暖炉 2 [ラングドック=ルシヨン地方]
あったかい暖炉を求めて旅するシリーズの第二回目は、前回のサン=コム=ドルトからさらに南へ下ったカステルノ=ドゥ=モンミラル(Castelnau-de-Montmiral)へ移動します。
ここには美しい暖炉のある中世のお城があります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年1月8日に放送)
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こちらがカステルノ=ドゥ=モンミラルの村。歴史的建造物がたくさんありそうな・・・。
高床式のこの建物、鳩小屋だそうです。もちろん文化財。
そして、その向こうに見えているのがメラーグ城(Château de Mayragues)です。
12世紀頃の建築物で、大きくてちょっと威圧感がありますが、中に入ると、こんな美しい暖炉があります。
そしてもう一つ、こちらは寝室の暖炉。
ローランスさんとアランさんご夫婦は、40年前にこのお城に一目惚れ。購入して暮らすことにしたのです。
この暖炉の装飾を細かいところまで見ていくと、家族のために作者がいろいろ工夫していることがうかがえるそうです。
「城主がこの暖炉を作らせた当時、かなりの繁栄を遂げていたことがわかります。この暖炉の前で結婚式が開催されたのかもしれませんね」とローランスさん。
どちらの暖炉もどうやら中世ではなく、この後のオーナーによってリノベーションされたようです。
そして、最初に見た暖炉では、修復士が絵の修復を行っていました。
絵が描かれたのは17世紀頃。そして、1980年代には湿気がひどく傷んでしまいました。当時の様子がこの写真。
「当時、天井がなくここから空が見えていました」とローランスさん。
暖炉の絵も消えかけていました。今では修復の甲斐あって、こんな具合になっています。
しかし、絵の修復はかなり大変だったようです。
「当時のデッサンを見つけ出して、色の濃淡などを調べ上げました。ここまでになったのは本当に魔法の力としか思えません」と修復士。
一方、白いレリーフの暖炉は、どうやらこの地域では流行していたようで、すぐ隣の都市ガイヤックにあるこちらの建物にも似たような暖炉がありました。
ライオンの頭、ブドウの房などのモチーフが描かれており、同じ人物の手によるもののようです。
「フランスではこの時代、イタリアのバロック様式とは異なるバロック様式が台頭していたんです」と専門家。
17世紀末、ルイ14世の勅令によりこのスタイルの暖炉も終りを告げることになったそうです。
続く・・・
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、何時間もの間、うちの人から延々と不満をぶちまけられた。原因は何かって?私が暖炉の中に金網を置かなかったからなの」
VDM(Vie de Merde)より
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