レピンヌ賞でチャンス [トピックニュース]
毎年恒例のパリ見本市が始まりました(4月27日〜5月9日)。生活に関わる様々なものが展示されています。
中でも注目なのが、すぐれた発明品に与えられるレピンヌ賞。今年も数多くの発明品が出品されているようです。
この賞を獲得すれば、商品化への道が開けます。例えば、2014年に受賞したあの発明品は、こんなことになっていました。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年4月28日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
「これはノール県に設置されることになっています。こっちは駅に設置される予定です。これは・・・」
この大型のマシーンは自動販売機。
一体何を販売するかと言えば、スランス人の主食バゲットです。24時間、しかも焼きたてを販売することができます。
これ以前にもバゲットの自販機はありましたが、焼いたパンをそのまま売るだけでした。こちらのは焼きたてを売ってくれます。
ということは、このマシーンの中で生の生地から焼くんでしょうか?ノンノン、さすがにそれはありません。
そんなことしてたら一本買うのに何十分も待たなくてはなりません。
この自販機では、前もって焼いたパンを冷凍保存しておき、これが自販機のオーブン部分に移動して温められます。
「適度に焦げ目がついて、周りはカリカリ、中はホカホカです」と発明者のジャン=ルイさん。
この状態で4時間保存できるそうです。よって、お客さんがコインを入れると暖かいパンがすぐに出てくるというわけです。
こちらが実際に設置されている自販機。早速、お客様がパンを買いにやってきました。
「いつでもパンが買えて便利です。しかも、ちゃんとしたパンですからねえ」
実は、わが家では自販機と同じようなことをしております。
ある全国展開のフランチャイズのパン屋さんでバゲットを買い、適当な長さに切って冷凍保存しておきます。これをオーブントースターに入れて解凍します。これがホカホカでカリカリでとっても美味しい!
この自販機の開発には十数年かかったそうですが、ちょうどいい具合の焼きたてにするまでには様々な実験が必要だったでしょうねえ〜。
その甲斐あってレピンヌ賞を受賞。今ではこんな事務所を構えるまでになっています。
ジャン=ルイさんは20人ほどの従業員を抱える会社の社長さんになりました。
「ここにあるのは全部受注書です。賞をいただいたおかげでここまでになりました」
自販機一台の値段は最低で55,000ユーロ(約730万円)。やはりそれなりのお値段。
それでもお店の外にこの自販機を設置するパン屋さんもいるとか。こちらが一番最初に購入してくれたパン屋さん。
「これは革新的な自販機ですよ。とても気に入っています。2台目、3台目を買うかもしれません」とパン屋さん。
ジャン=ルイさんの会社Painvendingでは近々40台の自販機をルクセンブルクに納品することになっているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼に4日間留守にすると伝えた。すると彼が最初に言ったのはこうだった。『ということは、つまり、朝食4回分のバゲットはなしということかい?』」
VDM(Vie de Merde)より
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