入場制限の観光地 [イタリア]
世界有数の観光地ヴェネツィア。住民数は約264,000人。
そこへ年間3,000万人の観光客が訪れるそうです。
ということは平均で一ヶ月250万人、1日にすると84,000人。これはかなりの人数ですね!
一番多い時で住民の数百倍もの観光客が押し寄せるとか。
余りの急激な人口集中のせいか、ユネスコから “危険な都市” の指定を受けてしまう可能性があるそうです。
そこで市は対策に乗り出しました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月2日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
観光客を乗せて運河を行くゴンドラ。観光客のいないヴェネツィアは想像もできません。
しかし、そのために危険な都市になってしまっては元も子もありません。
市は実験的に、5月1日から数カ所にご覧のような入場門を設置し、入場制限を実施することにしました。
設置されたのは、リベルタ橋、コスティトゥツィオーネ橋、ストラーダ・ノーヴァの三箇所。
「ハイシーズン中の幾つかの期間だけヴェネツィアに来るのを思いとどまっていただくための措置なんです」と市長さん。
そう言えば、あまりに観光客が多くて住民の皆さんが悲鳴を上げているという話を思い出しました。
日常を返せ!とデモに訴える人もいれば、諦めて街を出て行く人もいるようです。
そのため、混雑する2月のカーニバルの時も入場制限が実施されたそうです。
「どうしたら対処したらいいのか分からなかったのですが、今回の措置はいい方法だと思います」と住人の男性。
そしてあの豪華客船も大きな問題になっていました。
こうしてみると巨大ですね。こんなのが何隻もやって来て一度に多くの観光客を運んでくるのですから大変です。
入場制限もやむなしと思いますが、観光客の中には不満を持つ人もいます。
「ちょっと残念ですね。見学したい場所に自由に行けないので不満が募ります」と男性。
市は、入場制限をする一方で、混雑する人気スポットの代わりに静かにのんびりと観光のできる穴場スポットも紹介しているそうです。
この入場制限は始まったばかり。これが広く周知されるようになれば、それに合わせて観光客の動向も変わってくるんじゃないでしょうか。
あの美しいヴェネツィアが危険な都市になるのは見たくないですもんね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、真夜中に突如目が覚めた。18キロはあるわが家のワン公が危険を知らせるために私のベッドに飛び乗ってきたのだ。危険とは・・・ハエが飛んでいたこと」
VDM(Vie de Merde)より
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