フランス人とお金 [トピックニュース]
フランス人はお金について話すのが苦手だといいます。その理由は?
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年11月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
「すいません、お尋ねしますが、あなたの月給はどれくらいですか?」と取材班。
「ん・・・、言いませんよ(笑)」
「生活には困らないくらいですよ」
「金額を教えて下さいよ!」と取材班。
「言いません」
答えてくれない人たちばかり。唯一答えてくれたのはこの男性。
「約3,000ユーロほどですね」
「あなたフランス人じゃないですね?」
「ええ、違いますよ」
フランス人がお金について話したがらないのには長い歴史があります。
今から数百年も前の中世時代。お金は妬みの素でした。特に農民の間ではこれが強かったと言います。
さらにキリスト教の影響もあります。イエスの言葉に”富んでいるものが神の国に入るより、ラクダが針の穴を通る方がもっとやさしい” というのがあります。つまりはお金持ちになったからと言って簡単に天国にはいけないよということか?
まだ他にも理由があります。それはマルキシズム。これによると”儲け”は良くないらしい。
とは言うものの、お金の同義語はたくさんあります。ポニョン(pognon)。これは大統領も使ったようです。ムラガ(moulaga)は若者の間で使われています。他にも人によって様々な言い方があるようです。フリック(fric)、ムラ(moula)、おオゼイ(oseille)。ビーフ(biff)、カイヤス(caillasse)、マイユ(maille)。そして、デーシュ(déche)。
こんなにいろんな言い方があるとは知らなかった!
フランス人の中にある面白い傾向も見えてきました。どうもお財布にお金が十分に入っていても、あまり使いたがらない人たちが多いようで、全体の78%。
それでフランス人はいつも節約、節約といってるんでしょうか?晩ご飯も節約だし、週末旅も節約。
その傾向がよく分かるのがレストランやカフェのチップ。
「チップはいくらくらい置いてますか?」
「ゼロです。コインの持ち合わせがないんで」
「チップは置きませんでした。月末だからちょっときついんです」
「伝票にあった金額をカードで払ったんで、何も置きません」
チップを置くのはもっぱら外国人旅行客。あちらはカナダ人のテーブル。チップは6ユーロ。こちらはアメリカ人。チップは4.50ユーロでした。
「アメリカでは代金の中にサービス分は含まれてないんで、その分をチップで払います」
フランス人が節約した分はどうしているかと言えば、貯金です。貯金額は全体で2兆ユーロにもなり欧州一だとか。
フランス人はセミというより、アリだったことが判明。イメージ変わりました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、父が話しているのを聞いて愕然とした。私は時間とお金の無駄使いだったが、妹は儲かると言っていた」
VDM(Vie de Merde)より
随分昔、フランス人がティッシュを棄てないで、
ポケットに入れておいて、2度も3度も使うシーン
を見ました。このブログで納得。一番に聖書がら
みなんですね。この節約、見習います。
by t-toshi (2021-11-06 12:25)
今回の記事、とても勉強になりやした。
冒頭で、フランス人はお金について話したがらない、というところまで読んだ時点では
てっきり「お気取り屋さんだからだろう」と思ったのでやすが、そのような理由だったとは、、、
by ぼんぼちぼちぼち (2021-11-06 14:49)
t-toshiさま
それはちょっと衛生的にどうかなと思いますが(爆笑)
フランス人は身の丈なんじゃないかと思います。身の丈以上にお金を使って贅沢はするべきじゃないと思っているように感じます。
by carotte (2021-11-06 20:15)
ぼんぼちぼちぼちさま
前からフランス人は倹約家だと思っていたのですが、この番組で理由がよくわかりました。お金をいう言葉をストレートに使わずに別の言葉で代用するというのも面白いですよね。
by carotte (2021-11-06 20:20)