SSブログ

大聖堂の火災 [パリ]

 昨日の朝、テレビをつけたら、ノートルダム大聖堂が燃えている映像が映し出されて呆然。

 骨組みは残ったようなので全体が崩れるということはなさそうですが、残念ですねえ。

 パイプオルガンは生き残ったようですが、あの大きなバラ窓は大丈夫だったんだろうか?

 尖塔に寄り添うように設置されていた12人の使徒と4人の伝道師のブロンズ像は危うく難を逃れました。あそこにとどまっていたら今頃はドロドロにとろけて単なる金属の塊になっていたでしょう。

 火事が起きた当時、ちょうどミサの最中だったとか。火事を知らせる警報が鳴り出したので現場にいた人たちは避難したそうです。パニックになることもなく皆冷静だったようです。

 鎮火した後の大聖堂はこれからどのようなことになるのでしょう?

 Paris_Paris.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年4月16日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 正面から見た大聖堂は、火災前と変わらない美しい姿を見せています。

 しかし、中に入ってみると、天井の3分の2が焼けてなくなり、尖塔のあった部分は大きな穴が空いています。

 Xマークの付いたところが主に被災した箇所です。

 「失われてしまったのは中世に作られた貴重な骨組みです。最も古い部分は160年の物です。完全に燃えて無くなってしまいました」と専門家。

 そういえば、かなり前にこの大聖堂を特集した番組を紹介した時に、屋根裏の複雑な骨組みが登場したことがありました。

 あの部分が全部焼けてしまったのでしょう。残念なことになってしまいました。

 被災した大聖堂はこれ以上の破損を食い止めるために保護する必要があります。

 まずは雨水の浸入を防ぐために臨時の天井を作って覆うことになります。

 そして、二つの塔を支えているアーチ型の天井も補強する必要があります。何しろ塔には大きな鐘が吊り下げられています。火災で傷んだ天井にかなりの圧力がかかっていることが推測できます。

 この塔が崩れてしまうことだけは何としても防がなくてはなりません。

 「木造部分だけでなく石も傷んでいるはずです。修復するとなるとあらゆる知識と技術が必要になるでしょう。石工、大工、ステンドグラス職人、オルガンの専門家等々、数少ない職人ばかりですが、すべての人を集めて取り掛からなくてはなりません」と専門家。

 修復には時間がかかることになるでしょう。以前と全く同じに復元できるかどうかはまだわかっていないそうです。

 尖塔が倒れるシーンが何度もニュースで流れていましたが、あれは1860年代に建築家ヴィオレ・ル・デュクが修復した際に取り付けられたもののようです。となると設計図や詳しい資料が残っているような気がします。

 熊本城より被害が大きいようですが、募金もかなり集まっているようなのでなんとか再建して欲しいですね。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、天井の掃除をした。基本的に天井を掃除するときは口は閉じておくべきだ、というのに気付いたのは、天井からクモが降りてきたときのことだった」

VDM(Vie de Merde)より



nice!(52)  コメント(5) 
共通テーマ:地域

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。