週末はロシアで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回は、開催中のサッカーW杯に因んで、ロシアのサンクトペテルブルクを旅します。
パリからは空路の直行便で3時間半ほど。かつてはロシア帝国の首都だった街は見所がたくさんありそうです。では出発!

下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年6月9日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
今回は特別版なのか司会者自らが旅人を勝手でたようです。
まずは観光船に乗って見物です。サンクトペテルブルクは42の島でできているそうです。そのせいか「北のベネツィア」と呼ばれているとか。地図を見ると運河が張り巡らされているのがわかります。
両岸にはバロック様式や新古典主義の建物が並びます。運河や川に架かる橋の数は300本ほど。
次は陸に上がって名所見物。
一番にやってきたのがエルミタージュ美術館(青印)。ここは「冬宮殿」と呼ばれる巨大な建物。中に入ると、豪華な階段が迎えてくれます。天井の装飾は18世紀のもの。
エルミタージュ美術館といえば、このアートコレクション。第8代ロシア皇帝エカテリーナ2世が収集した美術品が展示されていることで知られています。当時は4000点ほどでしたが、現在は16,000点にも及ぶそうです。
ガラスで覆われた2作品はダ・ヴィンチ作の「ブノアの聖母」と「リッタの聖母」。そしてもう一つの傑作がこちら、ミケランジェロの「うずくまる少年」。人間の肉体を研究し尽くした芸術家の作品です。
美術館を出てぶらぶら歩いているとおみやげ屋さん発見。こちらはマトリョーシカのお店。なんと歴代のフランス大統領が次々と登場します。最後に登場したのはミッテランでした。
さらに別のお店ではプーチンのTシャツが売られていました。面白いから一枚買って皆に見せて回るにはいいかもしれませんが、その後は、結局、押入れの奥にしまってそのままなんてことになりそうな・・・。
次はファベルジェ博物館へ(赤印)。ここには他にはない豪華なものが展示されています。それはインペリアル・イースター・エッグ。ファベルジェ家がロシア皇帝のために作った宝石で装飾の施された豪華なイースター・エッグです。全部で50点ほどあったようですが、革命の際に略奪されるなどして幾つかは失われてしまいました。ここには無事に残ったものが展示されています。
この緑の葉っぱで覆われたイースターエッグには仕掛けがしてありました。蓋が開くと鳥が登場し、くるりと回ってまた玉子の中に隠れ、蓋が閉まります。そして馬車のミニチュア。細部に至るまで丁寧に作ってあります。
次に向かったのがマリインスキー劇場(緑印)。ヌレイエフやヴァリシニコフを輩出したクラシックバレーの殿堂です。試しに窓口へ行ってみると、一番安い四階席のチケットが11ユーロで手に入りました。この日の演目はロシアの詩人アレクサンドル・プーシキンの詩をもとに作られた「バフチサライの泉」。
ロシアのバレーを堪能したら、今晩の宿へと向かいましょう。ここはかつて裕福な中産階級の屋敷だった建物。その一室が宿泊用の部屋になっています。
「ここはアンティーク家具で揃えてあります。でも、今年はワールドカップがあるのでテレビを設置しました」とアレクサンドラさん。ちょっと狭いですがバスタブ付きのお風呂も付いています。
この建物、ソビエト時代には共同住宅として使われていました。その証拠に廊下の向こう側には4世帯の家族が暮らしていました。キッチンも共同のようで、それぞれの家族用に4台の冷蔵庫が並んでいます。
一息ついたら、ちょっと変わった場所に行ってみましょう。ダニールさんの案内でエレベーターで上がってみると、建物の屋根の上に出ました。ここからならサンクトペテルブルクを一望できます。
次はやっと暗くなってきた街を散策。ちょと立ち寄ったのがカラオケバー。この方、法律を教える大学の先生。週に3回はここに来てワンマンショーを繰り広げるそうです。
そして最後は観光客に人気のスポットへ。一大イベントが始まる前にトウモロコシとホットワインでエネルギー補給。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲1番とともにイルミネーションに輝く跳ね橋が上がり始めました(黄緑印)。ただいまの時間、午前1時45分。この瞬間を今か今かと待っていた大勢の観光客が一斉に写真を撮っています。このイベント、毎晩行われているそうです。
さて今回の旅の費用は、往復航空運賃が170ユーロ、エルミタージュ美術館が10ユーロ、出店で買い物が7ユーロ、ホットワインとトウモロコシが5ユーロ、マリインスキー劇場が11ユーロ、宿泊代が80ユーロ、屋根の上見学が13ユーロで、締めて321ユーロ(約40,000円)でした。
<お知らせ>
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、飛行機に乗っていると二人のロシア人が隣の席に座った。仲良くなって英語で話をしていると、飛行機が離陸し始めた。すると二人が祈りだした。なんだか怖かった」
VDM(Vie de Merde)より
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