ユニークなビル群 [ラングドック=ルシヨン地方]
先日、箱根の露天風呂に入ってきたのですが、あれは夏に行くもんじゃない、とつくづく思い知らされました。
特に今年のような酷暑では温泉のありがたみが半減します。
普通なら、しばらく湯船に浸かったら外の椅子かなんかで涼んで、またしばらく湯船に浸かる、というような入り方になるのですが、外にいたら涼めないからひたすらエアコンの効いた室内に逃げ込む!
何のための露天風呂だかわからん、という感じでした。
この暑さ、収まる気配もなく、しばらく続くようでうんざりです。
それはさておき、バカンスシーズン真っ最中のフランスですが、地中海沿いの町ラ・グランド=モット(La Grande-Motte)にはちょっとユニークな建物が集まっているそうです。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年7月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
リゾート地ラ・グランド=モットのビーチ沿いに立ち並ぶ建築物群。
どんな建物なのか地上に降りて見てみましょう。ユニークですが、どこか懐かしさを感じます。
こちらの建物、この角度から見るとドゴールの鼻に見えます。そしてこちらの建物にはビキニの水着が隠れています。
全体を見渡すと三角おにぎりみたいなビルがいっぱい。どのビルも正面は60度の斜度がつけられています。
「個性的で面白いと思いますよ。見ようによっては船の形をしたものもあります」と男性。
この地の再開発が始まったのが1968年。5月革命の年です。
当時ここは砂地が広がっており、蚊の発生する沼地でもありました。
スペインへと向かうツーリストをフランスに繋ぎとめておくために、当時のフランス大統領だったドゴールが始めた再開発でした。
60年代後半から70年代にかけて、こんな感じの建物をよく見かけましたよね。それでどことなく懐かしく感じたのでしょう。
こちらの親子は1968年に、この地に初めてパン屋兼お菓子屋兼喫茶店をオープンしました。本当にお客さんが来てくれるのか不安な中での出発だったようです。
しかし、結果はこの通り。ドゴールの目論見通りバカンス客の集まる一大リゾート地に発展したのでした。
70年代の後半にはさらにその規模を拡大させます。
曲線が印象的なこの建物。当初の三角おにぎりの建物が男性的なら、こちらは女性的な美しさを感じさせます。
こちらの建物の一室にお邪魔してみました。広々としたバルコニーからは港と町全体を見渡すことができます。
「すぐ近くには緑でいっぱいの公園があり、サービスも充実してますからとても暮らしやすいですよ」と女性。ラ・グランド=モットは今も拡大し続けているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちの母が郵便受けの鍵を持ったままバカンスに行ってしまった。母は、鍵を郵便で送ると言う」
VDM(Vie de Merde)より
開発されて既に半世紀近い歴史ですが、この景観、
最初の頃は奇異な眺めに思えた気がします。
しかし、内部のバルコニーなどはものすごく快適そう。
パリの人がセーヌ川にビーチをつくってまで南の雰囲気出してるけど、彼らの頭にはここの風景もあるんでしょうね。
で、バカンスから送られる鍵の行方が気になります!(゚ω゚;)
by nicolas (2018-07-20 21:21)
nicolasさん
できた当時はかなり違和感があったかもしれませんね。でも、60年代から70年代ってちょっと変わった時代だったのでするっと受け入れられたような気もします。あのバルコニーが広いのには驚きましたねえ〜。あれだけ広いといいですね。パリ・プラージュはすっかり定着したみたいですね。夏の間、パリもバカンス気分です。
by carotte (2018-07-22 00:55)