ファルシ [フランスの郷土料理]
最近、みな口々に「暑いのか寒いのかよくわからないから、着るものに困るわねえ〜」などと言い合っています。
ちょっと動き回ると暑いから半袖でも良さそうですが、じっとしてると寒いからやっぱり長袖だとなります。どっちつかず。
それはともかくとして、本日はお料理のお話です。
フランスの飲食店に入ってメニューの中に “ファルシ(farcis)” というのがあったら詰め物料理のこと。
よく見かけるのがトマトのファルシ。トマトをくりぬいて炊いたお米を詰めヘタで蓋をしてオーブンで焼いたものです。これがとっても美味しい。
今週の節約晩ご飯でも詰め物料理が登場しましたが、種類が豊富なのもその特徴です。
しかし、詰め物料理の本場と言えば、コート・ダジュールのニース。ニースならではの流儀があるようです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月12日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ニースはまだ夏?地中海性気候のおかげか、トマトにナスにバジルなど夏の野菜がまだ収穫できます。ここはアレックスさんの菜園。
「収穫したらすぐに料理にしていただきます。そして、ファルシを作る時は、ニース以外で収穫された野菜を使うことは絶対にありません!」とアレックスさん。
収穫が終わったら、早速ファルシを作ります。娘のジュリーさんがお手伝いしてくれます。
まずは中に詰める牛・豚ひき肉を玉ねぎと一緒に炒めます。
次に、野菜をくり抜きます。玉ねぎは前もって湯がいておくそうです。
くりぬいた中身は先ほどの炒めた肉と一緒にして、玉子、牛乳に浸したパン、刻んだブレットとバジルを加えて混ぜ合わせます。
「詰め物料理はお祝いの時のご馳走ですが、残り物を使い切るための料理でもあるんです」とアレックスさん。
具を次々と詰めていきます。これはズッキーニの花。ここにも具を詰めます。今年最後の花だそうです。
ズッキーニの花は傷みやすいので収穫したらすぐに料理した方がいいと聞いています。
玉ねぎが小鉢のようになっていて、早く詰めろと言わんばかり。
アレックスさんの作る詰め物料理は先祖代々伝えられてきたもの。そのレシピは本にもなっています。
アレックスさんのお父さんはお店に呼ばれて料理を作るほどの腕前だったようです。
さて、具を詰め終わったらおろしたチーズとオリーブ油をかけ、45分間オーブンに入れて焼きます。
焼きあがったら庭のテラスで待っている友人たちと一緒にいただきます。美味しそうですね。ワインがすすみそう。
ニースの詰め物料理は一つのテーブルを囲んで皆んなでいただく料理だそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼とキスをした。すると彼が私に言った。『君とキスをすると、どういうわけか毎回トマトのファルシーを思ってしまう』」
VDM(Vie de Merde)より
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