夜のパリ3 [パリ]
フランスでは、夜に働く人たちの数がこの20年で二倍に増えたそうです。
シリーズの三回目は、パリの夜に働く人たちの中から、あるタクシーの運転手さんに密着してみました。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月31日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ベッキーさんは、10年前から毎晩こうして車を走らせています。
道路の向こうにはまだイルミネーションの灯るエッフェル塔が見えています。
パリには約2万人のタクシー運転手がいるそうです。その中の一人ベッキーさんは夜に働くことを決めました。
「夜は別世界ですよ。まず車の往来が少ないのでリラックスして運転ができます。それにお客さんも昼間と違って落ち着いた感じですから車内の雰囲気がいいですね」
リヴォリーからオペラ座、さらにはヴァンドーム広場へと、ベッキーさんの運転するタクシーは夜のパリを縦横無尽に走ります。
「タクシーを初めた頃は無線がなかったですからね。行き当たりばったりにお客さんを乗せるわけです。それがちょっと厳しかったですね」
ベッキーさん、一晩で大体15回ほどお客を乗せるそうです。時には、ちょっとしたお抱え運転手のようになることもあります。
「源泉税や付加価値税が上がるとなると、当然、タクシーの料金も値上げされるでしょう。そうなるとあなたたちには競争に勝ち残れるだけの何かが必要ということになるわよね」
なんて話しをする女性客。こんな議論にもうまく対応するのが一流の運転手ということになるようです。
「今のようないいお客さんばかりじゃないでしょ?時には困ったお客もいますよね?」とリポーター。
「残念ながらそうですね、こういう仕事ですから。暴力を受けたこともありますよ。仕方がないので、自衛のためにこんなものを常備するようになりました」
ベッキーさんが見せてくれたのは催涙スプレー。
さて、午前3時になりました。普通なら睡魔に襲われるところですが、ベッキーさん、普通に車を運転しています。
もう10年ですもんね。この時間帯に起きていることはなんでもないんでしょうね。
そして、お客を乗せる時はなんとなく良いお客さんとそうでないお客さんというのが分かるんだそうです。
夜の仕事はなかなか大変ですが、この仕事で月々平均で2,200ユーロ(約286,000円)の収入になるそうです。
とは言っても家族と過ごす時間も大事。夜の仕事はこれくらいにして一年以内には普通の働き方に戻るそうです。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、パリのはずれまでお客を乗せた。目的地に着くと、そのお客がお金の代わりにバスの乗車券をくれた 」
VDM(Vie de Merde)より
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