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週末はトゥール周辺で [パリから週末旅]

 日曜日は恒例の週末旅。

 今回はロワールの城巡りの玄関口トゥール(Tours)からその周辺を旅します。

 パリからは高速列車で1時間半ほど、車なら高速道路で2時間半弱。では出発!

Paris_tours.jpg


下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年10月3日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

20201011.jpg

 ロワール川の向こうに朝日が登り始めました。ここはトゥールにあるヴィルソン橋(青印)。地元の人達は石橋と呼んでいるそうです。

 この橋は、かつてパリとボルドーを結ぶ国道の一部でしたが、現在は歩行者、自転車、トラムだけが通れる橋になっています。

 今日はこれからとあるお城に向かいます。このお城、面白い顛末で命拾いしました。

 やってきたのはトゥールから70キロほどのところにあるラ・モット・シャンドゥニエ城(グレー印)。鐘を鳴らしておじゃまします。

 入ってしばらく歩いていると、お城が見えてきました。おお、美しい。まるでおとぎの世界。

 13世紀から19世紀にかけて作られたお城です。これだけの歴史があると、昔と今では建物の様子もだいぶ変わっているでしょうね。1932年には火災にもあったようです。

 しかし、奇特な人に買われ修復され命を吹き返しました。その奇特な人というのがこちらの方、と言いたいところですがちょっと違ってます。

 「このお城を買ってくれた人が全世界で25000人いると思うと、管理人としてはとても嬉しいことです」と管理人。

 実はこのお城、その25000人の人たちのものなのでした。

 火災に合い廃墟同然となったお城をなんとか修復しようとちょっと変わった方法で一般に販売することになったのです。城の値段は500,000ユーロ。1人に買ってもらうのは大変だけど、共同購入ならなんとかなるんじゃないか?そんな思いでキャンペーンを始めたところ、最終的には115カ国にわたる約18,000人から合計1,617,000ユーロが集まりました。その後もこのキャンペーンは続けられ共同オーナーの数は増え続けているようです。

 「とてもいい方法ですよ。一部を買うというのではなく参加するという感じですね」と男性。

 「お城も修復できて自然も保全できて一石二鳥です」と女性。

 ちょっと中に入ってみましょう。やはり放置されていただけあって、木や草が茂り放題。修復作業はまだまだ続きますが、このままでも面白そうな・・・。

 さて、次は20キロほど車を飛ばしてシノンに行ってみましょう(緑印)。街にはラブレーの銅像があります。青空市場の中を通ってお目当てのパンを求めてこのお店にやってきました。それはフワス(fouace)という名前のパン。

 「ブリオッシュの一種で、全粒粉にハチミツ、シナモン、たっぷりのバター、クルミを入れて作ったパンです」

 ラブレーの物語に登場する食いしん坊のガルガンチュワも食べたとか。

 「ヤギのチーズと一緒に食べるととっても美味しいの。もちろんシノンの赤ワインがあると言うことなし」とマダム。

 確かに、この辺りはワインの一大産地でもあります。というわけで、ワイン蔵をたずねることにしましょう(ワインレッド印)。ここは、シノン城の城壁の地下。もともとはお城を作るために石が切り出された場所でした。ここは一年中12℃。上を見上げると穴が空いています。

 「ここから石を地上に上げていました」

 ここからなら工事現場に直接石を運ぶことができました。それはともかくとして、早速ワインを頂いてみましょう。う〜む、チーズやハムなんかと一緒に飲みたくなりますね。

 さあ、そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。ここはシノンのキャンプ場(水色印)。テントみたいなバンガローで一泊します。5人が宿泊できて、一泊48ユーロ!マスクのことは忘れて、お城を眺めながらのんびりしましょう。

 翌日はロワール川を散策。漁師さんもいれば、川辺でレストランを営むシェフもいます(オレンジ印)。厨房では川魚をつかった刺し身を作っていました。どうやら直接漁師さんから入手するようです。ザリガニのビスク、刺し身等々、新鮮な川の幸を使った料理が並びます。

 最後は、シュノンソー城をカヌーで訪ねましょう(焦げ茶印)。陸からの眺めとはまた別の姿を楽しむことが出来ます。夕日とお城を眺めながら、ワインをいただく。これは贅沢ですねえ〜。このツアー、1人33ユーロだそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、彼と2人でお城を見学していると、突然、彼がひざまずいてプロポーズを始めた。大切なことだからここでプロポーズしたかったと彼が言った。それはいいけど、ここはお城の牢獄の前・・・[がく~(落胆した顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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コメント 2

風の友

お城の共同購入方式って面白いですね。
おまけに大成功じゃないですか!
by 風の友 (2020-10-12 01:47) 

carotte

風の友さん
この共同購入を思いついていなかったら、今頃お城は廃墟になってますね。うまくいって本当に良かった!
by carotte (2020-10-13 13:28) 

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