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教会の鐘消える [地方の小さなできごと]

 やっと金曜日になりました。今日が終われば週末でお休みです。

 今月は連休が2回もあるので、一ヶ月があっという間に過ぎていきそう。師走はすぐにやってくる。

 それはさておき、コート・ダジュールに位置するヴァール県では、この夏、あちこちで教会の鐘がなくなるという怪事件が起きたそうです。

Paris_Var.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年10月2日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 教会の鐘楼に取り付けられていた85キロもの重量のある鐘が、ある日突然、消えていました。

 盗まれたようですが、犯人はその形跡すら残していませんでした。

 「わずかに、こことここにそれらしき跡が残されています」

 ここはヴァール県の小さな村ブリュ=オリアック。この村には他に3つほど教会がありますが、そちらの方はまだ無事に残っています。監視カメラが設置されているせいでしょうか?

 盗まれた教会はここから1キロほど離れたところにあります。

 犯人たちは用意周到に計画していたようです。

 「盗まれた鐘は1847年に作られたものです。私の息子が結婚した時も、洗礼を受けた時も、そしてミサが行われるたびにこの教会の鐘が鳴るのを聞きました」と村長さん。

 国の文化財に指定されていたようですが、村人にとっては毎日の生活に欠かすことのできない鐘でした。

 「この子はあの教会の鐘を聞きながら洗礼を受けたんです。なくなるなんて信じられません」と子連れの女性。

 「村のお宝だったんです。もうないなんて寂しいですよ」と別の女性。

 突然、鐘がなくなるという怪事件は、20キロ圏内の他の3つの村でも立て続けに起きているそうです。

 その中のジナセルヴィ村では、2つの鐘が盗まれてしまいました。そのうちの一つは村の中心地にある教会のものでした。

 「犯人たちはこの道を通り、屋根に登って鐘を盗んでいったようです」と村長さん。

 保険をかけていましたが、対象は室内だけ。屋外の鐘は対象外。全額村の負担で鐘を設置しなおさなくてはなりません。

 「何よりも、どうやって鐘を盗んでいったのか知りたいですね」と村長さん。

 ヴァール県には人里離れた教会が10ほどあり犯罪が繰り返される恐れがあるとか。警察は同一犯とみて捜査を続けているそうです。

 犯人たちは一体何のために鐘を盗んだのか?

 専門家によれば、この手の古いものは収集家の間で高値で取引されているとか。

 しかし、すぐに盗品だということが分かってしまうため、売るのは難しいと言います。

 「これらの鐘を売るというのはリスクが大きすぎます。残念ですが、おそらく溶けてしまったんじゃないかと思いますよ」

 村によって、盗まれないための方法が見つかるまで、鐘楼から外して別の場所に保管しているそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、子供をねむらせようとベビーカーに乗せて通りをうろうろ。20分ほどしてやっと子供が静かになった頃、教会のそばを通ったら、鐘が鳴り始めた [ふらふら]

VDM(Vie de Merde)より



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