セーヌ・マリティムの旅5 [ノルマンディー地方]
シリーズの最後は、白カビのチーズ、ヌシャテル(Neufchatel)を堪能しましょう。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらは、セーヌ・マリティム県、オワーズ県、オート=ノルマンディ県が交差するペイ・ドゥ・ブレ(pays de Bray)と呼ばれる地域。
畑と高原の広がる地帯で飼育されているのが乳牛たち。
ヌシャテル=アン=ブレ(Neufchatel-en-Bray)の市場で売られているこのハートの形のチーズ。もちろんあの牛たちの乳で作られています。
「私は生まれてからこの方ずっとヌシャテルで暮らしていますが、子供の頃よりずっと良いチーズになっています」
「しっかりとした味の、やや塩味の効いたチーズです。シードルを飲みながらいただきますよ」
AOCのラベルの付いたこのチーズ、食べるのはあっという間ですが作り上げるまでには様々な工程をクリアしなくてはなりません。
このような酪農家はこの地域で約20軒ほどあり、その中の一人がマリーさん。16年前に両親から仕事を引き継ぎました。
「ノルマンディ地域で飼育した牛の乳でなくてはなりません。さらに、一年のうち6ヶ月は放牧する必要があります」
ここでは毎日1500リットルの牛乳が集められ、これがチーズになります。
熟成させたものを手や機械でハート型に整形され、更に数日熟成されます。
「このハート型の起源は百年戦争にまでさかのぼります。この地方の娘たちが英国の兵士たちに自分の気持ちを伝えるのにハート型のチーズをプレゼントしたのが始まりと言われています」
愛と友好から生まれたチーズというわけですね。とは言っても、ヌシャテルはハート型だけというわけではありません。シリンダー型のものもあります。
こうしてしばらく熟成させると周りが白カビに覆われ始めます。更に熟成させるとこんな色になります。
とても食べ物にはみえませんが、これが極上のお味だそうです。
こちらのレストランではシリンダー型のヌシャテルを使って、とっておきの料理を作っています。
「冷たいままでも、火を通しても美味しくたべられます。魚、特にサーモンにとてもよく合いますよ」と料理人。
春巻の皮のようなもので包んで焼いた一品。周りはパリパリで中のチーズは周りがとろっり?
ヌシャテルが生まれたのは11世紀と言われています。1000年近くの歴史を持つチーズでした。
終わり。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、探し続けて3年、私のハートをわしづかみにした彼と再会できたというのに、彼は私のことなどすっかり忘れてしまっていた 」
VDM(Vie de Merde)より
コメント 0