個性ある小さな市町村2 [ブルターニュ地方]
シリーズの二回目は、ブルターニュ地方へ向かいます。
ポントリウ(Pontrieux)は人口1000人ほどの小さな村。この村の特徴はボートに乗るとわかります!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月23日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これは海へと続くトリウ川(Trieux)。
この川を遡ると村に到着です。途中に大きな水門があるようです。
「こうして川を航行していると昔のことが偲ばれます。かつては多くの荷物を積み込んだ船がこの川を往来していたんです」
19世紀まで、ポントリウは物流の港として栄えていました。特に亜麻や木材が中心だったそうです。
今ではプレジャーボートが岸辺に並びます。
唯一このボートだけがその名残を伝えています。でも運んでいるのは物ではなく人。
村は中世の趣を残す建物でいっぱいです。しかし、今回の主役は、陸に上がってしまったら見つけることはできません。
このまま村を縦断する川をボートで進みます。見えてきたのは石造りの洗濯場。屋根付きです。
川岸の1キロ足らずの間にこのような洗濯場が50もあるそうです。その中の一つがこちら。
「ここに薪を入れて火を起こし、鍋でお湯を沸かしたんです」とシャルリーさん。
どの洗濯場も広い庭の奥に作られています。
「昔、この辺りには多くのブルジョワが住んでいたんです。その奥方たち、家から運んできた下着やら何やらの洗濯物を、あまり人に見られたくなかったんです。それで専用の洗濯場を作ったんです」
これらの洗濯場は、100年もの長い間、緑の中に放置されてきました。30年前に、協会が設立され修復が始まったのです。
ミッシェルさんのお宅の洗濯場も美しく蘇りました。
「私は1990年からここ住んでいますが、居心地のいいところなんです」
今では村になくてはならないお宝になっている洗濯場。
こんな華やかなところもあります。何やらギャラリーになっているようです。
ここは画家のパトリックさんの洗濯場。
普段、パトリックさんは18世紀に作られたこの家にアトリエを構えて制作に励んでいます。
もう何年もこの村の風景を描いてきました。ブルターニュ地方のこの地域には独特の色を持つ光があるそうです。
村のクレープ屋さんのプレープ料理にもそれが生かされているとか。美味しそうですね。
ポントリウには洗濯場の見学ツアーがあるそうです。ライトアップされるので夜のツアーがお薦めだそうです。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちのパパが3歳になる娘の髪を、犬用のシャンプーで洗ってしまった 」
VDM(Vie de Merde)より
個性ある小さな市町村1 [ブルゴーニュ地方]
これまで「フランスの最も美しい村」を折に触れ紹介してきましたが、フランスにはまた別の称号を持つ市町村があります。
それが「フランスの個性ある小さな市町村(Petites Cités de caractère de France)」。
どんな市町村なのかといえば、手っ取り早く言ってしまうと、“人口6000人以下の、調和のとれた価値ある建築物を持つ小さな自治体” のこと。
わかるような、わからないような・・・。百聞は一見にしかず!
今日から5回のシリーズで、その市町村を訪ねてみましょう。現在、この称号を持つ自治体は150あるそうです。今週はその中の5つを紹介します。
第一回目の今日は、ブルゴーニュ地方の村スミュール=アン=ノソワ(Semur-en-Auxois)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月22日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
朝日が昇る頃、気球の旅にはもってこいの時間帯です。朝日に照らされたスミュール=アン=ノソワの村を空から眺めることができます。
古い建物の並ぶこの村は、4世紀にわたる歴史を秘めています。
まるで中世の集落をタイムマシーンに乗って空から見ているかのような気分。
時には朝霧がかかっていることもあるそうです。カメラがあったらシャッターを切り続けているかもしれません。
さて、今度は地上に降りて村を散策してみましょう。
リュックさんは10年あまり前にパリからこの村に移住してきました。こうして友人たちと一緒に村を散策しては楽しんでいます。
中世を身近に感じさせてくれるこの建物が移住の決定打となりました。
同じような建物は村のあちらこちらで見かけます。村の個性を育んできたのがこれらの建物でした。
一方、村を流れるのがアルマンソン川。川沿いの道がまた素敵です。アーチ型の石橋と塔のある建物。それらが川の水面に姿を映しています。
「全体の建物がよく調和しています。ここにずっと居たくなりますね」と女性。
実は私も大昔に一度ここに行ったことがあります。川沿いの道も歩いて写真を撮ったのを思い出します。ちょっと遠かったけど、いいところでした。
散策しているうちにお昼の時間になったようです。リュックさんご夫妻は村のレストランでランチです。眺めのいいレストランですね。
私たちは散策を続けましょう。
先ほど見てきたアルマンソン川には、かつて皮なめし職人が集まっていたそうです。
ミュリエルさんはここから数キロのところにある高級革製品メーカーで働いていましたが、今はここで自身の技術とノウハウを次の世代に伝えています。
ここは古い建物を改築して作られた皮職人の養成学校。
「この村に来たばかりの時に、塔や教会を見て回ってすっかり魅了されてしまったんです」と生徒。
そしてフランシスさんは仕事が終わると川釣りを楽しむのが日課になっています。
「静かで穏やかな村ですよ。祖父の代からずっとここに住んでいます」
一度行ったことがあるとは言え、ここまで美しいとは自覚していませんでした。もう一度行ってみなくては!
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、耳の奥の具合が悪くて、通りで転んでしまった。なかなか起き上がれないでいると、女性が駆け寄ってきて・・・写真を撮ると・・・行ってしまった」
VDM(Vie de Merde)より
冬まぢか [トピックニュース]
月曜日恒例の節約晩ご飯は残念ながら放送がなかったのでお休みです。
さて、昨日、買い物のついでに公園をのんびり歩いてきました。
空を見上げると青一色。ふと目を移すとイチョウの葉が目にとまりました。
まだまだ濃い緑で、色づく気配もありません。もう少し気温が下がらないと黄色にはならないですねえ。
とは言っても、季節はどんどん歩みを進めているようで、窓から入ってくる日差しが心地よく感じられるようになりました。
海のむこうのフランスの季節はどんな具合でしょうか?
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月27日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはフランス第二の都市リヨン。週末には冬の寒さが街を覆い始めました。早くもダウンジャケットを羽織っている人もいます。
そしてお惣菜屋さんに並ぶメニューも夏とはちょっと違っています。
リヨン郊外のとある住宅では、初めて暖炉に炎が灯されました。
ずっと使っていなかった暖炉ですが、無事に薪に火がつきました。暖かそうですねえ〜。
「昨日に比べると15℃くらいの温度差がありますよ」
家族揃って暖炉の前で午後の時間を過ごします。
「今日の午後は家で本を読んで過ごしました。学校の宿題があるので、この後それをやらないといけないです」と男の子。
今度は繁華街にあるお店にやってきました。お店に並んでいるのは・・・暖かそうな冬ものばかり。
「そのコートはとても暖かいですよ」とお店の方。
「前がきちっと閉まって暖かいのがいいんですけど・・・」とお客様。
これからの季節はやはり防寒ですね。手袋も必要です。
このお店では、それに合わせて来週までに品揃えを充実させることになっています。
衣食住の食の方も夏のままではありません。冷たいサラダは姿を消しました。
「ズッキーニのグラタンやエスカルゴ料理を揃えました。エスカルゴは寒い季節には人気ですからね」とお店の方。
お客様の方はと言えば・・・。
「ポークチョップのジャガイモのグラタン添えとか、リヨンの伝統料理クネルとか、温かい料理を作ることになりそうです」
リヨンはもう晩秋に入っているようで、冬の訪れが間近に迫っています。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、お隣さんから苦情の手紙をもらった。私たちが明らかに好意に毒を撒き散らしたというのだ。唯一の暖房器具の暖炉に火をつけただけなのに・・・」
VDM(Vie de Merde)より
週末はロワイヤンで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回はフランス西部の都市ロワイヤン(Royan)を旅します。
パリからロワイヤンまでは列車で4時間半ほど。
第二次世界大戦の空襲で破壊された街は、現在では近代建築の宝庫になっているそうです。
では、出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月20日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
サングラスの方が今回の旅人。後部座席にはカメラマンさん。
「僕たちはロワイヤンにやってきました。今、1952年製のベントレーに乗っています。ではこれから50年代の街を見物に行きましょう!」と旅人。
海岸沿いの通りには様々な建物が並んでいます。戦時中の空襲にもかかわらず残った建物もあれば、戦後建てられた四角いコンクリートの建物もあります。さらにリゾート地にふさわしい別荘風の建物も並んでます。これらすべてが文化財になっているそうです。
「こういう建物は保存するべきだと思いますね。そうしないと開発会社が土地を買収して全部壊してしまいますから」とベントレーの運転手。
戦後再興された街だけあって近代的な建物が目立ちます。中でもひときわ人目をひく建築物を訪ねてみましょう。
コンクリートの巨大が建物、それは教会でした(青印)。
「大聖堂ではないんですね?」と旅人。
「よくそう言われますが、大聖堂ではないんですよ」とガイドさん。
でも、大聖堂と呼んでもいいくらいに大きな教会ですね。1958年に竣工。
厳しい外観からは想像もできないくらい内部は光に溢れていました。その秘密はこのステンドグラスにあるようです。
そして屋根もまた独特です。厚さ10センチしかない屋根は馬の鞍のように建物に被せられているそうです。自転車で走るなんてスリル満点。というより、かなり危険だそうです。
さて、こちらの屋根も面白い形をしていますが、ここは中央市場(赤印)。地元のあらゆる食材がここに集まっています。案内してくれるのはクレマンスさん。
この市場の特徴は円形になっていること。通路に沿って歩けば、すべてのお店を見て回ることができます。
クレマンスさんが案内してくれたのは加工肉のお店。これはロワイヤン風ファルシ。美味しいらしいのですが、何が詰まっているのかは不明。そして生牡蠣もあります。
「塩が薄めの海で育った牡蠣なんで繊細な味わいですよ」と牡蠣屋さん。
お昼は市場で買い込んだ食料をいただきます。場所は、ちょっと風が強いですが潮の香りのする浜辺を選びました。
「青い空と青い海、そして牡蠣!」
最後は甘いデザートが必要です。地元で知らない人はいないというお菓子屋さんLa Cofiserie Lopezを訪ねます(緑印)。ちょうどお店のスペシャリテを作っている最中でした。
「温度は75〜80℃ほどにもなりますが、長年こうしていると熱さは感じなくなりますね」とお菓子屋さん。
何度も練って固まったところを細かく割って出来上がりです。個性的なキャンディーができました。何度も練って空気を含ませるとこんなキャンディーになるらしい。
甘いキャンディーでホッと一息ついたら、今晩の宿へと向かいましょう。ここは駅に近く、ビーチまでは200メートルというHôtel La Croisette(黄緑印)。
1948年に建てられた建物をリノベーションしたホテルです。おしゃれな階段におしゃれな内装。シーズンオフなら一泊50ユーロほどとリーズナブルなお値段です。
次は賑やかな街を離れて海岸沿いを北上し、灯台までやってきました。ここはラ・クーブル灯台(Le phare de la Coubre)(こげ茶印)。
来たからにはてっぺんまで行ってみましょう。エレベーターなんてものはありません。階段です。その数、300段!
しかし、屋上まで上がると、すごい風景が待っていました。
「こっちには7000ヘクタールの森が広がっています。灯台の階段はエッフェルの工房が設計しました」とガイドさん。
2009年に自動化され、今は無人になっているそうです。
最後はここから海に沈む夕日を堪能しましょう。
さて今回の旅の費用は、教会のガイド付き見学が13ユーロ、生牡蠣が8ユーロ、宿泊代が47ユーロ、レストランの食事代が50ユーロ、灯台が8ユーロ、キャンディーが8ユーロで、締めて134ユーロ(約17,000円)でした。
レストランの食事のシーンはなかったですが、なかなか豪華なお食事だったみたいです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、冗談で、5歳になる息子に私の胸の筋肉はコンクリートで出来ていると言ったら、息子が言った。『ふ〜ん、それならまだ固まってないドロドロのコンクリートだね』」
VDM(Vie de Merde)より
ライン川の水位 [トピックニュース]
EU議会で廃止の提案がなされた夏時間ですが、フランスは遅くとも2019年10月で終わるようです。
国によってこれからの基準時間を夏時間にするか、それとも冬時間にするか決めることができるようです。
フランスの場合、基本時間を夏時間にする場合は、2019年3月に夏時間に変わった瞬間から、ずっとその夏時間で行くらしい。
やっぱり冬時間がいい、ということになると2019年10月に冬時間に変わった瞬間から、ずっとその冬時間でいくらしい。
どっちにするか決めるのはそう簡単ではないそうです。
さて、以前にアヌシー湖の水位が下がっているというニュースをお伝えしましたが、今度はあのライン川の水位も異例の低さになっているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月24日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フランスとドイツの国境沿いを流れるライン川。ある場所ではこんなことになっていました。
普通なら水の下にあるはずの川底が一部見えてしまっています。
フランス北部を流れるライン川の水位が通常より2メートルほど下回っているそうです。水量にすれば、毎秒2㎥の水が減少していることになります。
「ライン川は異例の水位になっています」と航行路局の責任者の方。
普段なら荷物を運ぶ船舶の往来が絶えないのですが、この水位では航行が難しいと言います。
現在、航行を中止したり、積荷を三分の一に減らして航行する船もいるとか。
「私は26年、この仕事に従事してますが、船がストップしたのは初めてのことです。一部は船の輸送から列車での輸送に切り替えざるをえませんでした」と輸送会社の責任者の方。
この水位低下により大幅な輸送の遅れが生じているそうです。これまで船で運んでいた積荷は、このコンテナに積み込み陸路を走って運ぶしかありません。
「コンテナによる輸送活動は全体に10%ほど減少していましたが、9月に限って言えば25%の減少で停滞しています」
ドイツ側ライン川の水位はこの60年で最も低い数値になっているそうです。
なんとか早急に水位をあげて欲しいものですが、専門家によれば、アルプスの雪が溶ける来年の春までは待たなくてはならないだろうとのことです。
フランス北西部は一週間ほど前の嵐で洪水被害が出ているというのに、皮肉にもこちらは水不足・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、川にタバコの吸い殻を投げ捨てたら、ものすごい勢いで白鳥が川に飛び込み水川を食べてしまった。それを見ていたお巡りさんに、罰金を言い渡された。タバコの吸い殻を捨てたから?いやいや、白鳥にエサを与えたからだそうだ」
VDM(Vie de Merde)より
秋のコート=ドール [ブルゴーニュ地方]
今年もまた吟醸酒の会に行ってきました。
どれもこれも透き通った水のような液体なのに、飲むとそれぞれ違った味がする。本当に魔法みたいです。
中には5年熟成、10年熟成なんていうのがあって、大丈夫なのか?と疑いながら試飲してみたら、美味しくいただけました。
どうもワイン蔵のような洞窟で熟成させるらしいです。温度が一定で光も入らないから劣化せず、むしろ熟成して、お酒にまた違った風味をもたらすようです。
それはさておき、秋が徐々に深まってきました。今日はブルゴーニュ地方の秋のぶどう畑を訪ねてみましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月24日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
秋のコート=ドール県(Côte-d’Or)。
夏の終わり頃まで緑色だった丘が黄色に染まり始めています。この黄色が秋の日差しを受けて輝くと、それは黄金色に見えてきます。
この県ができたのは1790年3月のこと。その1年前、ディジョン出身の代議士が、秋になると黄金に輝くこの丘を思い出し、県名をコート=ドール(黄金の丘)と名付けたそうです。
随分と風流な名前ですね。名付けられたのは革命の真っ最中!
ワインの産地で知られるノレ(Nolay)のぶどう畑。その向こうには石灰岩の山が見えます。
山歩きが趣味のアランさん、この時期になるとこの辺りの森を散策するのが日課になっているそうです。
「私が気に入っているのはこの平和な静けさです。 他と隔離され、誰も知らないところに来たような気分になれるのも魅力です」とアランさん。
どんどん歩いていくと、この岩にたどり着きます。この地域の人なら誰でも知っている場所です。
「ここで行き止まりです。ですから私たちは世界の果てと呼んでいます」
一方、こちらはアーチ型の高架橋。美しいですねえ〜。
子供たちは、姿を現わしたばかりの秋を探しに自転車で出発です。
「騒音も大気汚染もないから気持ちがいいです」と男の子。
それにべっとり汗をかくこともないですもんね。気持ち良さそう。
「山や畑が黄色く色づいて、どれも見逃せません」と別の男の子。
そしてこちらはフランソワさんのぶどう園。一ヶ月ほど前にぶどうの収穫とワインの仕込みが終わって、のんびりムードが漂います。
「美味しいワインを作るためにずっと働いてきましたから、こうして休むことも許されていいんじゃないですかね」
黄金の丘でいただくワインのお味はまた格別ですね!
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ヴィヴァルディの四季のような日だった。秋だというのに4つの季節がいちどきに訪れた!」
VDM(Vie de Merde)より
もうそんな季節?! [トピックニュース]
10月も下旬にさしかかると涼しいを通り越して寒いですねえ〜。
暖房を入れるところまでは行っていませんが、やれ上着だ靴下だと、着るものが増えていきます。
一方、イタリアの首都ローマはすごいことになっていました。→こちら。
21日の日曜日、車が身動きできなくなるほどのものすごい量の雹が降ったようです。
前日の土曜日は晴天で気温は23℃あったそうですから、驚きです。
最後は大量に降った雹が溶け、地下鉄や商店などが浸水してしまいました。死者が出るほどの被害にならなかったのが幸いです。
さて、フランスは今年ももうこんな時期になってしまいました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月22日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはヴォージュ地方の森の中。
見事な樅の木の近くに大きなクレーンが設置されています。もうお馴染みなってしまったこの風景。
クリスマス市で知られるアルザス地方の都市ストラスブール。そのクレベール広場に飾られる樅の木の切り出しが始まりました。
こんなに早かったっけ?と思いつつ調べてみたら、去年もやっぱりこの時期に切り出してました。
考えてみると今からやっておかないと間に合わないですね。
そして、クリスマスのシンボルですから、傷をつけないように細心の注意が必要です。
「できるだけ枝を傷めないように気をつけなくてはなりません」と作業員。
この方、樅の木の登って作業する方のようです。
2台のクレーンで固定したら、いよいよ切り出しが始まります。チェーンソーで周りに少しずつ切れ目を入れたら楔を打ち込み切り出します。
普通の伐採なら適当なところに倒してしまいますが、この樅の木は倒すわけにはいきません。
クレーンで持ち上げ、そのまま大きなトレーラーに積み込みます。
今年の樅の木も堂々として美しい姿をしています。数ヶ月前から関係者が森を探索して選んだだけのことはあります。
背丈は30メートルほど、お年は90歳。
「90歳と言っても、まだ若い樅の木ですよ」
これからストラスブールに運ばれ、来週にはクレベール広場に設置されることになっています。
それから3週間かけて装飾が施され、クリスマス市が始まる11月23日に点灯されるようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、“クリスマス気分でぶっ倒れそう” という意味がよくわかった。スーパーに買い物に行ったら大きなサンタクロースの人形が私の上に倒れてきた 」
VDM(Vie de Merde)より
外食増加? [トピックニュース]
フランスのニュースを見ていると、このところやたら料理や食料品の話題が登場する。
どうしたのかなと思ったら、今月21日から25日までパリで “食の国際見本市” というのが開催されているらしい。
具体的に何をやっているのかよくわかりませんが、食にまつわるビジネスのための見本市らしい。わかるようなわからないような・・・。
ま、そんなわけで、昨日に続いて今日も食に関するお話です。
最近、外食するフランス人が増えているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年10月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
2017年、自宅以外で消費された食事の数は100億食に達していたそうです。
この数字、一体、どうやって調べたのか少々疑問ですが、記録的な数字だそうです。
原因は外食形態の多様化か?
この市場規模は全体で900億ユーロほどで、この15年で4%増加しました。
具体的にフランス人は外食にどれくらいのお金を使っているのでしょうか?
ファストフードの場合は、平均で一食につき6.80ユーロ(約880円)、普通のレストランなら13.50ユーロ(約1,750円)。
そして、サンドイッチやピッツァやハンバーガーなどのファストフードが市場の56%を占め急上昇中。
その理由は、この分野に星付きレストランのシェフが参入するなど、改革が起きていること。
10年前にポール・ボキューズがこの手の店をオープンしています。
グルメの国というだけあって、ファストフードもただのファストフードでは終わらせない!ということか?
それとも味にうるさいフランス人ならではの結果でしょうか?
一方、普通のレストランは44%とやや減少傾向。
さらに最近の特徴は、日本料理、イタリア料理、タイ料理など、何かに特化したお店が増えていること。
外食となると普段食べているものとはちょっと違うものを食べてみたいということなのかもしれません。
冒頭の “食の国際見本市” では、各国の食品や料理が展示されているようですが、一般の入場はできないようです。
2年おきにパリで開催されるプロ専用の見本市のようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、バカンスから戻ってきた。スポーツに明け暮れる毎日、バランスのとれた食事、ヨガもやったし・・・とにかく健康的で素晴らしいバカンスだった。久しぶりに帰宅して体重計にのったら、なんと6キロ増 」
VDM(Vie de Merde)より
30ユーロで晩ご飯41 [お料理実践編]
最近、ニンジンが値上がりしていてびっくり。店頭に並んでいるニンジンも細くて小さいものばかり。酷暑の影響か?
それはさておき、月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。30ユーロで晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。
今回チャレンジしてくれるのは歌手のデイヴさん。1970年代のフランスで活躍した方のようです(→こちら)。なんかこの感じ、懐かしいですねえ〜。
デイヴさんのことは知りませんでしたが、日本も世界もこの時代はこんな雰囲気でしたっけ。
デイヴさんはオランダ出身ですが、もっぱらフランスで活躍しました。歌だけでなくお料理もお得意のようです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがデイヴさん。現在、74歳です。フランスのベニスと呼ばれる風光明媚なリル=シュル=ラ=ソルグにお住まいです。
早速30ユーロを渡して材料を揃えていただきましょう。
市場に向かいますが、有名人のせいか一般の方から声がかかります。人気なんですねえ〜。
まずやってきたのは八百屋さん。前菜用のズッキーニ、バジル、チェリートマトを購入します。また、メイン料理用にニンニクも追加。これが全部で7.85ユーロで残りは22.15ユーロ。
次にやってきたのは鶏専門のお店。胸肉と玉子を購入。これが12ユーロで残りは10.15ユーロ。
さらにチーズ屋さんに寄ってパルミジャーノ・レッジャーノを味見。熟成24か月だそうです。
「おいしいけどオランダのチーズにはかなわないよ(笑)」とデイヴさん。
冗談はともかくとして、目的のパルミジャーノを購入します。これが3ユーロで残りは7.15ユーロ。
デザートはデイヴさんが子供の頃によく食べていたヨーグルトとバナナを使ったものを作ってくれるようです。バナナと生姜で1.75ユーロ。残りは5.40ユーロ。
最後は食料品店でヨーグルト、スパゲティー、パン粉を購入。これが全部で3.85ユーロ。
これでお買い物は終了です。手元には1.55ユーロ残りました。では、デイヴさんのお宅のキッチンで調理開始!
まずは前菜のズッキーニ料理から。
ズッキーニは皮をむいて蒸してから縦半分に切り、刻んだチェリートマトとバジルをのせオリーブ油をかけたら出来上がり。
次はメインのイタリア風鶏肉料理。
玉子をといて、パルミジャーノはおろしてパン粉に混ぜておきます。胸肉を玉子に浸したらパン粉をまぶします。これを油を引いたフライパンできつね色になるまで焼きます。付け合わせのニンニクはスライスして炒めます。
最後はデザート。
ヨーグルトにバナナを入れてフォークでつぶし、手作り生姜シロップをかけたら出来上がり。超簡単!でも美味しそう。
さあ、食卓を囲んでいただきましょう。メインの鶏肉料理はスパゲティーと一緒に食べるようです。
胸肉のパネ、美味しそうですね。パン粉もパルミジャーノも買い置きがあるので胸肉が手に入ったら作ってみようかと思います。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼と一緒にアンドシーヌのコンサートに行った。ボーカルが『男が好きな男に捧げます!』と言うと、彼が両手を上げてオォ〜と叫んだ・・・?」
VDM(Vie de Merde)より
週末はシラクーザで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回はシチリア島のシラクーザ(Siracusa)を旅します。
パリからは、まずは4時間ほどの空路でカターニアへ。カターニアからは車なら50分、列車なら2時間弱。
歴史遺産が数多く残されている町はどんなところなんでしょう?では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月13日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ローマの遺跡にバロック様式の宮殿。そして中世の趣を残す通り。
まずはオルティジャ島のドゥオモ広場にやってきました(青印)。ここの大聖堂には様々な時代の跡が残されているそうです(赤印)。
「最初はギリシャ式神殿でした。その後にローマ式神殿になりました。それがビザンチン様式になり、さらにノルマン様式、最後はスペイン・バロック様式になったんです」と、本日ガイドさんを引き受けてくれたエヴァさん。
この大聖堂を見れば時代の変遷が一目でわかってしまいそうです。
そしてすぐお隣にあるサンタ・ルチア・アッラ・バディア教会には貴重なカラヴァッジョの作品「サンタ・ルチアの埋葬」が展示されています (緑印)。
次は、そのカラヴァッジョが命名したと言われる場所へ行ってみましょう。ここは「デイオ二シオスの耳」と呼ばれる洞窟(紫印)。高さは23メートルほど。耳と呼ばれるだけあって声がよく響きます。かつてここで奴隷たちが、町を作るために大きな石を切り出していたとか。
「伝説によれば、当時シラクーザを統治していたデイオ二シオスは、岩の上から奴隷たちの話を聞いていたと言われています」と女性。
音響効果抜群の場所なら歌わないわけにはいかないですねえ〜。
そろそろお昼の時間ということで、オルティジャ島の市場にやってきました(黄印)。食欲をそそる美味しそうなものが並んでいます。
そして選んだお店がここFratelli Burgio(オレンジ印)。ここなら様々な料理を一度に味わうことができます。
「こっちがシチリア料理のカポナータ、こっちは黒豚を使った料理。メカジキの燻製やサラダ、チーズのムース、サフラン入りのチーズもあります」とお店のオーナー。
よく見るとデザートもついています。シラクーザに行く機会があったら、ぜひともここでお食事しなくては!これで一人15ユーロ。
因みにカポナータとは揚げナスの甘酢煮。旅人さん、瓶入りをお買い求めになりました。これが8ユーロ。
お腹がいっぱいになったところで、やってきたのがシチリア人形劇場(Teatro dei pupi siciliani)(こげ茶印)。小さな劇場ですが、年間12,000人が伝統の人形劇を観にやってくるそうです。イタリア語がわからなくても問題なし。観劇とアトリエ見学で10ユーロ。
そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。ここはBed & Breakfast dei Viaggiatori Viandandi e Sognatori(黄緑印)。一般の住宅を宿泊施設に改築した、全部で5部屋の小さなB&B。シラクーザの暮らしの中に溶け込むことができそうです。さらに上へと向かうと、見晴らしのいいテラスがありました。地中海も望めます。これで一泊朝食付きでたったの65ユーロ。
さて次はちょっと変わった場所へ行ってみましょう。ここはアレトゥーザの泉(Fonte Aretusa)。生い茂っている緑はパピルス。あの紙の材料となる植物です。パピルスってこんな姿をしていたのですね。
「ここはパピルスの生育する、世界でも珍しい場所です。ここ以外はエジプトで栽培されています」と男性。
この茎の部分をスライスしたのを並べてプレスすると紙が出来上がります。
パピルスの森はちょっとしたオアシスのようです。
「ここでは渡り鳥も観察することができます」と男性。
このパピルスの森のちょうど裏あたりに行ってみると、不思議なオブジェが並んでいます。
「水車、スコルピオ、投石機など、すべてアルキメデスが発明したものです」と女性。
アルキメデスはシラクーザ生まれ。その発明34点を再現したのがこの公園です。これは「アルキメデスの熱光線」と呼ばれる武器。
「これでローマ軍の船に火をつけて焼いたと言われていますが、このくらいの鏡で火をつけることは無理です。実際には目くらましに使われたものと思われます」
あちこち見て回っているうちに夜の帳が下りてきました。美しいシサクーザの夜をそぞろ歩くのも楽しそうです。
さて今回の旅の費用は、飛行機代が145ユーロ、宿泊代が65ユーロ、入場料が全部で28ユーロ、食事代が15ユーロ、お土産代が8ユーロで、締めて261ユーロ(約34,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、造形芸術の教師として、生徒たちに映画の発明につて教えていた。すると一人の生徒が言った。『先生、先生が生まれた時、映画って白黒だったんですか?』おいおい、私をいくつだと思ってるんだい?24歳だよ」
VDM(Vie de Merde)より