週末はロカマドゥールで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はフランス中南部の村ロカマドゥール(Rocamadour)を旅します。パリからは列車なら5時間半、車なら5時間ほどかかります。
高さ150メートルという岩山の断崖を利用して造られたお城や教会は見応えがあります。
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年8月31日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ロカマドゥールが見えてきました。
戦争の続いた中世の時代に、天然の要塞を利用して町がつくられたのでしょう。
岩山の上は平らになっていてお城があります(青印)。今で言えばビルの屋上。ここまでは敵もそう簡単には登ってこられないでしょう。
毎朝、ここから職場まで降りていくのが神父様。
「ここから断崖にできた階段を降りて聖堂に向かいます」
聖堂は70メートルほど下にあります(赤印)。眼下の眺めが爽快です。そして途中には洞窟があります。面白いことに聖堂への入り口は屋根裏。木骨の間を通り階段を降りると小部屋に到着。ここでミサのための法衣を身につけます。
こちらは聖堂の中にあるノートルダム礼拝堂(緑印)。ここには黒い聖母が祀られています。黒い聖母は船乗りの守り神です。
毎年ここで開催される宗教音楽祭の監督をしているエムランさんが施設を案内してくれます。
「ここには8つの礼拝堂があります。礼拝堂は通常ひとつの教会の中にあるのですが、ここはこのように分かれてつくられています」
その中の一つ、小さなサン=ルイ礼拝堂を見てみましょう(水色印)。ここに来るとサッカーの試合に勝てるとか負けるとか、そんなジンクスがあるそうです。
村の散策はなかなか大変です。長い階段を上ったり降りたり。大きな荷物を背負った巡礼もいます。もうちょっと楽したいという方にはこちらのエレベーターがお薦めです。料金は4ユーロ。
さて次は、岩山を離れウイス川に沿って移動しましょう。しばらく行くと見えてくるのが水車小屋Moulin du Caoulet(黄緑印)。ここではトラウトの養殖が行われています。ジャン=リュックさんは50年も前からこの仕事を続けています。
「ここには2種類のトラウトがいるんだよ」
どうやらここで釣りを楽しむことができるようです。おじさん、アルカンシエルと言っているのでニジマスですかね?ポワレして食べたら美味しそう!
旅人さん、小さめのトラウトを釣ってお土産にしたようです。
さあ、次はこちら、ヤギです。こちらの茶色のヤギはこの地域だけで育てられているらしい。このヤギの乳で作られるのが村の名前と同じロカマドゥールです。コクがあってトロリととろけるチーズです。もちろん生産者のお店で幾つか購入。
そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。こちらがその宿Domaine de Bel-Air(こげ茶印)。到着と同時に、トラウトとチーズをオーナーに渡しました。どうやらここで料理してもらうようです。
「チーズはサラダに使います。そしてトラウトは香草をたっぷり入れた鍋で煮ます」とオーナー。
あれえ、煮魚にするのかあ〜。お料理は良しとしてお部屋はどうなっているのでしょう?
お部屋は全部で6部屋。この地方出身の有名人をフィーチャーしたお部屋になっているそうです。例えば、フランソワズ・サガンやレオ・フェレ。
さらに、この宿には樹齢500年というナラの木があるそうです。この木の下で新鮮な地元の食材を使った料理をいただきます。
お腹いっぱいになったらちょっと自然の中を歩いてみましょう。少し歩くとこんな池がありました。知る人ぞ知る穴場。水温は15℃。のんびり泳いだら木陰で一休み。
しばらく滞在したいところですが、これは週末旅。帰るまでにもう一度ロカマドゥールに戻りましょう。
こちらは女優のコリーヌさん。カフェ劇場Côté Rocherでほぼ毎日ショーを上演しているそうです(紫印)。
「もとは両親がパン屋を営んでいたんですが、演劇が楽しめるカフェにしました」
目の前には岩壁。洞窟もあって夏は涼しいそうです。そしてこちらが劇場。コリーヌさん自らがステージに立ちます。
さて今回の旅の費用は、宿泊代が60ユーロ、トラウトとチーズが10ユーロ、エレベーターが4ユーロ、食事とショーが25ユーロで、締めて99ユーロ((約12,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、新しい彼女の家で週末を過ごすことになった。彼女、たまにしか歯を磨かないらしい。歯磨きがチューブの口で固まってた」
VDM(Vie de Merde)より
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