にやってきたのがヴォージュ広場(青印)。周りにはルネッサンス様式の建物やアールヌヴォーの建物が並んでいます。
さらに自転車を漕いでピノー広場へ。ここには町の名前の起源になった「トゲを抜く少年」の像があります。トゲはフランス語でエピヌ(épine)。この像はピノー(Pinau)と呼ばれています。
さて、エピナルは18世紀から19世紀にかけて版画の製作で繁栄を遂げました。次はその製作所を見学してみましょう。
「エピナル版画製作所へようこそ!」
1796年創業の製作所Imagerie d'Epinalは今も版画の製作を続けています。ここではその製作の様子を見学することができます。
「優しい色合いなので、現代のデッサンより美しく感じます」と女性。
ラ・フォンテーヌ童話集もここで印刷されたようです。表紙には社名の他にエピナルで印刷されたことが記されています。
版画は物語だけではありません。その時代に実際に起きたことが版画になって印刷されています。
「版画はメディアのような役割を果たしていたんです。この版画を見れば、何が起きたかすぐにわかります」と製作所の方。
町の歴史を代表するものは他にもあります。その一つがこの城壁。かつて町はこの城壁でぐるりと囲まれていました。赤茶けた石は町の周りを取り囲んでいた丘から採取されたものです。
「採取するのも、町まで運ぶのも、早くて楽だったので城壁を作るのに利用されたんです」と専門家。
13世紀に作られたエピナル城も同じ石を使って作られています(黄緑印)。ここからなら町全体を見渡すことができます。
そして、絶壁でロッククライミングを楽しむ人の姿が・・・。
エピナルはスポーツの町としても知られています。カヌーも楽しそうですが、本日、訪ねたのは・・・アイスホッケーの試合(水色印)。
サポーターの皆さん、すごいですね。それもそのはず、地元にはプロのアイスホッケーチームGamyo Epinalがあるからです。チームカラーはご覧の通りオレンジ、黒、白の三色。熱い応援がスケートリンクの寒さを忘れさせてくれます。
次は中世に建てられたサン=モリス聖堂を通って、プラネタリウムへ向かいます(黄印)。160㎡のスクリーンに地球や宇宙の映像が映し出されます。
「テレビで見る映像とは異なり、ここなら体感できます」と責任者の方。
あちこち見て回ったらお腹がすいてきました。美味しいものでもいただきましょう。
とは言っても、エピナルにはこれといった郷土料理はありません。
ただ、ここのレストランではこの地方で採れた食材を使って料理を作っています。旅人さんが食べたのは昨日の料理にも登場したアンズ茸を使った一皿でした。残念ながらレストランの名前も所在地も不明。
お腹が一杯になったら今晩の宿へと向かいましょう。それがこの宿。
エピナルの中心街から2キロほどのところにある湖畔に建つ一軒家。残念ながらこちらも名前も場所も不明。
6人泊まれるこの一軒家、貸切で一泊150ユーロだそうです。電気はこのソーラーパネルで自前。寝室はこんな感じです。
風の音と鳥のさえずりしか聞こえてきません。
翌日は森をハイキング。ガイドさんと一緒なら森の植物について色々教えてくれます。
最後にちょっと変わった建物を見学しておきましょう。1809年に建てられた中国風の塔(オレンジ印)。お城の下にある個人の住宅から公園に行くための専用階段として使われていたそうです。当時は中国風というのが流行っていたとか。
さて今回の旅の費用は、レンタサイクルが20ユーロ、版画製作所が11ユーロ、ホッケーの試合観戦が15ユーロ、プラネタリウムが7ユーロ、食事代が15ユーロ、宿泊代が一人25ユーロで、締めて93ユーロ(約12,000円)でした。
盛りだくさんの旅でしたが、これまでで一番安上がりでした!
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、大事な会議があった。私がプレゼンテーションをしている最中に、飾りのサボテンをひっくり返してしまい、そのトゲの半分が私の手に刺さり、もう半分が社長の手に・・・」
VDM(Vie de Merde)より
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