週末はセール・シュヴァリエで

　日曜日は恒例の週末旅。

　今回は、フランス・アルプスのセール・シュヴァリエ渓谷（Serre Chevalier）を旅します。

　パリからは高速列車でリヨンまで行き（約2時間）、そこから渓谷行きのバスに乗り3時間半。ちょっと時間がかかりますが、これが一番早いそうです。

　では、出発！

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。（フランスのTV局TF1で2018年1月20日に放送）

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

　「ここは標高1,300メートルの高地。欧州で一番高いところにある町ブリアンソン（Briançon）にやってきました（青印）。ユネスコの世界遺産に登録されている要塞都市です」と旅人。

　雪に覆われた冬のセール・シュヴァリエ渓谷。ここには、ブリアンソンを含めて4つの町や村があります。

　まずはガイドのコリンヌさんと一緒にブリアンソンの町を散策してみましょう。大きな通りの真ん中に溝があるのを発見。

　「14世紀に作られたものです。当時、菜園で野菜を育てていたのですが、低地にあったために水を供給してやる必要があったんです。つまりこれは灌漑用水を運ぶために作られた溝なんです」とコリンヌさん。

　これが要塞都市ブリアンソンの全景です。古代からあったというこの町には長い歴史があります。

　要塞化されたのは中世の頃。17世紀になってあのヴォーバンがさらに要塞を整備しました。この要塞が世界遺産になっています。

　町には立派な参事会教会も作られました（黄緑印）。この教会、今年で300周年を迎えたそうです。中に入ってみましょう。

　「入ってすぐの天井に謎の大時計があります」とコリンヌさん。

　確かに、天井の真ん中に時計が・・・。

　「どうしてこんなところに、しかも教会の中に大時計があるのか謎なんです」

　次は、冬のスポーツを楽しみましょう。スキー一式を持ってゴンドラに乗り込みます。

　地図を見ると赤い点線があちこちにありますが、これらはゴンドラのルート。広大なスキー場があるのがよくわかります。ゲレンデは全体で250キロにもなるそうです。

　一滑りしたら、麓にあるバーLe Royal（緑印）で一息入れましょう。そこで出されたのが、このお酒。

　「この地方のお酒でヴィペリーヌ（Vipérine）と言います。手作りですよ。じゃあ、飲みましょうね」

　旅人さん、一気に飲み干しました！

　日本にはハブ酒なんてのがありますが、こちらのはクサリヘビ科のヘビだそうです。生きたまま蒸留酒の中に入れて作るらしい。こんなもの、私にはとても飲めません！

　さて、そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。標高1900メートルのゲレンデにある山小屋ホテルまでは、スノーモービルで。初めての人でも簡単に操縦できるそうです。

　そしてこちらが今晩泊まるお部屋。以前、紹介したことのあるビニール製のイグルーと同じ。さすがにこちらは断熱材のようなものを使っているようです。お部屋の中からは星空も見えます。

　夕食は山小屋のレストランL’Aravetで、スノーモービルの先生たちと一緒にいただきます（オレンジ印）。

　トムというチーズを焼いてとろりとさせたものをジャガイモに絡ませて食べているようです。

　さて、翌朝はこんな乗り物で雪山を楽しみます。これなら初心者でも尻餅をつかずにゲレンデを滑り降りられそうです。

　スピードを楽しんだら、次はのんびり雪山を散策。30分ほど歩いたら休憩所で一息入れましょう。休憩所はゲルと呼ばれるモンゴルのテント。しばしフランスにいることを忘れてしまいそう。

　帰宅の途につく前に是非とも行っておきたいのが・・・温泉Les Grands Bains du Moêtier（赤印）。

　雪山を楽しんだらやっぱり温泉ですよねえ〜。さぞかし暖かいだろうなと思っていたら、お湯の温度は37℃。人肌ほどの暖かさ。

　日本人にとってはもうちょっと上の40℃くらいはあって欲しいところです。

　さて今回の旅の費用は、食事と宿泊代が120ユーロ、スキーパックが50ユーロ、カーティング（ゲレンデを三輪車で滑り降りる）が16ユーロ、雪山散策が35ユーロ、温泉が17.50ユーロで、締めて238.50ユーロ（約32,000円）でした。

＊＊＊＊＊＊＊　フランス人のつぶやき　＊＊＊＊＊＊＊

「今日、休暇でスキーに来た初日。朝の11時30分だというのに、すでに2つのゲレンデを降りてきた。一回目はスキーで、二回目は担架で」

VDM（Vie de Merde）より

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