ティラミスの起源 [イタリア]
押し入れの中のものを出すと、まるで真空パックのスポンジがみるみる膨らむのと同じ状態なってしまう。
一体どうやってこんな量をこんなところにしまいこんでいたのやら・・・。
とにかく今のうちに処分してしまうに限る。
さて、昨日はキッシュのお話でしたが、今日はティラミスです。
下記の写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年11月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ティラミスはフランス人の三番目に好きなデザート。その主役となるのが、クリームとビスケットとエスプレッソ。その歴史を振り返ってみましょう。
そこは19世紀のヴェネツィア。運河、宮殿・・・たどり着いた先は、娼婦の館。
「こちらの橋は ”おっぱいの橋”と呼ばれていました。なにしろ、娼婦たちが胸をあらわにしながら客待ちしていた場所だからです」とティラミスに詳しい方。
当時商業の中心地だったヴェネツィアには商人や船乗りたちが数多くやってきて館を利用していたとか。
その時、デザートとして出されていたのが、ティラミス。
そのティラミスはそこから30キロほど離れたトレヴィーゾで生まれました。
「当時のティラミスは今のものとは違っていました。玉子をベースにマルサラワインを加えたものでした。なにしろお客には元気になってもらわないといけませんでしたからね」と専門家。
あれですかね、お客にすっぽん食べさせるってな感じですかね。
1958年、イタリアではこのような館は廃止となりましたが、ティラミスだけは命を永らえます。
現在、イタリアにはティラミス・アカデミー協会というのがあるそうです。メンバーは会社役員や大学の教授など様々。
この協会が現在のティラミス誕生に関する重要な文献を発見。そこには今のティラミスと同じレシピが書かれてありました。
そして、イタリア料理アカデミー協会が正式にティラミスは1970年に生まれたことを認めたのです。
そこはトレヴィーゾにあるレストランBeccherie。ここの元オーナーが生みの親だったそうです。
現在もその味は継承されています。ここはレストランの厨房。
「ティラミスの材料は、玉子、砂糖、ビスケット、カカオ、マスカルポーネ、そしてコーヒーです。この6つを使ってなければ、ティラミスとは言えません」
美味しさの決めては、このエスプレッソの温度。ビスケットに適度に染み込ませるには37℃〜45℃でなくてはならないそうです。
このビスケットはビスコッティ・サヴォイヤルドと呼ばれ、こちらの工場で作られています。そしてイタリア国内だけでなく世界中に輸出されています。その85%がティラミスに使われているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、12才になる娘がデザートを作ってくれた。ホワイトチョコをまぶした美味しそうなアイスクリーム。ぱくりと食べた瞬間に気がついた。それはチョコではなく、パルメザンチーズだった」
VDM(Vie de Merde)より
2020-11-05 00:00
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