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南仏伝統のクリスマス [プロヴァンス地方]

 昨晩、東京駅に行く用事があり、少し早めの時間に着いたので、あの新しく整備された丸の内側の広場でも見ていくかと思い立ち、行ってみました。

 ところが、人がいっぱいで、しかもあちこちにフェンスが置いてあって、ちっとも美しくない。

 結局、セコセコした広場でした。

 イルミネーションかなんかのイベントをやっていたようなので時期が悪かったのかもしれないですねえ。残念。

 さて、25日を過ぎると賞味期限の切れたケーキのようになってしまうクリスマスですが、フランスのニュース番組では、各地のクリスマスの様子が取り上げられています。

 その中の一つ、プロヴァンスのクリスマスを紹介します。

 ゴッホが療養で滞在していたこともある南仏の小さな町サン=レミ=ドゥ=プロヴァンス(Saint-Rémy-de-Provence)では、伝統的なクリスマスのミサが今でも行われているそうです。

Paris_StRemiPro.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年12月25日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 クリスマスイヴの夜。

 伝統の衣装を身につけ、ランプを手にした人たちが、太鼓と笛の音に合わせて行進していきます。

 「これは仮装行列なんかじゃないですよ。プロヴァンスの大切な伝統行事なんです」と男性。

 「田舎で生まれ育った羊飼いたちは、生まれたばかりのイエスに会いにやってきたんです」と別の男性。

 行列の向かった先はサン=マルタン参事会教会。

 時間は間もなく夜の0時。真夜中のミサがいよいよ始まります。

 やってきたのは2匹の子羊。

 これから神の祝福を受け、幼子イエスに捧げられます。その場面が寸劇で再現されているようです。

 「うちは4世代も前からこのミサを続けていますよ」と男性。

 ちょっとびっくりして暴れていた子羊も、しばらくすると慣れてきておとなしくなったようです。

 司祭らしき人が手にしているのが幼子イエス。

 「家族全員が揃うミサなんです」と男性。

 「プロヴァンス伝統のミサがこうして毎年行われ、私も参加できて幸せです」と女性。

 「ここのクリスマスは歴史と精神を感じます」と若い女性。

 実際に教会に通っている信者は昔に比べると少なくなっているようですが、こうして伝統を守り続けている方たちもそれなりにいるようです。

 改めてクリスマスはキリストの誕生を祝う日だったということを思い出させてくれる南仏の行事でした。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、弟はキリストが水の上を歩いたことを初めて知った。そして、同じ名前でありながら、泳ぐこともできない僕のハムスターは、カゴの中でゴロンと横になっていた

VDM(Vie de Merde)より



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