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ミディ=ピレネーの橋2 [ミディ=ピレネー地方]

 橋シリーズの二回目は、モワサックにある、ちょっと珍しい橋を紹介しましょう。

 モワサックは、前回のカオールと同じようにサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路にあります。

Paris_Moissac.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月8日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こちらはガロンヌ運河。あのワインの産地で名高いメドック地方のあるジロンド河口に注ぎ込むガロンヌ川と、ミディ運河の終点となる都市トゥルーズを結んでいます。

 フィリップさんはニュージーランド出身。運河をボートで旅しています。

 「素晴らしい景色です。毎日、違った風景を見せてくれるんですよ」

 そのフィリップさん、いつの間にか橋の上を航行していました。

 これが今回紹介する運河に架かる運河の橋、カコール運河橋(Pont-canal du Cacor)です。

 下を流れるのはタルン川。運河が橋を使って川を渡っているということになります。

 この橋にたどり着くためには、まずはモワサックの町を通り、小さな可動式の橋と二つの水門を通過しなくてはなりません。

 カコール運河橋はフランスの三大運河橋のひとつ。その長さは356m、幅は12.48m、トゥルーズ製のレンガとケルシー産の白い石でできています。

 ゴシックとはまた異なり、丸いアーチが美しいですね。

 この橋のおかげで、川と運河が交わることなくそれぞれがそれぞれの目的地へと流れていくことができるのです。

 カコール運河橋が作られたのは1846年。ちょうどミディ運河を延長して、ボルドーと地中海沿岸の町セットが運河で繋がった年のことでした。

 1930年、モワサックは大洪水に見舞われます。120人が犠牲となり、タルン川にかかる鉄道橋も破壊されてしまいました。

 写真の向こうに写っているアーチの連なる橋はカコール運河橋です。あれだけの水の重さに耐えられる橋だけあって、大洪水にもびくともしなかったようです。

 「そのため、1931年から32年の2年間、新しい鉄道橋がかかるまで、この運河橋を一時鉄道が走っていたこともあります」とモワサックの文化財担当の方。

 タルン川の水面をスイスイ走っていくボート。運河橋の下をくぐるのが一番楽しいといいます。時にはモーターボートも走っていきます。

 「ここはよく通ります。何と言っても素晴らしい橋ですからね。幅があるのでゆっくりくぐりながら叫ぶと響くんですよ」とボートクラブの会長さん。

 ああ、確かにこだましてました。

 橋の上ではボートと人間がのんびり渡っていくのを、小鳥たちがさえずりながら見守っていました。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、彼女の飼ってるオウムが叫んだ。『ええ、愛してるわ、ローラン!」僕はローランではなくフィリップだなんだけど・・・

VDM(Vie de Merde)より



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