フランスのパスタN [フランスのグルメ]
買い物のついでに公園を横切ったら、桜の花の軸が地面を埋め尽くしていた。
今年の桜は長もちしたけど、シーズンは終わりを告げ、つつじの季節がはじまりそうだ。
それはさておき、本日もフランスのパスタ料理のお話。今日はニースで生まれたブレットのニョッキです。
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プレットのニョッキと言えば、地元の人たちは、にやにやしちゃうんだそうです。それには理由がありました。
「このニョッキには別名があるんです。それが ”メルダ・ディ・カン(merda di can)”。つまり ”犬の糞” なんです」
ああ、それでにやにやしちゃうわけか。
「でも、見た目は悪いですが、味はとびきり美味しいんですよ」とニース料理に詳しいアレックスさん。
若きシェフが市場にやってきました。ニョッキの材料になる葉物野菜ブレットを購入。
「ブレットは捨てるところはありません。全部食べられますよ」とお店の方。
鍋にオリーブ油をひいてニンニクを炒めたら、ブレットとお湯を加えて蒸し焼きにします。これを生地と一緒にミンサーにかけます。
ここからは玉子を加えて手でこねていきます。食べ物には見えないぐちゃぐちゃ感。ある程度の硬さになったら紐状に伸ばします。
ニョッキを作るには毎朝この作業が欠かせません。根気が必要だとシェフがおっしゃってます。
一口大に切ったら、さっと鍋で茹でます。茹で時間はたったの1分。あとはシンプルにゴルゴンゾーラソースかオリーブ油をかけていただきます。
こちらは5世代に渡って一族が経営を続けている飲食店。ブレットのニョッキは定番のメニュー。
これは牛肉の肉汁のソースを使ったニョッキ。先祖代々引き継がれてきた料理だそうです。
「私の父も作ってました。祖母も曾祖母も作ってたんです」とシェフのヴィルジニーさん。
一族の写真が壁に飾ってありました。気取らないで食べられる家庭料理が評判のお店です。
「小さい頃から食べてます。このスペシャリテが大好きなんです」と女性客。
「よく”メルダ・ディ・カン”ってどういう意味?と聞かれるんですが、ちょっと翻訳するのがねえ〜。でもそこがまた面白いところなんですよ」とヴィルジニーさん。
「他にはない魅力的な味なんです」
「ずっとずっと食べていられるくらい美味しいですよ」
皆さん、大満足ですねえ。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、バスに乗っていると犬を連れたご婦人が乗り込んできた。僕が彼女に席をゆずると、彼女はそこに犬を座らせた 」
VDM(Vie de Merde)より