外出禁止の街20 [ノルマンディー地方]
5月11日の緩和を待ちながら外出禁止の続くフランスですが、マクロン大統領がパリ郊外の小学校を訪問したそうです。その様子に興味のある方は、こちら。
大統領と一番前の席に座っていた女の子とのやりとり。
「私のお母さんは病院で看護師をしています。コロナウィルスに感染した人の治療を手伝ってるんです」
「ああ、コロナウィルスと戦ってるんだね」
「うん」
「もう直ぐウィルスをやっつけられるね」
「うん」
それなりの意図を持って行われた訪問のようです。
さて、今日は空から見た外出禁止の街シリーズです。
今回は、多くの画家が訪れたことで知られるノルマンディ地方の街オンフルールを鳥になって見てみましょう。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年5月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
オンフルールの朝。
古い港に並ぶ家々が鏡のような水面にその姿を映しています。美しいですねえ〜。この眺めが多くの画家たちにインスピレーションを与えてきたのでしょう。
ここで土産物店を夫婦で営んできたファブリスさん、毎朝この風景を眺めるのが日課になってしまいました。
「ここからの眺めは素晴らしいですよ。これだけ美しい場所は他にはありません。今の困難な状態とは裏腹に、静かで居心地がいいくらいですよ」
港で飲食店を経営するレジスさんがやってきました。今は休業中でまだ観光客を受け入れるような状態ではありませんが、毎朝こうして店にやってきては新聞を読んでいます。
「いつもなら6時か7時頃には準備をして、9時頃には観光客の朝食を出しているところです」
当然ながら観光客の姿はありません。街の経済には大問題ですが、それがかえって街の美しさを引き立てています。
春を謳歌する花々。
こちらの女性はクローディアさん。祖母と一緒にエビを販売するお店を営んでいます。
「今まで気がつかなかった街の良さが見えてきました。40年ぶりにこの街に戻ってきたのが2年前のことです。留守にしていた時間を少しずつ取り戻しているところです」
サント=カトリーヌ教会の鐘の音が聞こえてきました。
100年戦争後に建てられた木造の教会は、船底式の天井に身廊が二つある少し変わった作りをしています。シーズン中は毎日6,000人が訪れる観光スポットです。
「ここはオンフルールの船大工によって作られた歴史ある教会ですが、ここまで訪れる人が少ないのは初めてのことです」と神父さま。
外には子供を連れたご夫婦がいらっしゃいました。
「今朝、この教会でこの子が洗礼をうけるはずだったんです」とお母さん。
洗礼も禁止されていたんですね。
そして最後に港に停泊する漁船を見つけました。フローランさんは帆立貝漁に出かけるはずだったのですが、コロナ騒動で3月中旬から港に足止めになってしまいました。
「でも、もう一度、周りの良さを確認するいい機会になりましたよ。静かな海に空を飛ぶ鳥。本当にいいところですよ」
川にできた中州が、なんだか船に見えてきました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、僕のGPSがひとりでにオンになっていた。GPSも外出禁止に飽き飽きしてきたに違いない」
VDM(Vie de Merde)より
>街の経済には大問題ですが、それがかえって街の美しさを引き立てています
→これ、まさに今の京都です!!
by opas10 (2020-05-08 21:45)
opas10さん
この番組、シリーズでずっと放送されてますが、人のいない街というのが、これがまた綺麗なんですよねえ〜。多くの写真家が撮影して回ってるそうです。京都も同じでしょうかね。
by carotte (2020-05-12 20:46)