ノルマンディの王様 [フランスのグルメ]
駅で電車が来るのを待っている間、向かいの土手をボ〜ッと眺めていたら、秋から冬にかけて単なる枯れ枝の塊のようになっていた紫陽花の株に新芽が出ていることに気がつきました。
あと三ヶ月ほどしたら花が咲くんですよねえ〜。
去年はなぜかほとんど全滅で、きれいな花を咲かせてくれませんでした。今年は大丈夫かな?
冬の終わりを感じさせる出来事が徐々に増えていきます。
さて、昨日の節約晩ご飯にはオーヴェルニュ地方のブルーチーズが登場しましたが、本日はノルマンディ地方のチーズのお話です。
ノルマンディーのチーズと言えば・・・言わずと知れたカマンベール!

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年3月13日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ノルマンディ地方の牧草地で草を食む牛たち。
カマンベールチーズの原料は、この牛くんたちが出してくれるお乳です。
となると、食べさせる餌にも注意が必要。遺伝子組み換えの餌や農薬を使った餌はアウト。さらに、一年のうち6ヶ月間は放牧する必要があります。
これを守ってつくられたノルマンディーのチーズだけが “カマンベール・ドゥ・ノルマンディ” のラベルを獲得することができます。
“カマンベール” だけなら日本のチーズにも使われていますが、“カマンベール・ドゥ・ノルマンディ” となると誰でも使っていいというわけではありません。なにしろAOP(保護原産地呼称)で保護されていますからね。
朝、絞った牛乳を固めて型の中に流し込みます。
ものすごい数の型が並んでいますが、こうして人の手で一つ一つ取り分けなくてはなりません。根気のいる仕事ですね。
この作業が終わると、熟成室で寝かせます。
4週間後、全体が白カビで覆われます。こうなると出荷の準備です。
木箱に入れられたカマンベール・ドゥ・ノルマンディを直接生産者から購入する人たちが大勢います。
「この匂いと味は若い頃から食べ慣れてるんですよ」と年配の男性。
「50年代から60年代に確立された生産方法で作っています。牛の餌は自然の干し草ですし、チーズの製造に化学物質なども使っていません」と生産者の方。
見れば見るほど美味しそうですねえ〜。真ん中の方はとろっとして、皮もそのまま食べられます。
AOP付きのカマンベール・ドゥ・ノルマンディと、単なるカマンベールを食べ比べたことがありますが、まるで違った味です。前者には深〜い味わいがあります。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ノルマンディーに住んでいる。18ヶ月になる息子が、“パパ”、“ママ” の後に覚えた言葉が、“雨” だった」
VDM(Vie de Merde)より
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