マリアンヌ [フランスのお宝]
仕事のお昼休みに皆さんのブログをお訪ねするのがいつもの日課なのですが、昨日は緊急メンテナンスとかでアクセスさえも出来ずじまい。
仕方がないので、散歩がてら近くの千鳥ヶ淵まで桜を見に行ってきました。
少し散り始めていましたが、まだまだ楽しめました。今週末が見納めでしょうか・・・。
さて、本日は絵画のお話。
パリのルーヴル美術館でモナリザの次くらいに必ず見る有名な絵についてのお話です。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2018年3月29日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ドラクロワの描いたこの絵、教科書やクイズ番組にもよく登場する「民衆を導く自由の女神(La Liberté guidant le peuple)」です。
実際に見るとその大きさに圧倒されます。幅3.25メートル、高さ2.60メートル。
1830年に起きたフランス7月革命の様子を描いたもの。
1815年の王政復古で王位についたルイ18世の後を継いだシャルル10世を倒すべく、民衆が立ち上がったのがこの7月革命でした。
この方が作者のドラクロワ。
制作年度が1830年ですから、歴史と同時進行で描かれたことになります。
「ドラクロワは目の前で繰り広げられた事件をそのまま絵に描いたわけですから、ある意味ルポルタージュと言えます。そして、彼がどこまで運動に参加していたかはわかりませんが、少なくとも活動家として描いたということになるでしょう」と展示会の関係者。
この絵には5人の主要人物が描かれています。
まずは上半身を露わにしたこの女性。フランス革命以来、自由を象徴するようになったフリギア帽をかぶり、フランスの国旗を手にしています。
そして労働者、中産階級の男性、青いシャツを着た農民。さらに子供。
この少年、レ・ミゼラブルに登場する少年ガヴロシュのヒントになったそうです。
絵の全体を見るとリアリズムに溢れているのがよくわかります。
死体、黒く汚れた爪、血痕等々。その点では近代絵画と言えるでしょう。
「女性は自由という精神を表しています。精神を女性の肉体として描いたわけです。当時、大衆はこの絵を見てショックを受けました。彼女の着ている服の布がほつれて毛羽立っていたからです」
この女性、フランスではマリアンヌと呼ばれ、かつてはフランのお札に登場していました。また長年切手にもなっています。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、切手を買いに行った。買ってすぐに舐めて封筒に貼ったがすぐに剥がれてしまう。他の切手で試してみたが、やっぱり同じ。すると窓口の女性が、切手の裏にあるフィルムを剥がしてから貼るのだと教えてくれた」
VDM(Vie de Merde)より
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