週末はシラクーザで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回はシチリア島のシラクーザ(Siracusa)を旅します。
パリからは、まずは4時間ほどの空路でカターニアへ。カターニアからは車なら50分、列車なら2時間弱。
歴史遺産が数多く残されている町はどんなところなんでしょう?では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月13日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ローマの遺跡にバロック様式の宮殿。そして中世の趣を残す通り。
まずはオルティジャ島のドゥオモ広場にやってきました(青印)。ここの大聖堂には様々な時代の跡が残されているそうです(赤印)。
「最初はギリシャ式神殿でした。その後にローマ式神殿になりました。それがビザンチン様式になり、さらにノルマン様式、最後はスペイン・バロック様式になったんです」と、本日ガイドさんを引き受けてくれたエヴァさん。
この大聖堂を見れば時代の変遷が一目でわかってしまいそうです。
そしてすぐお隣にあるサンタ・ルチア・アッラ・バディア教会には貴重なカラヴァッジョの作品「サンタ・ルチアの埋葬」が展示されています (緑印)。
次は、そのカラヴァッジョが命名したと言われる場所へ行ってみましょう。ここは「デイオ二シオスの耳」と呼ばれる洞窟(紫印)。高さは23メートルほど。耳と呼ばれるだけあって声がよく響きます。かつてここで奴隷たちが、町を作るために大きな石を切り出していたとか。
「伝説によれば、当時シラクーザを統治していたデイオ二シオスは、岩の上から奴隷たちの話を聞いていたと言われています」と女性。
音響効果抜群の場所なら歌わないわけにはいかないですねえ〜。
そろそろお昼の時間ということで、オルティジャ島の市場にやってきました(黄印)。食欲をそそる美味しそうなものが並んでいます。
そして選んだお店がここFratelli Burgio(オレンジ印)。ここなら様々な料理を一度に味わうことができます。
「こっちがシチリア料理のカポナータ、こっちは黒豚を使った料理。メカジキの燻製やサラダ、チーズのムース、サフラン入りのチーズもあります」とお店のオーナー。
よく見るとデザートもついています。シラクーザに行く機会があったら、ぜひともここでお食事しなくては!これで一人15ユーロ。
因みにカポナータとは揚げナスの甘酢煮。旅人さん、瓶入りをお買い求めになりました。これが8ユーロ。
お腹がいっぱいになったところで、やってきたのがシチリア人形劇場(Teatro dei pupi siciliani)(こげ茶印)。小さな劇場ですが、年間12,000人が伝統の人形劇を観にやってくるそうです。イタリア語がわからなくても問題なし。観劇とアトリエ見学で10ユーロ。
そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。ここはBed & Breakfast dei Viaggiatori Viandandi e Sognatori(黄緑印)。一般の住宅を宿泊施設に改築した、全部で5部屋の小さなB&B。シラクーザの暮らしの中に溶け込むことができそうです。さらに上へと向かうと、見晴らしのいいテラスがありました。地中海も望めます。これで一泊朝食付きでたったの65ユーロ。
さて次はちょっと変わった場所へ行ってみましょう。ここはアレトゥーザの泉(Fonte Aretusa)。生い茂っている緑はパピルス。あの紙の材料となる植物です。パピルスってこんな姿をしていたのですね。
「ここはパピルスの生育する、世界でも珍しい場所です。ここ以外はエジプトで栽培されています」と男性。
この茎の部分をスライスしたのを並べてプレスすると紙が出来上がります。
パピルスの森はちょっとしたオアシスのようです。
「ここでは渡り鳥も観察することができます」と男性。
このパピルスの森のちょうど裏あたりに行ってみると、不思議なオブジェが並んでいます。
「水車、スコルピオ、投石機など、すべてアルキメデスが発明したものです」と女性。
アルキメデスはシラクーザ生まれ。その発明34点を再現したのがこの公園です。これは「アルキメデスの熱光線」と呼ばれる武器。
「これでローマ軍の船に火をつけて焼いたと言われていますが、このくらいの鏡で火をつけることは無理です。実際には目くらましに使われたものと思われます」
あちこち見て回っているうちに夜の帳が下りてきました。美しいシサクーザの夜をそぞろ歩くのも楽しそうです。
さて今回の旅の費用は、飛行機代が145ユーロ、宿泊代が65ユーロ、入場料が全部で28ユーロ、食事代が15ユーロ、お土産代が8ユーロで、締めて261ユーロ(約34,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、造形芸術の教師として、生徒たちに映画の発明につて教えていた。すると一人の生徒が言った。『先生、先生が生まれた時、映画って白黒だったんですか?』おいおい、私をいくつだと思ってるんだい?24歳だよ」
VDM(Vie de Merde)より