松ぼっくりトレイン1 [プロヴァンス地方]
今日から5回のシリーズで、プロヴァンス地方を走るローカル線 “松ぼっくりトレイン” (Train des Pignes)の旅を紹介します。
松ぼっくりトレインは、地中海の都市ニース(下記地図の青印)と内陸の都市ディーヌ=レ=バン(Dignes-les-Bains)(赤印)を結ぶ全長151キロの列車のこと。
第一回目の今日は、ニースからこの列車に揺られて1時間ほどのところにある小さな村ヴィラール=シュル=ヴァール(Villars-sur-Var)(黄緑印)を訪ねます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年9月17日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
二両編成のこじんまりした列車がプロヴァンス地方の山の中を走っていきます。この鉄道を走り続けて100年ほどになります。
「この列車、松ぼっくりトレインとかいうんですよね。窓の向こうの風景をのんびり眺めながら乗っていますよ」と男性。
「いいお天気で申し分ありません」とお子さん連れの別の男性。
車掌さんが検札にやってきました。乗客の中には外国からの方もいらっしゃるようです。車掌さん、英語はあまり話せないらしい。
車掌さんとは言っても、この方、この列車の全てを取り仕切る責任者です。時々大きく揺れる車両の中でバランスをとりながら動き回っています。
こうして一時間ほど経った頃、目的地のヴィラール=シュル=ヴァール、略してヴィラールに到着しました。
出迎えてくれたのはワイン農家のロシュさん。早速、ブドウ園を案内してもらいましょう。
「ブドウの木を傷つけないように全て手作業で行います。樹齢40年の大切な木ですからね。中には95年という木もあります」
層祖父の時代から引き継いできたと言いますから、ロシュさんは4代目。作るワインは赤、白、ロゼの三種類。
「プロヴァンス地方独特の自然と、アルプスからの冷たい空気がこの土地ならではのワインを作ってくれるんです」とロシュさん。
ヴィラールは崖の上にできた小さな村。その住人はお年寄りからこんな幼い子供たちまで。のんびりしたところですねえ〜。
こちらのレストランではランチタイムの準備で忙しそう。シモーヌさんが作っているのはドーブのラヴィオリ(ravioli à la daub provençal)。
ドーブ(daub)とはプロヴァンス地方のシチューのこと。これに、チーズ、玉子、ほうれん草を加えてラヴィオリの具にします。
生地も手作り。伸ばすのに麺棒などは使いません。使っているのはガラスの瓶。
「いつもこれを使って作りますよ」とシモーヌさん。
専用の型を使って一気にたくさんのラヴィオリが出来上がります。
「とっても美味しいわ」と女性。
「シモーヌのラヴィオリと言えば、この辺りじゃ知らない人はいませんよ」と男性。
村のもう一つのお宝がこちら。古そうな石造りの柱が並びます。15世紀に作られた寺院の柱だそうです。
今では結婚式や洗礼式の記念撮影によく使われているとか。
どこからか歌声が・・・。かつての洗濯場でミレイユさんが涼んでいました。足湯ならぬ足水。
そして広場ではペタンクに興じる人たち。
ゲームを少し楽しんだら、松ぼっくりトレインに乗って次の目的地へと向かいます。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、新しく引っ越してきた僕のアパートは駅と空港のそばにある。朝、起こされたのは列車の音でも飛行機の音でもなく、大騒ぎをする隣人だった
」
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/162.gif)
VDM(Vie de Merde)より
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