週末はボローニャで再訪 [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回はイタリアのボローニャを旅します。
パリからは空路の直行便で1時間半強。
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月12日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
美食の街、そして赤い色の街として知られるボローニャは、学生の街でもあります。ここには欧州で最古の大学があります。
まず訪れたのが、街の中心マッジョーレ広場(青印)。4つの宮殿と聖堂に囲まれたイタリアで最も美しい広場の一つです。
夏はここでシネマフェスティバルが開催されるそうです。念のため番組の冒頭で、この番組はまだマスクが義務化される前に撮影されたものです、との断りがありました。
この広場にはネプチューンの噴水があります。16世紀当時、少々エロティックなこの噴水は人々を驚かせたそうです。
驚かせたと言えば、こちらの作品も同様です。サンタ・マリア・デラ・ヴィータ教会に収蔵されている「死したキリストへの嘆き」と題される作品(赤印)。
「この色と強烈な表現によりイタリアルネッサンスの重要な作品と言えます。傑作と言っていいでしょう」
テラコッタで作られた像は嘆きの瞬間を余すところなく捉えています。しかし、あまり長時間は見ていられそうもない・・・。
さて、ボローニャの街には高い塔がひしめき合っています。そのうちの一つ、アジネッリ塔、通称ボローニャの塔に登ってみましょう(緑印)。
中は木造、高さは98メートル。塔は権力の象徴であり防衛の役割も果たしていたとか。
「この塔を建てた一族は大金持ちだったのでしょう」と旅人。
屋上に到着。少し靄がかかっていますが、街の全景が見渡せます。今でも20個ほどの塔が残っていますが、13世紀頃にはこれの5倍もの塔があったそうです。
地上にもどりましょう。屋根付きの歩道を歩けば雨の日も安心です。このような歩道は全部で50キロほどもあるそうです。
どんどん歩いてたどり着いたのが、街の守護神サン=ルカの教会です(こげ茶印)。
「ここはボローニャ市民なら誰もがやってくる場所です。それに、試験前にここに来るとご利益があると言われてるんです」と学生。
学生は街の人口の四分の一を占めています。大学の創立は1088年。図書館には貴重な書籍が収蔵されています。
「蔵書は150万冊に及びます。そのうちの12万冊は手書きの古書です」
最も貴重な書物が16世紀後半に植物学者が描いたこの本。イラスト入百科事典の先駆的なものでした。その価値は一冊で150万ユーロほどとか。
さて、そろそろお腹がすいてきました。パスタでもいただきましょう。ボローニャと言えばボロネーズ。こちらのお店のシェフが作り方を教えてくれます。
「スパゲティなんてダメだよ。牛ひき肉と玉ねぎは使いましょう」
さあ、本物のボロネーズの調理開始。
野菜はセロリとニンジンも使います。お肉は牛肉と豚肉を使います。鍋で野菜を炒めたらお肉を加えて火を通します。そこに赤ワインと濃縮トマトを加えて煮込みます。
パスタはスパゲティではなくタリアテッレ。茹で加減はもちろんアルデンテ。それが本物のボロネーズ。そしてフォークのみでいただきます。
お腹いっぱいになったら、今晩の宿へと向かいましょう。今回はこのアパートを借りました。一人一泊25ユーロという破格のお値段。狭い寝室と思いきや、天井があんなに高いところにあります。木造の天井には絵が描かれており、17世紀のものだそうです。
「このコロナ禍で市の支援を受けながらどうにか乗り切ろうとがんばっています」とオーナー。
観光業はどこも大変です。
次は、ちょっと変わったところを訪ねてみましょう。市街地を離れて郊外にやってきました。
ここはルネッサンス期に作られた地下水路。小さな水路には水に含まれる石灰がこびりついています。水路を流れてきた水はこの部屋に集められました。そして緩やかな傾斜の水道を通って街へと運ばれました。あのネプチューンの噴水まで達しているそうです。
夜のマッジョーレ広場では映画の上映が始まっていました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、パスタを食べるのに慣れきってしまったせいか、考え事をしながらスープを作っていたら、そのスープをザルでこしてしまった 」
VDM(Vie de Merde)より
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