30ユーロで晩ご飯108 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。やっと戻ってきました。とは言っても、今回は晩ご飯ではなく昼食。
30ユーロ以内で4人分のランチを作っていただきましょう。もちろん、前菜+メイン+デザートのフルメニュー。
今回チャレンジしてくれるのはピクニック弁当の専門家ラファエルさん。
では、スタート!
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月29日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがラファエルさん。ピクニック用の料理本を出版するほどの専門家。
どうやらパリのシャン・ド・マルスでピクニックをするようです。
では30ユーロを渡して材料を揃えていただきましょう。
まずは八百屋さんにやってきました。玉ねぎ、ズッキーニ、チェリートマト、バジルを購入。さらにデザート用にプラムの一種ミラベルを、前菜用に桃を購入。これが全部で12.50ユーロで残りが17.50ユーロ。
次は乳製品のお店へ。生クリームをカップ一杯、玉子6個、バター、モッツアレラチーズを購入。なんだか予算ギリギリまで使い切りたいようで、最後に羊のチーズも追加しました。これが全部で17.44ユーロ。手元にはかろうじて0.06ユーロが残りました。
では、調理の開始!
まずはメインのタルト。
チェリートマトは半分に、ズッキーニは薄切りにしておきます。小麦粉、ぬるま湯、オリーブ油で生地を作り丸くのばしたらトマトとズッキーニを並べます。その上からこしょうをふってオーブンに入れ焼きます。焼き上がったらバジルをトッピングして出来上がり。
次は、前菜のフレッシュサラダを作りましょう。
半分に切ったチェリートマト、一口大にちぎったモッツァレラチーズ、同じく一口大に切った桃をタッパーに詰め、バジルをちらしたらオリーブ油を垂らします。
これに蓋をすれば出来上がり。このまま持って出かけられます。
最後はデザート。
柔らかめのクッキーになるように、小麦粉、玉子等で生地を作ります。ミラベルは種を取り出し、生地の中に埋め込みます。これをオーブンで焼いたら出来上がり。更に美味しく食べられるように生クリームをトッピングして蓋をします。
メインのタルトはこんなふうに布で包んで持っていきます。
フランスの猛暑は一段落したようで、ピクニックも楽しいですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、生徒たちを課外活動に連れて行く日。動物園の地図はかばんに入れた、ピクニック弁当も持った、カメラもある・・・あっ、バスを予約するのを忘れた 」
VDM(Vie de Merde)より
気晴らし旅4 [パリから週末旅]
梅雨明けが遅かったにもかかわらず、今年の夏は長く感じる。やはり猛暑のせいか・・・。
さて本日は、気晴らし旅の四回目です。どこに気晴らしに出かけるかと言えば、それはフランス・アルプス。
フランスには、全長720キロにわたってフランス・アルプスを縦断する ”アルプスの道”(Route des Grandes Alps)というのがあるそうです。
そこをちょっと訪ねてみましょう。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月26日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
どんな道なんだろうと思っていたら、しっかり舗装された道でした。
四輪でも二輪でもオッケー。美しい景色を眺めながら走ることができます。
途中には17の峠があり、自転車ではちょっと厳しそうですが、走っている人はたくさんいます。
最近は電動アシストもあるし、なんとかなるのかもしれません。
「すごくいい気分ですよ」と自転車乗り。
さて、アルプスの道の出発地点は、レマン湖のほとりにあるトノン=レ=バン。役場の前には出発地点を表す丸いプレートが埋め込まれています。
こちらの2人は父と息子。プレートのところで記念写真を撮ったらマントンに向かって出発です。
そう、アルプスの道はコート・ダジュールの町マントン、そしてその先のニースまで続いているのです。
道沿いを流れる川でラフティングを楽しむ人たち。
そんな風景を楽しみながら15キロほど走ったところにあるのが、”悪魔の橋の峡谷” とよばれる観光スポット。
確かに、ここはそんな雰囲気の漂う峡谷ですね。猛暑を忘れて涼めそう。
道路に戻るとキャンピングカーが止まっていました。訪ねてみると子供連れの一家。
「これだったら好きな時に好きな場所に止まってゆっくり楽しむことができます」
そして、自転車で走破しようという人たちもいます。小さい子も自転車でがんばっていますが大丈夫か?
アルプスの道には、電動アシスト自転車のために充電設備が各ポイントに設置されているそうです。これなら安心ですね。
ここから少し先に行くとコロンビエール峠の坂道が始まります。見るからにきつそうな峠は ”フランスで最も厳しい峠” と言われています。
なにしろ急な坂を登ったり下りたりを22回も繰り返さなくてはなりません。そんなところをこんな女性が走っていました。
「もう車には乗らないですね。自転車専門。外出禁止で人生が変わりました」とおっしゃるのは83歳の女性サイクラー。元気ですねえ〜。
そんなきびしい峠の麓にあるのがカルメル会の修道院。そして峠の一番高いところがこちら。標高1618メートル。
こちらは自転車のグループ。
「10人ほどの仲間とツーリングしてます。ツール・ドゥ・フランスのイメージが強いですね」と男性。
ここがツール・ドゥ・フランスのコースに加えられたのは2012年のこと。それまではあまりに厳しいので除外されていたそうです。
あのおばあさん、この峠を走ったんだろうか?ちょっと心配。
この峠からマントンまではまだ600キロほどあるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、兄の誕生日を祝うために家族全員が集まった。ただし友達とアルプスに行ってしまった兄を除いて・・・」
VDM(Vie de Merde)より
ニームの暑い夏 [ラングドック=ルシヨン地方]
今年の夏、いよいよ私も高齢者の仲間入り。ワクチン早めに接種してもらえるのかな?
同じく高齢者デビューした仲間が数人いるけど、皆、介護保険料に少々当惑ぎみだ。
想像以上に高額。年寄りをいじめてそんなに楽しいか!と吠えたくなる。
それはさておき、このところ猛暑とコロナ感染の話ばかりでうんざりしてきた。今頃はもうちょっと涼しくなっていると思っていたのに、暑さが和らぐ気配なし。
毎朝起きてはお天気アプリで最高気温を確認し肩を落とし、午後3時くらいになると東京都の新たな感染者数を確認して、やっぱり肩を落とす。
そんな毎日がここまで続くと、しんどい。フランスも似たりよったり。南部の都市ニームは毎年夏は暑いらしいが、今年はさらに輪をかけて暑いらしい。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月28日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
今週水曜日の午後、ニームの街に人影はありません。
ローマの遺跡の円形競技場周辺はいつも人で賑わっているはずですが、誰もいません。
この時の気温が38℃!いやはや、よく外を歩いていられるもんです。
ミストシャワーのあるカフェのテラスで涼む人もいるようですが、これで涼しくなるもんなのか・・・。
多くの人たちは日差しが入らないように雨戸を閉めて部屋の中ですごしています。
「家の中に引きこもってます。生活のリズムもいつもと違ってます。小さい子を散歩に連れ出すんですが、早朝か夜になってからですね」
「この暑さは肉体的にも精神的にも堪えます」
ニームが毎年のようにこれだけ暑いのにはわけがあります。
「北部から吹いてきた風がアルプスの山に当たって、こんなふうに流れていきます。流れている間に湿気がなくなり、ニームに届く頃には乾燥し熱を持った空気に変わってしまうんです」
アフリカからの暑い空気かと思っていたら北からやってきたようです。日本と違って極端に乾燥した熱い空気というわけですね。
この暑さ、やはり温暖化の影響でしょうか?
こちらがニームで観測された歴代の最高気温です。去年の7月にはなんと44.4℃まであがっています。去年はたいへんだったんですねえ〜。
今年は今のところ8月1日に41.5℃が観測されています。
この夏、35℃を超える日が19日間続いています。例年が7日間ほどなのでだいぶ多いですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、猛暑で喉が乾いて仕方がない。皮肉なことに、私は水専用のトラックを運転しているのだ」
VDM(Vie de Merde)より
セーヌ・マリティムの旅5 [ノルマンディー地方]
シリーズの最後は、白カビのチーズ、ヌシャテル(Neufchatel)を堪能しましょう。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらは、セーヌ・マリティム県、オワーズ県、オート=ノルマンディ県が交差するペイ・ドゥ・ブレ(pays de Bray)と呼ばれる地域。
畑と高原の広がる地帯で飼育されているのが乳牛たち。
ヌシャテル=アン=ブレ(Neufchatel-en-Bray)の市場で売られているこのハートの形のチーズ。もちろんあの牛たちの乳で作られています。
「私は生まれてからこの方ずっとヌシャテルで暮らしていますが、子供の頃よりずっと良いチーズになっています」
「しっかりとした味の、やや塩味の効いたチーズです。シードルを飲みながらいただきますよ」
AOCのラベルの付いたこのチーズ、食べるのはあっという間ですが作り上げるまでには様々な工程をクリアしなくてはなりません。
このような酪農家はこの地域で約20軒ほどあり、その中の一人がマリーさん。16年前に両親から仕事を引き継ぎました。
「ノルマンディ地域で飼育した牛の乳でなくてはなりません。さらに、一年のうち6ヶ月は放牧する必要があります」
ここでは毎日1500リットルの牛乳が集められ、これがチーズになります。
熟成させたものを手や機械でハート型に整形され、更に数日熟成されます。
「このハート型の起源は百年戦争にまでさかのぼります。この地方の娘たちが英国の兵士たちに自分の気持ちを伝えるのにハート型のチーズをプレゼントしたのが始まりと言われています」
愛と友好から生まれたチーズというわけですね。とは言っても、ヌシャテルはハート型だけというわけではありません。シリンダー型のものもあります。
こうしてしばらく熟成させると周りが白カビに覆われ始めます。更に熟成させるとこんな色になります。
とても食べ物にはみえませんが、これが極上のお味だそうです。
こちらのレストランではシリンダー型のヌシャテルを使って、とっておきの料理を作っています。
「冷たいままでも、火を通しても美味しくたべられます。魚、特にサーモンにとてもよく合いますよ」と料理人。
春巻の皮のようなもので包んで焼いた一品。周りはパリパリで中のチーズは周りがとろっり?
ヌシャテルが生まれたのは11世紀と言われています。1000年近くの歴史を持つチーズでした。
終わり。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、探し続けて3年、私のハートをわしづかみにした彼と再会できたというのに、彼は私のことなどすっかり忘れてしまっていた 」
VDM(Vie de Merde)より
セーヌ・マリティムの旅4 [ノルマンディー地方]
シリーズの四回目は、フランスで一番古いリゾート地ディエップ(Dieppe)を訪ねます。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
コート・ダルバートルの北に位置するディエップの港。この港が町に活気をもたらしてきました。
16世紀、ここはフランスで最も重要な港の一つでした。
「様々な地域から船で荷物が運ばれてきました。特にアフリカからのものが多かったんです。当時、ギニアには規模は小さいですがディエップのような港があったのです。ギニアとディエップを往来していた船で多くの象牙が運ばれてきました。そして、ここに多くの象牙職人が集まってきたんです」
その職人は数百人にもなっていたそうです。
今では象牙の取引は禁止されてしまいましたが、当時の象牙を使った工芸品が数多く残されています。
そのコレクションがこちら。その数2000点ほど。欧州で最多を誇ります。
こちらの作品は数ヶ月前に収蔵品の一つに加わりました。
「ここにはディエップの紋が彫り込まれています。細かな細工がみごとです」
さて、ディエップから10キロほど内陸に入ったところに、少し変わった建物のミロメスニル城(château de Miromesnil)があります。
「このお城は全く異なる2つのファサードを持っています。こちら側はルイ13世様式ですが、あちら側はアンリ4世様式なんです。それぞれの側から写真を獲れば、まるでお城が2つあるようにみえますよ」とナタリーさん。
ナタリーさんの一家は3世代に渡ってこちらのお城で暮らしています。
そして1850年8月、このお城の二階の一室で、作家モーパッサンが生まれ、3歳になるまでここで暮らしていました。
このお城の敷地には13世紀からあったというみごとな菜園が広がっています。ここでお城で暮らす人たちの食料をまかなっていたのだそうです。
ディエップから海岸沿いを南に10キロほど移動したところに、ル・ヴァステリヴァル公園(Jardin le Vasterival)があります。
モルダヴィア公女が1955年から50年以上かけて作り上げた公園です。
約6000種類の木々や花々が植えられています。当初は冬の公園として作られていましたが、月日の流れとともに、四季が楽しめる公園へと変わっていったそうです。
「どんな季節に来ていただいても楽しんでいただける公園です」
2ヘクタールにも及ぶ公園は5人の庭師によって手入れされています。
世界中から集められた植物たち、毎日のお手入れが欠かせませんね。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、2時間近く探し回っても、銀行に問い合わせてもみつからなかったキャッシュカードが、庭の植木の下に埋められていた。犯人はうちのワン公だった」
VDM(Vie de Merde)より
セーヌ・マリティムの旅3 [ノルマンディー地方]
シリーズの三回目です。
セーヌ・マリティムとそのお隣の県の一部をあわせた地域をペイ・ドゥ・コー(Pays de Caux)(コー地方)と呼びますが、今日はそこを訪ねてみましょう。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月19日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはコー地方のアンフルヴィル=レ=シャンに広がる広大な畑。
アントワヌさんは40年も前からここで作物を栽培してきました。
周りを見渡しても家らしきものはみつかりません。しかし、上から見ると建物がみえてきます。
四方を木に取り囲まれています。海風から建物を守るためだそうです。
16世紀にこのような建物が数多く作られました。中に入ると池があります。昔は井戸がなかったのでこの池が重要な役割を果たしていたそうです。
そして、これらの家はそれぞれ距離を置いて建てられていました。
「この辺りは風が吹きます。そのため火事が起きると延焼するリスクが高いんです」
延焼防止のために離れて立っていたんですね。
クロマジュール(clos-masure)と呼ばるこれらの建物は、かつては数万軒もありましたが、今では10軒ほどになってしまったそうです
一方、こちらはモットヴィル(Motteville)にある17世紀に建てられた教会。美しいですねえ〜。
エルヴェさんが10年前から修復を推し進めてきたおかげです。当時には珍しく大聖堂と同じように2つの鐘楼があります。
「当時、こんな教会はありませんでしたから、革命的と言っても良い建物です」
この教会は12世紀に作られた礼拝堂のあった場所に作られてるため、柱や壁に礼拝堂の一部が残されています。
この教会のあるモットヴィルは人口800人ほどの小さな村。
「村を歩けば必ずあの教会を見ることになります。灯台みたいなものですね」
「教会は我々の自慢の建物なんです。外観も中も素晴らしいですよ」
そしてコー地方のお宝は、ここにもありました。アルヴィル=ベルフォス(Allouville-Bellefoss)にある樹齢1100年というナラの木。
幹の空洞部分は礼拝堂になっています。長生きの木は神聖なもの。しかも今でも元気に緑の葉を茂らせています。
直ぐ側には教会もあります。有名な観光スポットであり、巡礼の地でもあるようです。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、17ヶ月になる息子を連れて散歩に出た。立ち止まっては木や花や動物たちを見せたものの、息子が興味を示したのは、唯一、ゴミ箱だった。1時間以上もゴミ箱をじっとみつめていた」
VDM(Vie de Merde)より
セーヌ・マリティムの旅2 [ノルマンディー地方]
シリーズの二回目は、前回のヴール=レ=ローズから海岸沿いを40キロほど下ったところにある、かつて漁港として栄えたフェカン(Fécamp)を訪ねます。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フェカンの港。
よく見るとプレジャーボートがたくさん並んでいるようですが、ここは500年に渡って漁港として栄えてきました。
しかし今は、ほとんどの漁師が港から姿を消してしまいました。その歴史を物語る博物館を訪ねてみましょう。
漁がさかんになったのは16世紀初頭。漁師たちはタラを求めて船を出し大西洋を横断したそうです。
当時タラはホワイトゴールドと呼ばれるほど高価なものでした。
こちらの男性お二人は40年間漁師として働いてきました。一隻の漁船に56人が乗っていたといいますから、かなり大きな船です。
漁師たちは一年のうち10ヶ月を船ですごしました。
「漁場に到着するとすぐに仕事が始まりました。12時間働いて6時間休憩、また12時間働いて6時間休憩、これの繰り返しです。週末の休みもなければ祝日もありませんでした。3ヶ月から5ヶ月ほど海に出て毎日のように働いていましたよ」と元漁師。
大変な重労働でしたね。そのおかげでフェカンは漁港としての名声を得たのでした。
もう一つの町の名声がこちらの飲み物ベネディクティヌ(Bénédictine)。
ブランデーから作られたリキュールです。こちらの方がその功労者アレクサンドル・ル・グラン。
19世紀、彼が300年前にベネディクト派の修道士が書いたリキュールの製造方法を発見したのがきっかけでした。
「修道士は化学の研究者であり実験家であり醸造家でもあったんです。アレクサンドルはその修道士が作っていたリキュールを蘇らせたんです」
ここは彼のために作られたベネディクティヌ宮殿。19世紀に建てられたネオゴシックとネオルネッサンス様式の建造物です。こんな豪華な宮殿を建てるくらいですから、リキュールはかなり売れたとみえます。
中にはアレクサンドルが収集したものが展示されています。
「ゴシック様式とルネッサンス様式が共存していますが、自分の収集物を展示するのにふさわしい作りにしたのでしょう」
ここには醸造所もあります。使われたのは27種類の香辛料や果物。その調合は秘密とされてきました。
醸造されたベネティクティヌは樽につめられ、18ヶ月間こちらの蔵で寝かされます。
フェカンでは年間150,000本のベネディクティヌが製造され、国内外で販売されているそうです。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、生産的になろうとがんばった。庭のお手入れ、日曜大工、釣り。おまけにお隣さんを手伝ったりもした。全部がうまくいって気分爽快。とは言っても、これはゲーム『どうぶつの森シリーズ』の中だけのこと」
VDM(Vie de Merde)より
セーヌ・マリティムの旅1 [ノルマンディー地方]
8月も残りわずかとなりました。
今日から5回のシリーズでフランス北部のセーヌ・マリティム県を巡ります。
第一回目の今日は、英仏海峡を望むコート・ダルバートルと呼ばれる海岸線にある小さな村ヴール=レ=ローズ(Veule-les-Roses)を訪ねます。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月17日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
セーヌ・マリティムと言えば断崖絶壁の続くこの海岸線。130キロに渡って続いています。
「この白い石灰岩の色から、この辺りの海岸をコート・ダルバートル(Côte d'Albâtre)と呼ぶようになりました」
この風景に創作のヒントを得ようと多くの芸術家がここを訪ねました。その中にはクロード・モネもいたそうです。
こちらは18世紀に建てられたサン=ヴァレリー=アン=コーの灯台。高さは12メートルほどしかない小さな灯台です。
「この辺りは港が一つ、灯台も一つしかなかったのでシンボルのような存在なんです」
この断崖絶壁の海岸線の間にあるのがヴール=レ=ローズ村。フランスで最も美しい村の一つです。
ここで栽培されているのがクレソン。パトリックさんは45年も前から栽培を続けています。
クレソンは植え付けから収穫までに一ヶ月ほどかかるそうです。
30年前には150軒の農家がクレソンを栽培していましたが、今は10軒ほどになってしまいました。
この地域で14世紀から始まったクレソン栽培。時代の流れとともに消えていってしまうのでしょうか?
その時代の流れは建築物にも足跡をのこしています。このような木骨構造の家が主流だった時代から、石づくりの家へと変貌を遂げています。
「16世紀頃から石造りの家が建てられるようになりました。家の壁には砂岩や海岸のじゃりを割ったものが使われています」
田舎らしさを感じさせる水車。この水車を回す動力を生み出しているのが、フランスで最も小さな川ヴール川です。
村の中心を流れていますが長さは1キロあまりしかありません。魚が泳いでいるところを見ると、水はきれいなようです。
この川の行く着く先が海。海岸には小さなビーチができていました。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちの亭主が急に田舎のど真ん中で車を止めた。時間は10時半、走行距離は111,111kmを指していた。そして、彼が言った。『11時11分になるまでは発車しないよ』・・・」
VDM(Vie de Merde)より
気晴らし旅3 [パリから週末旅]
気晴らし旅の3回目は、アメリカのテレビドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」の撮影地の一つ、北アイルランドの絶景ジャイアンツ・コーズウェーを訪ねます。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
荒々しい自然の風景が続く海岸沿いの道を北へと向かうと、霧の中から見えてきたのがジャイアンツ・コーズウェー(Giant's Causeway)(巨人の土手道)。
無数の六角形の石でできた土手のようなものが海から姿を現しています。
6千万年ほど前、溶岩が急速に冷却されたことでこのようなものができたとか。
こちらはアイランドから観光にやってきた家族。
「まさに巨人がここを歩いたというのがよく分かる場所ですね」
一方、こちらの男性は代々この自然現象を研究してきたという三代目のマークさん。
「一番小さい石は三角形をしています。そして一番大きい石は九角形です。石は玄武岩で、裾の方は海の中に消えていってしまいました」
ああ、それで土手のようになってるんですね。
なにか人工的に作られたかのように見える柱。
「アイルランドには様々な伝説や言い伝えが数多くあるんです」と女性。
その伝説によれば、海をはさんで2人の巨人が自分こそ強いと言い争っていたとか。
スコットランドの巨人がお前なんかより俺の方がうんと強いと言い張ったため、それならこっちに来てみろとばかりにアイルランドの巨人が海に石を沈めて土手を作ってやった。
その土手を歩いてやってきたスコットランドの巨人があまりに大きいので恐れをなしたアイルランドの巨人は踵を返してさっさと逃げた。
その時、片方の靴だけが残されたとか。それがこの石?
「この伝説、信じますか?」と取材班。
「もちろんですよ。あなたも実際に行ってみれば分かりますよ(笑)」と男性。
さて、こちらの白髪の男性は、あのテレビドラマに出演していた方。
「2015年にここで撮影したんですよ」
実際に冬はこんな風景になるんでしょうね。すごい。ここはコロナ前には世界中から100万人が観光にやってきた場所。今は数えるほどの観光客しかいません。
「ドラマで見たのと同じ風景が広がっていて感動しました」
「まさか出演者の方に会えるとは思っていませんでした」
もう一つの撮影地がこちらの並木道。ここもまた自然のものとは思えないような場所。実際にどんなところなのか見てみたくなります。
次は、海岸沿いを下っていくと、断崖絶壁に作られた廃墟のようなお城が見えてきます。ダンルース城です。
「この石を見て下さい。ここから数キロ離れたジャイアンツ・コーズウェーから運ばれてきたものです。城壁を作るのに適してたんです」
ここでは、宝探しを楽しむことができるそうです。
断崖の続く海岸線。この辺りはかつて鮭漁の漁師たちが往来していた場所。本土と島を結ぶこの橋は350年も前からあったそうです。
「本土の湾に船をつけることができなかったので、あの島に上陸し、両手に鮭を持って橋を渡り本土に運んでいたそうです」
なんだか綱渡りのようなお話ですね。鮭漁は乱獲防止のために現在は禁止になっているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、コロナウィルスで5日のうち4日はテレワーク。あまりに暑いのでいつもスカートを腰のあたりまでまくり上げて仕事をしている。同僚がひどく驚いた顔で私を見ているので気がついた。今日は出勤日だった」
VDM(Vie de Merde)より
特等席 [その他の国]
外は暑くても部屋の中はエアコンが稼働しているから快適だ。
快適とはいえ、室温は27℃か28℃。夏だということに変わりはない。一日の仕事を終える頃には、水の中に飛び込みたくなってジムのプールへと足が向く。
シャワーにかかってプールに入ると・・・なんだかぬるい。冷たい水を想像してた分だけ失望の方が大きい。
さらに泳ぎ終わる頃にはお湯のようにも感じられる。もうちょっと水温下げられないもんだろうか?
それはさておき、ドイツのビーチにはちょっと贅沢なこんなものがあるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局Franc 2で2020年8月19日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはバルト海に面したビーチ。砂の上にバスタオルを引いてごろっとなっている人もいますが少数派。
ほとんどの人たちが、このゆりかごのような椅子に横たわって一日をすごすそうです。
「これだったら日陰で静にのんびりとすごせます。砂浜にはこれがちょうどいいんですよ」と女性。
このカップル、ぎりぎりですね。これ以上になると二人一緒はちょっと難しい・・・。
「すごく心地良いですよ。海の素晴らしい眺めも楽しむことができます」と男性。
この椅子、一日のレンタル料は1台につき12ユーロ(約1500円)。
その椅子を作っている工場の一つがこちら。従業員45人ほどの中小企業です。
「コロナ感染で外出禁止になってまもなく注文が殺到しました。いつもの4倍の売上です。最初はなぜこんなことになっているのかわからなかったのですが、結局、バカンスにでかけられないことが原因だと判明しました」と社長さん。
夏のビーチで使う椅子なのに、バカンスに行かないかないからというのも変ですね。
それにしてもすごい数の椅子。工場はフル稼働です。もともとは大量生産ではなく一台ずつ手作業で作られます。そのせいか、特注ものもあるそうです。
「こちらは窓付きです。そしてこの辺りは木製です」
世界に一つだけの椅子ってことですね。カバーの布もミシンで一つ一つ縫って行きます。
今年は海外には行かず自国のビーチで夏を過ごす人たちが多かったようで、ビーチはこの有様です。
とは言っても、ここで作られている椅子はビーチで使われるわけではありません。自分専用の特注椅子はご自宅のお庭で使われるそうです。
ちょっと贅沢なこの椅子、人によっては3,000ユーロかけてカスタマイズするそうです。
「これは気持ちいいねえ。のんびりできます」と男性。
こちらの椅子はパソコン用の小さなテーブルが取り付けられています。在宅勤務が増えたことで、このタイプが人気だそうです。
注文した椅子がいよいよ自宅に届けられることになりました。
「注文してから10週間待ちました。庭を広げたんで丁度いいスペースがあるんですよ。そこに起きます」と女性。
この椅子、なんかちょっと欲しくなります。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、友人宅のパーティーに招待された。全員が椅子に座っているのに、私だけ立たされた。私が座ると椅子が壊れるそうだ」
VDM(Vie de Merde)より