SSブログ

制服あり?なし? [トピックニュース]

 欧州は29〜30日にかけて大規模な嵐に見舞われたようです。

 興味のある方は→こちら。ピカピカしているところが嵐。

 月曜日の夜には、エッフェル塔のてっぺんに何度も落雷があったようです。大きな被害にならないことを祈るばかりです。

 さて、パリ郊外にある人口12,000人足らずの町プロヴァン(Provins)では、小学校に制服を導入するべきかどうかの投票が行われているそうです。

Paris_Provin.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年5月29日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 現在のプロヴァンの小学生たち。各々好きな格好で通学しています。

 そんな中、町長さんが、9月からこんな制服にするのはどうか?と提案しました。

 紺が基調のこの制服、ちょっと英国風。

 これを受けて今週の月曜日から、制服に賛成か反対か保護者の投票が行われているそうです。

 「うちには双子がいるんですが、毎朝、今日は何を着せようかと頭を悩ませています。制服があれば悩みは解決です!」とお父さん。

 「子どもは一人一人個性があるんじゃないですかね。これじゃあ60年代に逆戻りですよ」とお母さん。

 保護者の意見は分かれているようです。

 さらに投票用紙では、制服のデザインについても保護者の意見を聞く項目もあります。

 例えば、ポロシャツの色は何色がいいか、またフランス共和国のスローガン「自由・平等・博愛」を制服に書いた方がいいか等々。

 こちらが提案者であるプロヴァンの町長さん。

 「制服は学ぶ場所としての学校の雰囲気を改善してくれます。さらに共和国の一員としての自覚が芽生え、それを誇りに思えるようになるはずです」

 この町長さん、そいういう思想をお持ちの方・・・。

 単純に日本とフランスを一緒くたにすることはできませんが、日本の右翼の政治家にこんな感じの人がいますよねえ〜。

 それはさて置き、制服は子供一人あたり145ユーロ(約18,000円)、二人目の子供の場合はその半額、もちろん保護者の負担となります。

 銀座のどこぞの小学校の制服よりはだいぶ安いようですが、学校は無料という基本原則を翻すものだとして反対する人や団体もいるようです。

 投票の結果は今週末に判明。もし結果がイエスなら、その他の市町村にも波及する可能性ありとか。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、警察署まで父を迎えに行ってきた。とは言っても父が逮捕されたわけじゃない。酔っ払って、仮装パーティー用に制服を貸してくれと警察に頼みに行ったらしい

VDM(Vie de Merde)より



nice!(50)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

牧草を求めて山へ! [トピックニュース]

 今年もまた牛の大移動の季節がやってきました。

 冬の間、山の麓の牛舎で干し草を食べて暮らしていた牛たちが、天然の牧草を求めて山へ向かいます。

 農家にとっても観光客にとっても一大イベント。

 フランス中央山岳地帯のオブラック地方の大移動の様子をごらんください。

Paris_Aubrac.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月28日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 カウベルの音がしだいに大きくなって、牛の姿がはっきり見えてきました。

 カラフルなお花の飾りをつけた牛たちが一歩一歩進んできます。

 頭の飾りはもちろん造花。こんな風に牛たちに飾りをつけて山まで連れて行くのがこの地方の伝統です。

 因みにその年喪中だった家の牛には黒い造花を飾るそうです。

 この牛たち、ここまで来るのにすでに15キロほど歩いているそうです。喉が渇くのも無理はありません。休憩所で水分補給です。

 一方、人間の方はと言えば、教会前の広場に急遽設置された仮設テントの中で腹ごしらえ。

 これが朝食だそうです。と言う事は、出発はかなり早かったんでしょうね。

 皆さん何を召し上がっているかと言えば、この地方の郷土料理トリプ(tripoux)。モツの詰め物料理です。

 「豚足もありますよ。付け合わせはジャガイモです」と男性。

 ワインのボトルが空いているテーブルもあります。朝から酒盛り???お祝いですからねえ〜。飲みたいですよね。

 牛も人も一息ついたところで山登りの再会です。沿道には観光客。見るだけではなく一緒に山を登る人たちもいます。

 「1日に50キロ近く歩く場合もあります。すごい牛たちです。誇りに思いますよ」と農家の方。

 こちらの村の広場には大勢の人が集まっています。いくつもの牛の群れがこの村を通って山へ行くようです。

 この時のために農家では “美牛” を選んで連れてくるとか。

 「皆さんに見てもらうんですから美しい牛を選んでるんです」と農家の男性。

 「初めてなのですごく感動しました。大移動が見られて喜んでます」と男性。

 どうやらこの方、ブルターニュ地方からグループでやってきたようです。

 さあ、目的地まで残り半分。がんばって歩きましょう!


******* フランス人のつぶやき *******

今日、そして何日も前から娘にペットを飼いたいと言われている。子犬でもなく、子猫でもなく、ウサギでもなく・・・牛がいいという[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



nice!(52)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

ピッツァロボット [トピックニュース]

 5月も残すところあと三日。

 南から徐々に梅雨が近づいてきています。来週中には東京も梅雨入りしそうな予感が・・・。

 昔は雨が降ると涼しくなるものでしたが、今は単に蒸し暑くなるだけ。

 それが今ひとつ歓迎できない理由です。ジトジト蒸し蒸しでは堪えがたし。

 それはさておき、フランスでピッツァを作るロボットが登場したそうです。

pizzarobot.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月27日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 生地の上にトマトソースを広げる作業も、最後の仕上げにオリーブ油や香辛料をふりかける作業も、すべてこのロボット1台で行います。

 パッケージには “ロボットが作ったピッツァ” と書かれてあります。

 本当にロボットが全部やるの?ちょっと確かめてみましょう。

 まずは生地を伸ばして、先ほどの要領でトマトソースを塗り、あれ〜、姿を消してしまいました。再び現れた時は具がのせられています。

 ということは、具をのせるのは人の手?

 ま、とにかく具ののった生地をオーブンに入れ焼きます。焼きあがったらオーブンから出して箱まで運びます。

 そして最後にロボットがちゃんと切り分けてくれます。これで一丁出来上がり。

 「私が毎日やっているのとそっくりそのままをこのロボットがやってくれます。これまでに100人ほどにピッツァの作り方を教えてきましたが、教えられた通りやってくれたのはこのロボットだけでした」とピッツァ職人。

 このロボット、正確なだけでなく早さもピカイチ。一時間に120枚のピッツァを焼くそうです。

 よく見ると腕が3本あるようです。一本は生地とトマトソース専用、もう一本はオーブンと最後の仕上げ専門、三本目はカット&パケージング専用、そんな感じになってます。

 「お客様はスマホで注文できます。トッピングも選べますよ。注文が確定するとこのロボットが全部の工程をすべてやってくれます。そして最後はこの窓口から受け取ることになります」と製作会社の方。

 このロボット、すでに空港、高速道路のサービスエリア、テーマパークなどで導入されているそうです。

 こちらの女性は300か所に飲食店を出している会社の責任者。ピッツァロボットをすでに数か所に導入しているそうです。

 そうなると気になるのが人の雇用。ロボットが人間にとって変わるのでは・・・。

 「24時間対応の店もありますから、人員は必要です。ロボットに任せることで余裕が出たら、その分、別の仕事を強化してもらうことになります」と責任者。

 ああ、それなら問題ないですね。

******* フランス人のつぶやき *******

今日、ハロウィーンというのに子供が一人も訪ねてこなかった。やってきたのはピッツァの配達人。奴はキャンディーより良いものをもらって帰って行った

VDM(Vie de Merde)より



nice!(50)  コメント(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

30ユーロで晩ご飯26 [お料理実践編]

 月曜日は恒例の節約晩ご飯チャレンジシリーズ。

 30ユーロでフルメニュー(前菜+メイン+デザート)の晩ご飯を作るという企画番組も26回目となりました。

 今回はミシュランの星付きレストランのシェフがチャレンジしてくれます。

 さて、どんな料理になるのでしょう?

Paris_Lille02.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月26日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こちらがそのシェフのオーベルジュLe Vert Mont。そしてそのシェフがこの方、フロランさんです。

 あら、ちょっと変わったヘアスタイル。それに腕にはフォークの刺青。

 それはともかくとして、早速、30ユーロを渡して材料を揃えてもらいましょう。

 車で向かった先はイチゴ農家。直接生産者から買うようです。1パックで3.50ユーロ、残りは26.50ユーロ。

 それにしてもイチゴってあんな高い位置で栽培するもんなんですね。収穫の時に腰をかがめなくいいから楽かもしれません。

 次に向かったのはお肉屋さん。買うのは豚肉。メイン料理はローストポークのようです。

 「とろけるような感じがいいので脂肪分が多い部位を買います」とシェフ。

 800gで10.83ユーロ、残りは15.67ユーロ。

 次は野菜を手に入れましょう。ここはご本人が運営している菜園です。当然ながらオーガニック栽培。

 葉物野菜(名称不明)とカブ、エシャロットにシロニンジン等々を手に入れました。タダかと思ったら9.60ユーロという値段が付いていました。残りは、6.07ユーロ。

 そして野生のニワトコの花も使うことに。もちろんタダ。さらに鶏小屋から玉子を4個。これもタダ。

 どうやら買い物はこれでおしまいのようです。6.07ユーロがそのまま残りました。シリーズ史上、一番の安上がり晩ご飯。

 それではお店の厨房で調理開始!

 まずは前菜。

 玉子をポーチドエッグにします。カブの葉っぱは洗って水気を切りフライパンで炒めます。カブはスライスしてさっと湯がきます。炒めたカブの葉っぱ、湯がいたカブの順に盛り付けたらバターソースをかけ、最後にニワトコの花を散らしたら出来上がり。

 次はメイン料理。

 フライパンで豚肉を焼きます。野菜(エシャロット、シロニンジン、育ち過ぎたサニーレタスのような葉物等々)は深めのフライパンで、全部一緒にバター炒めにします。お皿に盛り付けたら、エシャロットの葉とひまわり油で作ったソースをかけます。

 「かなり濃厚なソースなのでこれくらいにしておきましょう」とシェフ。

 最後はデザート。

 鍋にスプーン一杯のハチミツを流し入れイチゴを煮ます。お皿に盛り付け、ホイップクリームとメレンゲを添えたら出来上がり。

 星付きレストランのシェフが作るお料理は素材を活かしたシンプルな料理でした。

******* フランス人のつぶやき *******

今日、ちょっとした気まぐれで、わが家のニャンコにオーガニックフード(お値段お高め)を買って食べさせた。それ以来、他の餌は食べなくなってしまった

VDM(Vie de Merde)より



nice!(54)  コメント(2) 
共通テーマ:グルメ・料理

ロゼワイン不足 [トピックニュース]

 日曜日恒例の週末旅は放送がなかったので今日はお休みです。

 魅力的なフランスの小さな村を旅している間も、4月3日に始まったフランス国鉄のストライキは延々と続いていました。

 ストライキに寛容なフランス人も今度ばかりは「もういい加減にしてくれ!」とお疲れ気味のようです。

 今のところ一般市民は、政府の国鉄改革に肯定的な人が多いとか。

 国鉄の赤字は今や年間30億ユーロあまり。積もり積もってその総額は540億ユーロ(約7兆円)に達していると言います。

 他国のこととは言え、放っておいていいという話じゃなさそうな・・・。

 政府と国鉄の話し合いは続けられているようですが、ストライキ支持派の国鉄職員にとっては少々分が悪いようです。

 それはさておき、最近人気が高まっているロゼワイン。今年は不足が懸念されているそうです。そのわけは・・・。

Paris_Paris.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2018年5月21日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはパリのカフェ。春から一気に夏の日差しに変わったこの日、テラスでは冷たく冷やしたロゼワインを飲む人の姿が目立ちます。

 「今日は暑いので冷たいワインを飲んで涼んでるんです」と女性。

 「この陽気でしょう。ロゼワインをいただきますよ。でも、今年はロゼが不足してるんでしょ」と男性。

 確かに2017年の生産量は減少しています。

 こちらはプロヴァンス地方のワイン農家。生産量が40%も少ないそうです。その原因はやはり気候。

 「暖冬の後には春の異例の霜、さらに酷暑の夏には乾燥した状態が6ヶ月も続き、ブドウの収穫量が激減してしまったんです」

 とは言っても、このワイン農家は特別で、全体として12%程度の減産だとか。

 となると、ロゼワインが不足する原因は生産量がからだけではなさそうです。

 実は、世界規模でロゼワインの消費が急増したのです。

 フランスは世界一のロゼワイン生産国であり、世界一の消費国でもあり、世界一の輸出国でもあります。

 当然、需要を満たすことができなくなり、ロゼワイン不足となります。

 「このような状況なのでどうしても得意先向けに在庫の確保が優先してしまいますね。量は不足してますが、質の方は相変わらず良いですよ。今年も美味しいワインに仕上がっています」とワイナリーの女性。

 今年は飲む量を減らして、一杯をじっくり味わって飲むのが良さそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、週末を過ごしにパリからバルセロナにやってきた。どんよりしたパリを離れて太陽の日差しを満喫するのだ。しかし、到着して以来、雨続き。しかも気温は12℃。一方、パリは・・・気温28℃の快晴

VDM(Vie de Merde)より



nice!(49)  コメント(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

最も美しい村5 [ミディ=ピレネー地方]

 シリーズの最後は、ミディ=ピレネー地方の小さな村カステルノー=ドゥ=モンミラル(Castelnau-de-Montmiral)を訪ねます。

 人口は約1000人、密度は1k㎡になんと12人ほど。

 前の村々に比べると人口は多いのに密度は低いとなると、面積が広いということになりそうです。

Paris_CastelnauDM.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月18日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 丘の上の村カステルノー=ドゥ=モンミラルは、百年戦争や宗教戦争などフランスの戦いの歴史とともに歩んできました。

 そして、14世紀から15世紀にかけて有力な封建領主がこの地を治めていたことも知られています。

 石畳の通りを歩けば、その歴史の片鱗を見ることができます。

 「こうして散策しながら昔の姿を想像しています」と女性。

 なんだか歴史のロマンをお楽しみのようですが、村の歴史には暗い時代もありました。その一つがカトリックとプロテスタントが激しく対立したユグノー戦争。

 しかし、村は13世紀に作られた城壁に守られプロテスタントの攻撃を阻止することができたそうです。

 集落の北側には広大な森が広がっています。グレジーニュの森と呼ばれ、広さは3,600haもあります。どおりで人口密度が低いわけです。

 森はこのように要塞化された家で守られています。

 その中の一つにお住まいなのがガデス一家。ここはChâteau de Mayraguesというワイン農家。母親のロランスさんと息子さんのダンカンさんが経営しています。

 「ここでは1609年からワインが造られてきました。かつては50,000haにわたってブドウ畑が広がっていたようです。今はだいぶ小規模になっていますが、この地で今もなおワインは作られ続けているんです」とオーナーのダンカンさん。

 フランスで最も美しい村のワイン、飲んでみたいですね。

 村の歴史に詳しいロランスさんが村を案内してくれました。広場の一角に建つ柱Le Pilori。

 「この柱には罪を犯した人をくくりつけて大衆の前にさらしたんです」

 つまりは、さらし台というわけです。

 さて、ぐるりと村を囲んでいる城壁の一部は18世紀に壊されて遊歩道に生まれ変わっています。

 その道はこんな見晴らしのいい場所へと繋がっています。ここからならグレジーニュの森もピレネーの山々も望むことができます。

 この村のもう一つのお宝が教会です。美しい天井画。礼拝堂には14世紀の豪華な十字架の聖遺物が展示されています。

 小さな村にこのようなものがあるとは・・・。かつての繁栄ぶりがしのばれます。

 村のお宝はこれだけではありません。こちらの建物の中には木造の螺旋階段があります。

 「この階段は1848年に作られたものを考えられています。ここには家具職人の一家が暮らしていましたから、その職人が作ったのではないかと言われています」

 アールヌーヴォーの走りのようなデザインですね。

 古い建物に囲まれた村の広場。カステルノー=ドゥ=モンミラルは、フランスの最も美しい村の称号にふさわしい村でした。

 終わり。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、6歳になる娘が、わが家のネコに宝探しをさせるという。おかげで、家のあちこちにキャットフードがばらまかれた・・・[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



nice!(47)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

最も美しい村4 [ノルマンディー地方]

 シリーズの四回目は、ノルマンディー地方の小さな村ヴール=レ=ローズ(Veules-les-Roses)を訪ねます。

 人口は約700人、密度は1k㎡に114人ほど。

 昨年の2017年に “フランスの最も美しい村” の称号を手にしたばかりです。

Paris_VeulLR.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ノルマンディ地方の海岸。遠くにあの断崖絶壁が見えます。

 この海沿いにできた集落がヴール=レ=ローズ。

 村を流れるのががヴール川。フランスで最も小さい川だそうです。この清流が観光客に人気です。

 「海が近いので海水浴が楽しめるビーチもありますよ。でも小さい村ですから驚くようなものはありませんけど、バラだけは素晴らしいわよ」と村の住人。

 「小川の少し先には水車があって本当に素敵です」と女性。

 その水車がこれ。18世紀のものだそうです。また、こんな藁葺き家もあります。

 そしてこの村には、シャンゼリゼ通りもあります!とは言っても、パリのとはだいぶ様子が違っています。

 この道を散歩するのが好きだった文豪ヴィクトル・ユーゴーが名付けたのだそうです。

 川のせせらぎと鳥のさえずりを聞きながらのんびりとこの道を歩いていたんでしょうね。

 路地に並ぶ家々の壁には緑がいっぱい。よく見ると花をつけています。どうやらバラの花のようです。バラは村のシンボル。

 「かつてこの村はヴール=アン=コーと呼ばれていましたが、19世紀末になってから今の名前になりました。ここの気候がバラの生育に適していたんです」とミッシェルさん。

 村の名前の意味は、“ヴール川の流れるバラの咲く村” というわけです。なんかちょっと素敵ですね。

 ミッシェルさんは、ゆる〜い感じのこの村が気に入ってここで暮らしています。

 「ここに使われている砂岩とすい石は、19世紀に作られた別荘によく使われていた石です」

 ミッシェルさんの散策はさらに続きます。木漏れ日に照らされる森の中の小径。深呼吸すると体の中からキレイになりそうな・・・。

 この小さな森を抜けると、そこにはクレソン畑が広がっていました。栽培しているのはパトリックさん。

 毎年50トンのクレソンを出荷しているそうです。収穫は機械ではなく人の手で行います。

 「月曜日から日曜日までフルで働いてますよ」とパトリックさん。

 厳しい仕事なので後継者がなかなか見つからないそうです。

 一方、こちらは村の青空市場。

 「村は休むことなく一年中なにかしら活動しています。フランスで最も美しい村になったんですから、生きた村でなくてはなりません」と村長さん。

 さすがノルマンディ地方、濃厚な生クリーム!

 ヴィクトル・ユーゴーは「私は、まだ観光地化されてないひっそりとしたこの村が好きなんだ。断崖絶壁も大好きだしね。この村にはロマンティックで手付かずのものが残されているんだ」と言っていたそうですが、夏には人口が8倍にもなる立派な観光地になっているようです。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、私がどれほど妻を愛しているか分かってもらおうとバラの花束をプレゼントした。すると妻が言った。『あなた、浮気でもしたんじゃないでしょうね?』

VDM(Vie de Merde)より



nice!(54)  コメント(2) 
共通テーマ:地域

最も美しい村3 [アルザス地方]

 シリーズの三回目は、アルザス地方の小さな村ユナヴィール(Hunawihr)を訪ねます。

 人口は約600人、面積が小さいようで、1k㎡あたり142人が住んでる勘定になるようです。

Paris_Hunawihr.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月16日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ブドウ畑の真ん中にできた小さな集落。それがユナヴィールです。

 アルザス地方によく見られる木骨構造のコロンバージュ様式の家々が、小さな路地に並んでいます。お菓子でてきたお家みたいですねえ〜。

 さて、ブドウ畑ではブドウの木の手入れが続いていました。

 ジャン=リュックさんとその息子さんは代々続いてきたワイン農家を継承してワイン作りに励んでいます。

 「この土地でブドウを栽培し美味しいワインを作ることが我々の生きがいなんです」とジャン=リュックさん。

 「仕事のを手を止めてしばし畑を眺めるといい気分になるんです」と息子さん。

 ユナヴィールが “フランスで最も美しい村” の称号を手にしたのは2003年のこと。ここも観光産業が幅を利かせているのかなと思っていたら、お土産やさんも大型観光バスも見あたりません。

 村人は、手入れの行き届いた古い建物とともに、四季の移り変わりを静かに楽しんでいます。

 「ジェラニウムは夏の花です。こうして四季折々の花を植えて飾るのは村の昔から続いてきた伝統なんです」と村人。

 村には他にはないユニークな商業施設があります。

 ここは、食料品、パン、郵便局等々、暮らしに必要なものがすべて揃ったオールインワンのお店。

 数年前、閉店に追い込まれた食料品店を何んとか存続させようと村人たちががんばったおかげでこの便利なお店が出来たというわけです。

 「村の住人が顔をあわせることのできる場所なんです。今ではコーヒーだって飲めるようになりました」と女性。

 こんな村だったら人ごみをかき分けることも時間に追われることもなくのんびりと散策が楽しめそうです。

 そして、ワインを味わうこともお忘れなく。村には独立系のワイン農家が10軒ほど集まっています。

 「ユナヴィールは “アルザスワイン街道” に含まれていますが、観光地化されたリクヴィールとリボヴィレの2つの村に挟まれて、やや影の薄い村かもしれません」とジャン=リュックさん。

 そんな村にあるレストランChez Suzelでは、地元の郷土料理を出してくれます。

 「自分が生まれた村ですからね。ここで働いていたいんですよ」とオーナー兼料理人のエリックさん。

 ジャガイモ料理が庶民的で美味しそう。そして、アルザス地方の郷土料理といえばこれ、シュクルート。

 「私は大都会の人間ですが、都会とこことでは生活の質がまるで違いますね」と男性。

 ユナヴィールにはお宝がいろいろありますが、その中の一つがこの要塞化された教会です。15世紀に作られました。時計台の針はブドウの実と葉っぱ。

 そして興味深いことに、中世の頃からカトリックとプロテスタントがこの教会を分け合って使っていたそうです。

 昔から争いごとを好まず平和に暮らしてきた村のようです。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、引っ越してきたばかりの村を彼女と一緒に一回りしてきた。村に美しい家が並んでいるのを見て彼女が言った。『ねえ、あれ見て。素敵なお屋敷ね』おいおい、あれは教会だよ[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



nice!(51)  コメント(2) 
共通テーマ:地域

最も美しい村2 [ブルゴーニュ地方]

 シリーズの二回目は、ブルゴーニュ地方の村ノワイエール(Noyers)を訪ねます。

 ノワイエール=シュル=スランとも呼ばれるそうですが、正式にはノワイエール。

 中世の面影を残す城壁のある村の人口は600人ほど、1k㎡に17人しか住んでいません。

Paris_Noyers.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月15日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 自動車が走ってなかったら、中世のまま時間が止まったように見えるノワイエール村。

 8世紀前には商人や裕福な市民が通りを闊歩していたようです。

 現在、通りを賑わしているのは世界各地からやってくる観光客。ガイド付きツアーも行われているようです。

 村は15世紀から19世紀にかけて発展を遂げました。その証拠が通りに並ぶ建物。

 数え切れないほどの年月を過ごしてきたコロンバージュ様式の家々は頑丈そうに見えます。

 「この村に来た瞬間に恋に落ちたんです。現実の世界から別世界に来たような気分でした」とガイドさん。

 緑と城壁に囲まれた小さな集落は居心地が良さそうに見えます。

 こちらは革細工のアトリエ兼お店。職人さんはベルギーから来た方だそうです。

 「この村は工芸職人が集まっていることでも知られています」とお店の方。

 「こんな美しいところに職人さんがたくさんいらっしゃるというのはいいですね」と観光客。

 おお、美しい!絵葉書のようなこの風景。村のそばを流れるのはスラン川。

 「この道は “お濠の道” と呼ばれています。この辺りは城壁が続いていて、塔も幾つか残っています」と元先生のクロディーヌさん。

 クロディーヌさんはこの村で生まれました。その当時の風景は今もそのまま変わらず残っているそうです。

 「1913年、祖父がこの村に電気を通したんです。その時、初めて外灯に明かりが灯りました。当時の祖父はパイオニア的存在でした」

 13世紀頃に城の周りに集落ができたのがノワイエールの起源でした。

 「城壁の塔は27基、橋は5本、敷地面積は8へクタールもありました。かなり大きな城だったんです」と、古い建物を守る会の会長さん。

 しかし、城はフランス国王アンリ4世によって破壊され、ノワイエールの繁栄も終わりを告げます。

 現在、残された石を使って昔の城を復元しようという活動が始まっているそうです。

 お城が復元されたらますます中世の趣が濃くなりますね。

 このフランスで最も美し村には毎年4万人が訪れるそうです。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、私はシャトーホテルで受け付け係をしている。ホテルは現在閉館中で、お客はおらず、いるのは私だけ。なのに先ほど35号室から呼び出しがあった・・・[がく~(落胆した顔)]

VDM(Vie de Merde)より



nice!(53)  コメント(2) 
共通テーマ:地域

最も美しい村1 [リムザン地方]

 今日から5回のシリーズで、「フランスで最も美しい村」の称号を持つ村を訪ねます。

 第一回目の今日は、コレーズ県にあるコロンジュ=ラ=ルージュ(Collonges-la-Rouge)。

 人口は500人足らず。東京の人口密度が1k㎡に6,283人なら、この村は、たったの34人。

Paris_CollogneLR.jpg




下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ひときわ目をひく建物がこの教会。11世紀に建てられたロマネスク様式の教会で、赤い石でできています。

 赤い石でできているのは教会だけではありません。村の家々は全てこの赤い石でできています。周り緑と村の赤が対照的。

 「フランスで最も美しい村」の称号が誕生したのは1982年のこと。

 最初に登録された村のひとつがこのコロンジュ=ラ=ルージュでした。

 村を訪れる観光客は徐々に増え、今では世界中から見学者がやってくる名所になりました。

 すべてはフランソワさんの父親で当時村長だったシャルルさんから始まったのでした。

 「1980年から81年にかけて、父の主導で “フランスで最も美しい村” と言う称号を作るために会合が開かれていました」とフランソワさん。

 そして1982年、そのための協会が設立されたのでした。

 設立当時、登録された村の数は66。それが今では157にまで増えました。

 コロンジュ=ラ=ルージュでは観光客のために定期的にガイド付きツアーを開催しています。

 「ここはメゾン・ドゥ・シレーヌと呼ばれる建物です。村の中でも古い建物の一つで15世紀頃に建てられたものです」とガイドさん。

 この家、3ユーロの切手にもなったとか。

 村の路地の両側には赤い壁の家が並んでいます。

 「この赤い建物には驚きました。それに気がつかないようなところにおもしろい装飾が施されていたりします」と男性。

 それにしても観光客で賑わってますね。ちょっと多すぎるんじゃないのかなと思ってしまいますが、お店の経営者は大喜びです。

 こちらのレストランでは注文票がこんなに並んでます。現在の店のオーナーは三代目。

 初代がジョゼフィーヌさん、二代目がカミーユさん、三代目がマリオンさんです。

 「観光客が増えて、村は発展しました」とジョゼフィーヌさん。

 「今ではレストランが10軒近くあります」とカミーユさん。

 「観光客も遠くから来る人が増えました。アメリカ、イスラエル、それに南米からもやってきます」と三代。

 称号のおかげで村の経済は発展を遂げました。

 実際に称号を立ち上げたのは元村長のシャルルさんですが、そのコンセプトは1927年にまで遡るそうです。

 当時、コロンジュ同好会なる組織が結成されました。

 「この村には放っていてはいけない何かがあると考えていた人たちがすでにいたんですよ」と名誉会長さん。

 「フランスで最も美しい村」の称号を得るためには様々な条件をクリアしなくてはなりません。

 コロンジュ村もここまでにするためにはたくさんの努力があったんでしょうね。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、村の福引で肉12キロが当たった!!!そう言えば、私はベジタリアン・・・

VDM(Vie de Merde)より



nice!(48)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。