週末はヴェルコル山地で [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はフランス・アルプスの一角をなすヴェルコル山地(massif du Vercors)を旅します。
一番近い駅がグルノーブル。パリからは高速列車とローカル線を乗り継いで約3時間。
春が待ち遠しいこの時期に、本日は寒い冬に逆戻りの風景が登場しますが、しばしお付き合い下さい。息を呑むような雄大な自然がいっぱいです。
では出発!
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2023年2月18日に放送)▷がない場合は→こちらをクリック
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
グルノーブル(青印)を出発してしばらくすると、険しい山々が続く山岳地帯が続きます。そしてドローンが捉えた面白い山の風景。
空から見ると幾何学模様に見えていたのはレジスタンスで命を落とした人々の墓地。
車は山岳地帯を走り抜けていきます。崖下に転落なんてことのないよう慎重に運転しましょう。岩肌に凍って固くなった雪からつららがぶら下がっています。
しばらく行くと優しい自然の風景が現れ始めました。ここからは電動キックボードやスキーで雪山を散策しましょう。
第2次世界大戦中、ヴェルコル山地はレジスタンス運動の隠れ家になっていたとか。1944年7月、ナチの進軍を阻もうと戦った活動家たちがここで命を落としたそうです。記念碑がそれを教えてくれます。
8キロほどの雪道を進んでいくと、廃墟になった村が見えてきました(赤印)。大戦中に敵に火を付けられまるごと焼けてしまったそうです。
さて、そろそろ今晩の宿へと向かいましょう(緑印)。ちょっと変わった作りの建物はスカンジナビアの漁師が暮らしていた家です。お部屋の真ん中に暖炉があり、火を付けるとすぐに暖かくなりました。雪の積もった屋根がかわいい。
日がとっぷりと暮れて夜になりました。夜の雪山を歩いて近くのオーベルジュに夕食を食べに行きましょう。
電気がないので明かりはろうそく。ろうそくなら暖房にもなります。
この地方の名物料理がラクレット。ヒーターで溶かして食べる料理ですが、ここではろうそくで溶かします。楽しそう!
翌朝は、こんなところに行ってみました。
ドアを開けて中に入ってみると、山羊がいっぱい。アンゴラと呼ばれる柔らかい毛を生産するために飼育されています。35ユーロで糸の作り方を教わることができます。
うまくいきそうかなと思っていると切れてしまいました。これは少し訓練が必要ですね。
こうしてできた糸を使って編み上がった帽子をお土産に買っていくことにしました。
ヴェルコル山地の自然が作り出す美しいこの景色はここだけのものです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、友人に『スキーは楽しかったかい?』と聞かれてちんぷんかんぷん。『だって、顔に跡が残ってるよ』と友人。それは雪焼けじゃないよ、目の隈だよ」
VDM(Vie de Merde)より