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週末はヴァランスで [パリから週末旅]

 日曜日は恒例の週末旅。

 今回は、プロヴァンス地方の玄関口ヴァランス(Valence)を旅します。パリからは高速列車で2時間12分。

 では出発!

Paris_Valence.jpg


下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2022年7月9日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

20220717.jpg

 まだ高速道路もTGVもなかった時代、夏休みを過ごすためにパリから南仏に移動する人たちは、荷物を車に詰め込み、数日かけて国道7号線を南へと下っていきました。

 ローヌ川に沿って続くその7号線を走っているとヴァランスの街が見えてきます。

 「ほら、セミの声が聞こえるでしょ?」

 「ヴァランスは風があるからいつも晴天なんです」

 「北へ向かえばリヨン、南へ行けばマルセイユ。山と海の両方があるんですよ」

 広場には思春期から青年期をこの地で過ごしたナポレオンのブロンズ像があります(青印)。

 そして、そのナポレオン率いるフランス軍が教皇領を占領したため、ローマを追われた教皇ピウス6世が没したのがこのヴァランスでした。

 その教皇に因んだお菓子があるというのでぜひとも頂いておきましょう(オレンジ印)。

 教皇をかたどったそのお菓子はスイスと呼ばれています。教皇がスイス人の衛兵に守られていたからです。1799年にこのお店で生まれたお菓子は今ではヴァランスのどのお店でも売られているそうです。

 「朝食やおやつの時間に、足だけとか腕だけとか食べられてますよ」

 確かに、これだけ大きいと誰かと分け合いながら食べることになりますね。今回は帽子の部分をいただきました。

 さて、街には歴史的建造物があちこちにあります。これは大聖堂の鐘楼(赤印)。こちらはルネッサンス様式のファサードが見事な16世紀の建物(焦げ茶印)。

 その市街地から少し離れたところには運河が流れる涼しげな場所があります。運河は17キロに渡って流れ、100軒ほどの家の小さな庭を潤しているそうです。鳥の声も聞こえてきます。カモやカエルや魚もいるそうです。散歩には最適の場所ですね。

 次は丘の上にある城跡に行ってみましょう(水色印)。

 かろうじて形を留める城塞は12世紀に作られたもの。吹きさらしの窓からはヴァランスの街全体が見渡せます。廃墟同然とは言え迫力があります。当時はりっぱな城塞だったことがわかります。そしてこんなパフォーマンスを披露してくれる方もいます。

 さて次は、フルーツを食べに行きましょう!(緑印)とは言ってもここは果樹園。やり方を教えてもらったら自分で収穫します。ほぼ2キロほどを収穫して2.78ユーロ。小売店で買うより3割ほど安上がり。そのまま果樹園の敷地にある施設で宿泊することができます。一泊100ユーロ。

 翌日はまた市街地に戻りましょう。ヴァランスにはアルメニア通りという名前があるくらい、アルメニアに関するお店や博物館があります(紫印)。

 そして、ここはアルメニア料理が味わえるレストラン(黄緑印)。このお店にはシンガーソングライターのシャルル・アズナブールがよく通っていたそうです。

 そう言えばこの方、アルメニア人でした。日本でこの人を知っているのはもう高齢者ばかりになってしまいましたが、映画『ノッティングヒルの恋人』の主題歌『she』を作曲した人といえば少しは身近に感じられるかもしれません。お店の壁には肖像画が飾られています。

 数々のアルメニア料理。美味しそうですね。

 最後は、都市部を離れて自然を満喫しましょう。山間を流れる川をカヌーで下ります。これなら猛暑の夏も涼しくすごせそうです。

******* フランス人のつぶやき *******

「今日、10才になる息子の姿が見当たらない。ひどく焦って探し回ったが見つからない。警察に電話しようとして気がついた。息子は今朝、修学旅行にでかけたのだった[ひらめき]

VDM(Vie de Merde)より


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