スペキュロス [ベルギー]
昨日は病院で検査を受けてきた。重病というわけではなく、定期的に経過を見たほうが良いといわれて年に2回受診している。
行くとまずは採血される。たいてい20人〜30人くらいの順番待ち。ところが、昨日は10人もいなかった。5分ほどしたら順番が回ってきてすぐに終了。
コロナ感染の影響で受診を控えている人がそれなりの数いるらしい。逆に考えると、受診しなくても済んでいる人たちが今まで受診してきたとも言える。病院の経営もそれでなりたっているところがあるんだろう。国の保健医療システムについて色々考えさせられる。
で、採血が終わった後にMRI検査を受けた。耳栓の上からヘッドフォンをかぶせられる。そこから音楽が聞こえてくる。最初はケセラセラで、そのうちジブリ映画のテーマ曲みたいなのが流れてた。息を吸って吐いて止める、なんてのを繰り返しているうちに、頭がぼ〜っとなって眠りこけそうになった頃に終了となった。
帰宅と同時に手を洗い、関係するものすべてをウェットティッシュで吹きまくる。一度外出するとこうなるから面倒だ。早く収束してほしいなあとつくづく思う。
さて、本日はベルギー伝統のお菓子スペキュロスのお話です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年7月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
お食事の後にはコーヒーを飲みながらスペキュロスをいただく。これがベルギー流。
ここはブリュッセルで一番古いカフェ。コーヒーのお供にこのビスケットが登場します。そのまま食べてもよし、コーヒーに浸しながら食べるもよし。
「カリッとしてるんだけど、口の中でとろけるんだよ」と男性客。
「香辛料たっぷりのビスケットなのよ。コレを食べると子供の頃のことを思い出すわ」と女性客。
ブリュッセルの中心地グランプラスに一番古いビスケットのお店Dandoyがあります。ここのスペキュロスは品質といいお味といい一流だそうです。
お店の7代目がこの方アレクサンドルさん。
「創業は1829年です。ちょうどベルギーが建国された年の翌年のことでした。その当時からスペキュロスはありました。作り方は今も当時のままです」
その品質と味を守っているのが菓子職人のギヨームさん。
クローブ、シナモン等々をブレンド。これを、バター、小麦粉、ブラウンシュガーと一緒に混ぜ合わせます。それにしてもものすごい量のバター!
生地ができたら型に入れます。型に描かれているのは聖ニコラス。もともともは12月に食べられていたお菓子のようです。
型から取り出すと聖ニコラスが姿を現しました。これを低めの温度のオーブンに入れ1時間かけて焼くとできあがります。
ブリュッセルから130キロほど西の町ヴルネには、このスペキュロスの型を収集し展示している博物館があります。それにしても色んな種類がありますね。
「スペキュロスはラテン語の ”鏡” という言葉から来てるんです」と博物館の方。
スペキュロスが生まれたのは17世紀のこと。当時ベルギーはオランダ王国に属していました。そのため高価な香辛料が次々に入ってきたのです。
「ですから、当時は高価なお菓子だったのです。婚約者への贈り物や結婚や洗礼式のお祝いの品として使われていました」
今は誰もがいつでも食べられるお菓子になりました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ソファーでうたた寝していた私は、彼がビスケットの包を開ける音で目が覚めた。動物の本能かしらん???」
VDM(Vie de Merde)より
大きなビスケットの完成ですね。食べてみたい気がします▽検査の方は大丈夫でしたか?
by t-toshi (2020-07-23 13:12)
t-toshiさん
かなり大きなビスケットです。香辛料がいろいろ入っているので、今まで味わったことのない味がするかもしれません。
検査の結果は一週間後の水曜日に分かります。
by carotte (2020-07-26 21:56)