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ブラッスリー4 [ロレーヌ地方]

 とにかく、寒い!

 日の当たらない場所に積もった雪は、昼間は少し溶けて液体になるようですが、翌朝にはカチンコチンに凍って氷になっています。

 週末には寒さが緩むようですが、この氷の雪山、しばらく残り続けるようです。

 さて、シリーズの最後は、フランス北東部の都市ナンシーにあるブラッスリーL’Excelsiorを訪ねます。

Paris_Nancy.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で、2018年1月19日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ナンシーの凱旋門。門の向こうに大観覧車があるようです。

 ここはフランスで最も美しい広場の一つ、スタニスラス広場。バロック様式の建物が並ぶこの広場からすぐのところにあるのがブラッスリーL’Exelsior。

 お店の中ではお客様をお迎えする準備が着々と進められていました。

 テーブル数は約100。ノリの効いた白いテーブルクロスがかけられ、テーブルセッティングも完璧です。

 ちょっと面白いのはこのナフキンの折り方。このお店独特のものだそうです。並んでいるのを見るとヨットのように見えます。

 店はナンシー駅の真向かい。お客様の混み具合も列車の発着によって決まります。

 そして液晶画面で列車の発着時間を確認することができます。

 サルバトールさんは18年前から給仕係を務めています。おかげでお客様とは顔見知り。

 一方、エカイエ(牡蠣の殻を開ける職人さん)は朝の7時に出勤し、お客様の目に留まりやすいように、魚貝類を並べます。

 「お見えになるお客様のうち半分が海の幸の料理をご注文になります」とエカイエ。

 開店前のブリーフィングが始まりました。給仕長から本日のメニューについて説明があります。

 さあ、いよいよ開店です。ここからは一刻も時間を無駄にはできません。

 慌ただしいフロアーの天井を見ると、アールヌヴォーの優雅な装飾が施されているのに気がつきます。

 建物が完成した1911年に開業。100年以上の歴史があります。

 「いつも時間との戦いです。特にランチの時間はね。会社員の方は時間内に食事を済ませて職場に戻らなくてはならないですから」と女性の給仕係。

 作っているのはタルタルステーキ?

 厨房の方も同じく大忙しです。お昼の2時間だけで180食を出さなくてはなりません。

 そういえばこのお店、毎日朝の8時から夜の0時半(土日は11時)までオープンしているそうです。

 女性の給仕係、すごいですね。大きなおぼんに4皿分の料理を乗せて運んでいます。

 それに、こちらの男性の給仕係もすごい。コーヒーはいったい幾つおぼんにのってるんでしょう?!

 これはプロじゃないと出来ない技ですねえ〜。よく見ると端を肩に乗せて運んでます。

 「こうやって指を立てておぼんを持ち、フロアーを行き来します。これが楽しいんですよ。それにお客様に見せるちょっとしたパフォーマンスでもあります」と給仕係。

 「ここはナンシーの心みたいなところです。街で一番有名な場所ですよ」と男性客。

 L’Excelsiorは1911年にアルザス地方出身の家族によって開業されました。

 以来、数々のセレブが訪れる有名ブラッスリーになりましたが、地元のお客様にも人気です。こちらの男性は歴史の専門家。 

「ここはアールヌヴォーの寺院とも言われる場所です。エコール・ドゥ・ナンシーのおかげで、ナンシー派アールヌーヴォーがここで完成したんです。どの装飾も当時の典型的なものばかりです」

 ここまで来て、以前、ナンシーの週末旅でこのブラッスリーが登場したのを思い出した方もいらっしゃるでしょう。見逃した方は→こちら

 19世紀から20世紀にかけて欧州に広がったアールヌーヴォーの波がナンシーにも押し寄せ、ナンシー派アールヌヴォーが生まれたのでした。

 その中心人物の一人がエミール・ガレでした。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、父が古くからの友人をディナーに招待した。僕と僕の弟や妹も一緒にテーブルを囲むことになった。しかも子ども席で。僕たちは順に、23歳と20歳と15歳[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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コメント 4

nicolas

素晴らしい天井の細工!
天井と灯りを眺めに行くだけでも、ここに行く価値がありそうです。
それにしても、活気があっていいですねー。
フリュイ・ド・メール、食べたくなってきました~
by nicolas (2018-01-27 16:18) 

carotte

nicolasさん
昔の建物は、今のコンクリートの建物とは違って、職人さんの装飾が素晴らしいですね。しかも、お店の給仕係りの身のこなしも素敵です。駅からすぐのところにあるので用事のついでに立ち寄ってもよさそうです。
by carotte (2018-01-30 13:02) 

opas10

建物(ハード)も素晴らしいですが、給仕(ソフト)がすごいですね~。これを見るだけでも価値がありそうです。
by opas10 (2018-02-04 21:36) 

carotte

opas10さん
フランスの飲食店は給仕係がいつもテキパキ働いていて気持ちがいいです。しかも客に媚びない。店によってはたまに意地悪なのがいるから気をつけないといけないんですけど。
by carotte (2018-02-11 14:51) 

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