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クレーム・シャンティイ [フランスのグルメ]

 この数日の暑さは身体に堪えた。今週末からやっと秋になるようでホッと胸をなでおろす。

 涼しくなってくれたらどれだけ快適なことか!早くジャケットなど羽織って、まともな格好ができるようになりたい。

 さて、本日はホイップクリームのお話。あの生クリームをミキサーや泡立て器で泡立てて、ケーキなどの上に絞り出す白くてなめらかで口の中に入れるととろけるあのクリームのことです。

 フランスでは、これをクレーム・シャンティイ(crème chantilly)と言います。シャンティイとはあのパリ郊外の町のこと。

Paris_Chantilly.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2021年9月23日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 出た、生クリーム!日本ではホイップクリームとは言わず、単に生クリームと呼んでます。

 これが生まれたのは偶然からだってご存知でしょうか?

 伝説によれば、生まれたのは1671年のこと。えっ、そんなに昔?日本では徳川家綱の時代。

 この年のある夜、フランスのシャンティイ城で給仕長のフランソワ・ヴァテルが夕食を取り仕切っていました。

 「その時、デザートがなかったので、彼はキッチンに行くと、生クリームを泡立てて砂糖を加えたんです。食べてみると美味しい!見た目も素晴らしい。というわけで、このクリームのことをクレーム・シャンティイと呼ぶようになったんです」と男性。

 こちらがそのシャンティイ城。有名な観光地。ル・ノートルの庭があることでも知られています。

 お城のレストランではこのクリームを使った様々なデザートを出しているそうです。

 皆さん、美味しそうに召し上がっています。このアメリカ人男性、これを食べるためにわざわざシャンティイまでやってきたとか。

 作っているのがこちらの女性。昔ながらの方法で作っています。材料は濃厚な生クリーム、グラニュー糖、バニラシュガー。これを5分以上かけて泡立てます。丁度いい頃合いで止めないとバターが出来上がってしまうとか。

 しかし、このホイップクリームの誕生に関しては諸説あるそうです。

 こちらはお城にある図書館。こちらの古い書物によれば、フランスより100年も前にヴェネツィアでホイップクリームが登場しているとか。ということは発祥の地はヴェネツィア?

 それはともかくとして、フランスではシャンティイが発祥の地。それを大切に守っているのが地元で専門店をオープンしたベルトランさん。

 今作っているのは、粗塩とシブレットとチーズを混ぜたクレーム・シャンティイ。これは普通のお料理に使えそうです。

 この日は生徒さんたちに作り方を伝授します。根気のいる作業ですねえ〜。出来上がったクリームを絞ればシュークリームの完成。

 「歴史も学べますが、これはちょっとしたスポーツですよ(笑)」と生徒。

 生クリーム好きにはたまらない番組でした。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、うちの人を驚かそうと、ロウソクに火を灯し、セクシーな衣装に身を包み、生クリームを片手にベッドでポーズを取って彼の帰りを待った。で、結局、寝てしまった」

VDM(Vie de Merde)より


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