外出禁止の街7 [ラングドック=ルシヨン地方]
コロナウィルスのクラスター班は感染者の行動を分析して、どこでどのように感染が広がっているかを探し出すようです。
ということは、我々は気軽にあちこち出歩かないということのほかに、1〜2週間の自分の行動をよく把握しておく必要もありますね。
さて、今回の外出禁止の街はフランス南部の世界遺産カルカソンヌ(Carcassonne)です。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年3月27日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
三角帽子をかぶった城塞都市カルカソンヌ。
中世の面影を色濃く残す観光地も静まり返っています。
観光業には大打撃かもしれませんが、街の作りをじっくり観察するためには絶好のチャンス。
中に入ってみると、すれ違う人もなく閑散としています。やっと1人、歩いている人を見つけました。
「ここがこれだけ静かなのは異例のことです。住民47人以外はこの街に入ることはできません」とジャン=フランソワさん。
この方、いつもなら騎士に扮して街の歴史などを語りながら観光客を案内しているところです。
カルカソンヌは年間300万〜400万人が訪れる一大観光地。すでに観光シーズンが始まっていますが、訪れる人はまだいません。
そこでジャン=フランソワさん、騒動が収束に向かうまで、念入りに準備を行うことにしたそうです。
「騎士に扮して観光客の皆さんと記念写真を撮ったり、街の歴史について話をしたりできる日が、なるべく早く来ることを願っています」
カルカソンヌ、何度見ても美しいですね。絵に描いたような中世の城塞都市です。革命記念日の日には花火が上がって、真っ赤になります。
こちらのマルクー広場は、お昼時になるとテラスで食事を楽しむ人でいっぱいになりますが、今はご覧の通りお店は閉まっています。
お城の直ぐ近くの家に住むピエールさんが窓から顔を出しました。生まれも育ちもカルカソンヌ。
「1944年の戦時中みたいですよ。当時はここから出て別の場所に避難して数ヶ月過ごしました」
二つの城壁の間にある小道をそぞろ歩く人の姿は全くありません。
ジャン=フランソワさんが友人のローランさんと話をしていました。
「それぞれの家にテラスがあるんですが、外出禁止なので、テラス越しに話をするのが習慣になってしまいました」とフランソワさん。
「感染しないように気をつけてるんですよ」とローランさん。
今は眠りについた城塞都市も、目覚める日を首を長くして待っているようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、デスクワークを辞めて大勢の人に接する仕事に転職したばかり。何しろ運動不足が気になったから。それなのに、今は外出禁止で1人家に引きこもっている」
VDM(Vie de Merde)より
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