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教会の大移動??? [ノルマンディー地方]

 関東地方が梅雨入りしてから一週間になろうとしていますが、暑かったり涼しかったりで天候に合わせて調整するのがかなり煩わしいですねえ〜。

 どっちか一つにしてくれない?って言いたくなってきます。自然を相手にイライラしても始まらないのはわかっているのですが・・・。

 人間の力ではどうにもならない、その自然現象を前に、対策を迫られているのがフランスのノルマンディ地方。海岸沿いの絶壁が少しずつ崩れているため、移動を余儀なくされる建物があります。

Paris_VarengevillSM.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2019年6月11日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 英仏海峡沿いに続く絶壁。絵葉書になりそうな絶景。

 しかし、喜んでいる場合ではありません。その絶壁のすぐ上の平らな土地には教会が建てられています。

 この絶壁、毎年30センチから1メートルずつ崩れ落ちているとか。と言うことはつまり、教会は30年後には海の中へと消えてしまうことになります。

 村人たちにとっては大切な教会です。存続させるためには移動より他に方法はありません。

 「100メートルほど奥にあるあの土地に移動させる計画です」と村長さん。

 建物を移動させるとなると大掛かりな作業です。しかもその費用は2000万ユーロにもなります。小さな村にそれだけの負担が可能でしょうか?

 とは言うものの、すでに移動に向けた準備が進んでいます。現在は鐘楼と壁を強化する工事が行われています。

 「これは村だけの問題ではありません。フランスの各地から芸術家がやってきた場所ですから、国に関わる問題なんです」と村長さん。

 それにしても、建物の移動とはどうやってやるんでしょう?

 実はその移動、過去にも何度か行われています。とは言ってもフランスではなく英国でのこと。

 そういえば、英仏海峡の向こう側にも同じような絶壁があるのでした。

 白黒映像は実際に動かしているところを撮影したもの。レールの上に乗せて、数センチ単位で少しずつ動かしていきます。

 動かしているのは灯台。当時、こんな状態になっていました。すぐそばの地面にひびが入っています。恐ろしい・・・。大至急、灯台を移動させる必要がありました。そして、4か月の工事で17メートルほど奥に移動させたそうです。

 教会の近くの絶壁はもろく、パラパラと崩れ落ちているのがわかります。このままでは手遅れになってしまいます。

 こちらの男性はこの付近を撮影した絵葉書を集めていますが、それを見るとこの50年で変わっていることがよくわかります。

 「1950年代はこれだけ土地に余裕がありました。でも今はこんなになっています。教会には大切なお墓もありますよ」

 村は、このお墓と教会と絶壁の風景で知られており、年間60,000人の観光客がやってくるそうです。しかも、かつては多くの画家がこの風景を描きにやってきたそうです。

 そういえばこの風景、実際に私も見たことがあるのを思い出しました。教会の中にも入ったのでした。中にはジョルジュ・ブラックの制作したステンドグラスがあります。

 アリソンさんはここが気に入ってイギリスから移住してきたそうです。

 そしてこちらのカップルはこの教会に大切な思い出があります。どうやら男性が結婚指輪を用意して、ここでプロポーズしたらしい。となると、教会が消えて無くなるなんて事はあってはならないこと。

 しかし、教会をお墓もろとも移動させるとなると大変ですね。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、皆んなに勇気のあるところを見せようと、断崖絶壁から海に飛び込んだ。皆んながすご〜いと言って喜んでくれた。しかし、僕が飛び込んだ場所は、クラゲの巣窟だった [がく~(落胆した顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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