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夏は夜行列車で [イタリア]

 日曜日恒例の週末旅は夏の間はお休みなので、違う旅を楽しみましょう。

 今日は、夜中にローマを出発する夜行列車に乗り込み、シチリア島のシラクーザまで行ってみましょう。

Italy_Syracusa.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年7月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 海の見える海岸沿いを走る列車、その向こうにはあの火山も見えます。

 「見て、この眺めの素晴らしいこと!」

 「この列車はね、船にも乗るんだよ」

 ええっ、船に乗る列車?

 この夜行列車、100年あまり前から走り続けているそうです。旅の始まりはローマ(青印)。時刻は夜中の11時。

 ローマ・テルミニ駅を出発する夜行列車は10本ほどありますが、そのうちの一つ、シラクーザ行に乗りましょう。どうやら常連客もいるようです。

 「この列車で旅をするようになってから22年になります。娘がシチリア島の男性と結婚したんですよ」と女性。

 客室にはシャワーも付いています。

 「長旅になるからシャワー付きはありがたいわ。明日の朝シチリア島に付いたらすぐに仕事が始められます」

 ベッドもなかなかよさそうです。お客が眠りについている間、列車はひたすら走り続けます。そして朝の5時。海が見えてきました。

 「これは素晴らしい眺めだわ。鏡のような海に光が差してる」と女性。

 この眺めに目を奪われているうちに、ヴィラ・サン・ジョヴァンニ駅に到着(赤印)。

 「ここからは列車をいくつかに切り離して船にのせます」

 なんとこの列車、船で海を渡ります。

 「ほら、あれがその船です」と責任者の方。

 はあ〜、こうやって船にのせるんですね。なんだか船に飲み込まれていくように見えます。乗船中に車両が動かないようにレールの上に固定しなくてはならないそうです。列車の重さは全体で500トン!船が無事に港を出発していきました。

 「あの2両目か3両目が私の乗っている車両です」と乗客。

 これは一度乗ってみたいものですね。

 海上を10キロほど走るとシチリア島のメッシーナ港に到着(緑印)。そして鉄道の中央駅を出発(水色印)して、海沿いの線路をシラクーザに向かって走ります。

 複雑地形の海岸線の中に砂のビーチが広がっています。そしてこんな絶景も見逃せません。ベッラ島です(黄緑印)。ちょっと降りて立ち寄りたくなります。走る列車の中からカメラにおさめておきましょう。

 この列車の魅力は自然の風景だけではありません。こちらは19世紀に作られたタオルミナ駅。イタリアで最も美しい駅の一つだそうです。

 その駅のホームにあるのがこのレトロな切符売り場。あの「ゴッドファザー パート3」にも登場しているとか。

 それはともかく、目を見張るような美しい駅舎。ここは一等車の乗客用の待合室。

 「ここでモーパッサンやオスカー・ワイルドが書物に目をとおしたりペンを走らせたりしていたかもしれないですよ」と駅長さん。

 さて、列車は白い煙を吐き出すエトナ山に見守られながら、いよいよ終点のシラクーザに到着です(こげ茶印)。

 ローマからの所要時間は12時間半。長いような短いような列車の旅でした。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、列車でパリに行くことになった。早めに駅に着いたのでベンチに座ってぼ〜っと列車をみているうちに、乗るはずだったTGVが目の前を出発していった[ふらふら]

VDM(Vie de Merde)より


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