フランス製の消防車 [フランスのモノ]
フランス製と言えば香水にバッグですが、消防車もあったのです。
作っているのはRiffaud社(リフォー)。
パリから150キロほどのオルヌ県の小さな村トゥルーヴル(Tourouvre)にあります。
各種消防用車両の大手メーカーGimaexグループの中にあって、主にはしご車を製作販売しています。
国内への供給30%、アメリカやブラジルなどの海外への供給が70%と言いますからちょっと驚きです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年9月28日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
「こちらの車両はブラジルに輸出されます。これは15日以内にスイスに運ばれます。こっちはドイツ用です」
この会社、創業から150年にもなるそうです。
創業当時はパリで木製の梯子を作っていました。その後、この村に拠点を移し、今では海外への輸出が中心の企業に成長を遂げました。
「新しい製作機材を手に入れ、我々のノウハウをフル活用してはしご車を製作しています」と社長のジルさん。
48人の従業員が溶接から最後の塗装までを担当します。
ここまでの成長を遂げた理由は、他の競合企業に比べて、製作費をおさえられたこと。
つまりはアジアなどの海外に拠点を移さなくても成り立ったということでしょうか?
工場長の説明によると、人件費ではなく、他者と異なる原料(鉄)を手に入れることで、より多くの原料を手にできたことにあるようです。
アメリカとはすでに40台をシカゴに納品する契約を締結しているとか。
工場には、当然ながらエレクトロニクス技術を使った装置も装備されています。これにより製作時間を大幅に短縮することができるようになりました。
この数十年で車両も変遷をとげました。そこで欠かせないのがイノベーションです。
目下の焦点はブラジル。
「サッカーのワールドカップにコンフェデレーションカップ、そしてオリンピックです。わが社のはしご車が求められているのです」と社長。
今後、従業員を20人ほど増やし、50年以内には工場の規模を倍にするというのも夢ではなくなりそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、梯子から落ちて足を骨折。あまりの痛さに気を失いかけたら、妻が気付にブランデーを飲ませてくれた。おかげで、かけつけた救急隊員に酔っぱらって転んだと思われてしまった」
VDM (Vie de merde)より
ルイ・ヴィトン [フランスのモノ]
今週末、フランス各地にあるルイ・ヴィトンの工房が一般に公開されているそうです。
その中から、フランス南部ドローム県マルサ(Marsaz)にある工房を訪ねてみましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年6月15日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
2011年7月に新設されたこの工房。入り口のギャラリーには、ウォーホル風の肖像画。この方が創業者のルイ・ヴィトンさんです。
「・・・常にアーティストとのコラボレーションに務めています・・・」とガイドの方。
赤いバッグはどなたとのコラボ?
作業場では職人さんの仕事を間近で見学することができます。
ここでは225人の皮革職人が働いています。
そして、一つのバッグを作り上げるのに約300種類の行程が必要になるそうです。
「この仕事は共同作業なんです。決して一人で作り上げているわけではありません。製品のクオリティを守るために、先輩から後輩へとその技術を伝えているんです」
「入社してすぐに学んだヴィトンの伝統を守り続けていかなくてはなりません」
集まった見学者の皆樣方、熱心に職人さんの説明に聞き入っていました。
一方、工房の建物は近代的です。
しかし、樫の木を使った天井、再生可能なエネルギー、ファイトレメディエーションなど環境を配慮した設計になっているそうです。
確かに、工房の屋根には土らしきものがあり、植物が育つ環境になっているようです。
「世界的に有名な会社ですから、その技術をなんとしても守らなくてはならないですね」
「バッグが出来るまでの行程を見せていただいてありがたかったです」
見学者の皆さんはどなたも楽しまれたようです。
ここまでの見学はなかなかできないせいか、この工房の見学はすでに予約で一杯だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、会社を辞めることになり、同僚がプレゼントを用意してくれた。それは何年も前から欲しいと思っていたルイ・ヴィトンのバッグ。完璧なプレゼント・・・。しかし、中を開けてみると、オーヴェルニュ産のチーズが詰め込まれていた。いくら好物とは言え、ルイ・ヴィトンに詰めなくても・・・」
VDM (Vie de merde)より
A350 [フランスのモノ]
エアバス社次世代中型ワイドボディ旅客機A350。
6月14日金曜日、トゥルーズの空港で初トライアル飛行が行われました。
まずは離陸の様子から。
これだけ大きな塊が飛び立つ瞬間はやはり感動的です。大勢の見物人が旗を振って見送っていました。
次は着陸の様子。
無事に着陸すると、やはりほっとしますね。
コックピットのあんなところに天窓があるんですね。
「大変満足してます。厳しい仕事が報われた瞬間でした」
無事トライアル飛行が終わった後、エアバス社代表のファブリス・ブレジエ氏はこう語ったそうです。
コックピットには二人のパイロットが乗込みました。一人は英国人、一人は仏人。
非常に快適な飛行だったとパイロットはインタビューに答えています。
A350-900は、航続距離15,000km(だいたいパリ=ジャカルタ間)、座席数は270〜350席。
このプロジェクトが始まったのは今から8年前のこと。ボーイング社の787ドリームライナーに対抗する旅客機として計画されました。
ドリームライナーより軽く、ガソリン消費量も少ない、よりテクノロジーを駆使した設計になっているそうです。
将来見込まれる旅客機6,000機のうち、半分のシェアをねらっているとか。
今年末か来年には一般運用となるんでしょうか?
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、間もなく飛行機で海外に行くことになり、慌てて実家に置いて来たパスポートを母に送ってもらった。包みを開けて見ると、なんと母のパスポートが入っていた 」
VDM (Vie de merde)より
ひと工夫のワイングラス [フランスのモノ]
エリシアム(Hélicium)と名付けられたワイングラス。
普通のワイングラスにひと工夫加えてあります。これなら、より香り豊かなワインを味わうことができます。
エリシアムを上から見ると、グラスの中に風力発電のプロペラのようなものが見えます。
真ん中、つまりグラスの底には半球体の小さなガラスのドームがあり、グラスの内側には1〜2ミリ幅の細長いラインのレリーフが3カ所に作られています。これがプロペラの正体。
このグラスを作ったのがアルノー・バラット(Arnaud Baratte)さん。
食器からダイニングルームのインテリアに至まで、料理にまつわるあらゆるものの専門家です。
このワイングラスなら、ワインの香りを促進するためにデカンタ(ガラスの瓶)に移す必要がありません。
アルノーさんがこのグラスを生み出すまでに3年かかりました。
ドームとレリーフがあることで、グラスに注がれたワインが特殊な動き方をして、ふわっと香りがひろがるのでしょうね。
このグラス、すでに売店や星付きレストランなどに合わせて5万個が販売されたそうです。
映像に登場した二人のソムリエは普通のグラスとエリシアムを使ってワインを飲み比べていました。
エリシアムの方が豊かな香りのワインを楽しむことができそうです。
この会社では、ワイングラスの他にもシャンパングラスやゴブレットなどを製造販売しています。
興味のある方は会社のサイトへ→こちら
ネット販売もしているようです。価格はグラス2個で47〜50ユーロ(サイズによって値段が異なる)。
フランス国内で成功を納めたアルノーさん、来年は、売上3倍をねらって海外へ進出の予定です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、薬を飲んだ。一杯の水で苦い錠剤を一気に飲んだら、口直しにナッツをかじることにしていたのに、水と一緒にナッツを飲み干し、苦い錠剤をかじってしまった」
VDM (Vie de merde)より
最先端の布地 [フランスのモノ]
ノーベル平和賞がEUに与えられたのには驚きました。
左派系の日刊紙Libérationの昨日の一面にはこんな見出しが……。
“ヨーロッパ、ノーベル経済賞のがす”
さて、今年10月10日、フランス北部の町ルベ(Roubaix)に、テキスタイルの開発センター(CETI)がオープンしました。
ここでは様々な最先端のテキスタイルを見ることができます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年10月11日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
まずは、着る人の気分によって色を変える布で出来た襟。
ショックを受けたり困ったりするとピンクか紫にかわるそうです。
どうやら手のひらのパッドが脈拍を感知して色を変える仕組みになっているようです。
なんだかウソ発見器のようで普通の洋服にはちょっと無理。でも、ステージ衣装なら面白いかも。
このように最先端の技術を活かして新しい布地が次々と生まれています。
その中のいくつかはセンターのお店ですでに商品化され販売されています。
茶色のパンツは体温を逃がさないような布で、また黒いTシャツは逆に身体から熱を奪う布で出来ています。
いずれも繊維のなかの超微粒子の働きがこのような効果を生み出しているのだとか。
一方、赤い革のバッグを開けると、100ワットの電球並みの明るさ。
たいていのバッグの中は薄暗く、中に入れたものを探す時は手探り状態。
しかし、これなら開けたとたんに何がどこにあるかすぐに分かります。
スマートフォンのカバーに変身した亜麻もあれば、薬に変身した布もあるそうです。
赤ちゃんを包んでいるのは治療のための布。これも薬剤の一種。
繊維の原料となるものにはびっくりするようなものもあります。
たとえば、石。
映像に登場したのは玄武岩の一種ですが、1800℃に熱すると糸のようなものを出します。
そして、カニの甲殻も細かく砕くと繊維になります。
この繊維、柔らかくてふわふわの布になるそうです。
柔らかくて気持ちいいなどと言っていると、実はカニの甲羅だったなんてことがあるかもしれません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、同居人が、匂い取り用の布を買って来た。特に動物の匂いを消し去る抗菌布だそうだ。ウチでは動物を飼っているわけでもないのにおかしいなと思っていると、彼女が言った。『動物用じゃないわ。あなたの部屋用よ』」
VDM (Vie de merde)より
目で文字を書く装置 [フランスのモノ]
暑い暑いと言いながら、8月も後半に入りました。
この頃になると気になるのが「いつまで続くこの暑さ?」です。
去年の天気を見てみると、9月の上旬くらいまでは残暑が続いたようです。
となると、今年もそれくらいは覚悟しておいたほうがよさそうな……。
それはさておき、今日は、あのレピーヌ発明賞の候補にもなりそうな装置のお話です。
パリの研究所で神経科学の研究をしている学者が、目で文字を書く装置を発明したそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。
研究は一年以上も前から進められていました。
頭に装置を付けてパソコンの前に座ってらっしゃる方がその研究者ジャン=フィリップ・ロランソーさん。
「たとえば、数字の1〜10まで、また英語のHelloや自分の名前Jeanなどを書くことができます」
この装置、どこかで見たことがあるような……。
写真やらポスターやらを人に見せて、どこを最初に見るか、どこを一番良く見るかなど、その視線の位置を教えてくれるあの装置がもとになっています。
「一瞬一瞬の視線の位置を画像に取り込み、それを座標軸に表してつなげるという単純なプロセスです」
もつれた毛糸のようなものが視線が動いた跡の画像。
これをコンピュータで処理すると、数字と言葉になります。
身体の不自由な方たちにとっては朗報かもしれません。
「自分でサインすることができるようになりますからね」とジャン=フィリップさん。
しかし、これも様々な専門家の協力があればこそ生まれた装置です。
コンピュータの専門家でありアーティストでもあるミッシェルさんもその一人。
目で人の顔を描き、いずれ3Dにするためのアプリケーションを開発中です。
ものは試しと、自分の視線を動かして文字を書いてみましたが、これがなかなか難しい。
装置をつけて視線の位置を確認しながらやればもう少しうまくできるかもしれません。
それにしても多少の訓練が必要な気がします。
この装置の開発には、国立研究機関(Agence nationale de la recherche)から400,000ユーロ(約4,000万円)の予算が提供されているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、マルセイユの駅で5時間も待たされ疲れ果てしまい、ある一枚の紙をぼーっと10分近くながめていた。そして、誰かがそれを拾って行った瞬間に我に返った。その紙とは20ユーロ札」
VDM (Vie de merde)より
ビーチサンダル [フランスのモノ]
あの宝くじユーロミリオンの19000万ユーロ。
当選者が出ました。イギリス人だそうです。
ユーロミリオンはフランスの他に、英国、スペイン、ルクセンブルク、ベルギー、スイス、ポルトガル、アイルランド、オーストリアでも売られています。
去年の夏も18500万ユーロになったところでイギリス人がかっさらって行ったそうです。
さて、昨日はエスパドリーユというサンダルでしたが、今日は、ビーチサンダル。
フランスではトング(tong又はtongue)と呼ばれています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月10日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
何やら古い映像の中で、日本で草履をお買い求めになる外国人の姿が……。
この手のサンダルというと日本のイメージがあるようですが、時代をさかのぼるとその起源はエジプトにありました。
紀元前5,500年ころのものと見られるサンダルが見つかっています。
しかし、かつて「ゴムぞうり」と呼ばれた夏の履物は、日本がその起源。
「朝から晩までこれを履いてます。便利ですからねえ」と女性。
簡単に履けて、水に濡れても砂にまみれても問題なし。となれば、ビーチにもってこい。
今ではおしゃれなものが続々登場しています。
花柄プリントのものもあれば、バックベルトのついたものもあります。
1962年、ブラジルの会社が “Havaianas” (ポルトガル語でハワイアンの意味)というブランドを立ち上げ、日本の草履にヒントを得たゴムぞうりを売り出します。
簡素、安価、丈夫、と三拍子そろったHavaianasは庶民の間でたちまち人気に。
これが徐々に世界へと広がり、今や世界一のシェアを誇るブランドとなりました。
2012年には、すでに40億足あまりを売り上げているそうです。
自分の気に入ったものが見つからない時は、自分だけのビーチサンダルを作ってもらうこともできます。
気に入ったソールとヒモを選ぶと、お店の人がささっと作り上げてくれます。
はてと思い立ち、夏の間だけ室内履きで使っているゴムぞうりを見ると……
Havaianas製でした。アメ横で買いました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ピーチサンダルでパリのメトロに乗った。いくつか駅を通り過ぎるうちに身動きができないくらいに混雑してきた。そして、サンダルだけがサン=ラザール駅で降りて行った」
VDM (Vie de merde)より
ミニテルをご存知ですか? [フランスのモノ]
ミニテル(Minitel)とは、これです。
パソコンのようなこの端末は電話通信網につながっていて、電話番号の検索、列車や飛行機の予約やオンラインショッピングが可能でした。
しかし、インターネットの普及でついに6月30日をもってサービスを終了することとなりました。
下記ウィンドウの▸をクリックしてビデオをご覧下さい。
たくさんのミニテルが工場で分解され、リサイクルされる部品とそのまま廃棄されるものとに分けられます。
30年ほど前、フランスの家庭や企業に設置され始めたこの端末。
10年前にはまだ900万台ほどが利用されていました。
それが今では60〜70万台ほどしか残っていないそうです。
1990年代の初め、電話局の人がこの端末をあちこちに設置して回っていました。
あれはミニテルと言って、いろんなことができるらしいと知り合いに教えてもらったのを思い出します。
当時は、職場で一人一人にパソコンがあてがわれ、ネットに接続なんていう時代ではなく、コンピュータやワープロがあっても共同で使っていたような気がします。
それから5年もしないうちにインターネットが普及し始め、あっという間にミニテルを追い越してしまいました。
街の人に訊いてみると……
「父が使ってました。私は一度も使ったことがないですねえ」
「今はインターネットがありますからねえ。そっちの方がずっといろんなことができますよ」
「インターネットで十分です。ミニテルはもう必要ありません。それだけのことです」
なんだかちょっとミニテルがかわいそうになりますが、これが現実。
フランスでは、ミニテルという一つの時代が終わります。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、2時間もかけて祖母にインターネットの使い方を教えた後で、祖母が言った。『で、これが一体なんの役に立つの?』」
VDM (Vie de merde)より
レトロなメガネはいかが? [フランスのモノ]
フランスでは最近、ヴィンテージもののメガネフレームがちょっとした話題になっているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年5月29日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)(場合によって番組の前に1分半の長いCMが入ることがあります)
6月に入り、いよいよ夏が近づいてきました。
強い日差しの照りつける夏となると、サングラスの出番。
どうやらヴィンテージもののサングラスをかけている方もいらっしゃるような……。
このヴィンテージもののフレームが普通のメガネにも進出してきました。
一瞬、パブかと思ってしまいそうな店構えのメガネ屋さんPour Vos Beaux Yeuxに入ってみると、レトロなメガネフレームが並んでいます。
ここは、パリ2区。お店はアーケードショッピング街(passage du Grand-Cerf)の中にあります。
並んでいるフレームは100点ほど。古い物は1900年頃に製造されたものもあるとか。
社長のシャルルさんが30年間かけて集めました。
お店に並んでいるのは100点ほどですが、ストックは5万点ほどにものぼります。
世界中の製造会社の倉庫に眠っていたメガネを買い集めたのだそうです。
まずは、サルトルがしていたような丸メガネ。流行に左右されない、おしゃれなメガネとのこと。
そして、厚みのあるフレームもあります。
1960年代になるとさらに遊びが加わります。
蝶やネコの目を思わせるフレームは女性向け。面白いですね。
男性向けにはパイロット用のサングラス。
シャルルさんがかけていたのは、ジャン=ポール・ベルモンドがゴダールの映画「勝手にしやがれ」でかけていたのと同じモデル。
レンズの上のほうをフレームに固定させただけになっています。ちょうどレンズがフレームにぶら下がってる感じです。
1980年代になると大きめのメガネが流行しました。なんだか懐かしいですね。今またこの手のサングラスが人気になっているそうです。
倉庫で長い時間眠っていたフレームは、少し手を入れてキレイにしてあげる必要があります。
「メガネにはそれぞれ歴史があります。それをよみがえらせて使えるようにしたいのです」とメガネ工房の方。
「誰もがかけてるようなメガネはイヤなんです」とお客さま。
こんなお客さまには、ここの個性的なフレームが気に入ってもらえそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私はメガネ屋ですが、女性がフレームを直してもらいにやってきた。メガネを洗ったら曲がってしまったという。どうやって洗ったのか訊ねると、その女性が言った。『食器洗い器よ』」
VDM (Vie de merde)より
タマゴの明かり [フランスのモノ]
今週の日曜日4月8日は復活祭。復活祭と言えば、イースターエッグ。
フランス中部クルーズ県のラ・シャペル=バルー(La Chapelle-Baloue)には、この卵の殻に美しい彫刻を施すアーティストがいます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年4月3日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
透かし彫りの施された卵。美しいですねえ〜。
ガチョウ、ダチョウ、エミュウ(ダチョウに似たオーストラリアの鳥)の卵が使われています。
作っているのはパトリックさん。
「中に電球を入れて照らしているので、花火のように見えるのもあります。明かりがなかったら、彫り物があるとは気づかないでしょう」
パトリックさんのアトリエは三畳にもみたない小さな小屋。かつて、娘さんの遊び場として作った小屋です。
棚の上には、まだつるつるの卵が並んでいます。黒いのはエミュウの卵。
「この卵の殻は三層になっています。一番上の層を削ると、少し明るい色になります。さらに削ると白になります」
彫刻のための道具は、歯医者さんが使っているものと、日曜大工で使うものとを組み合わせたオリジナル。
白い卵はダチョウの卵です。中に明かりを入れて彫るようです。
道具もその時々で使い分けるそうですが、ちょっと間違えるとばりばりっと行ってしまいそうな……。熟練の技がものを言いそうです。
アイデアが湧いて来ると一日中アトリエにこもって制作を続けることもあるそうです。
最後に登場した卵には、永遠に続くと言われている円周率の数字が彫ってありました。
パトリックさんのサイトではその他の作品も見ることができます→こちら
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、いつもなら庭に隠すはずの復活祭の卵を、ママが私の部屋に隠した。卵は全部で60個。私が見つけ出せたのは17個だけ。ママは私に部屋を掃除するように言いたかったらしい」
VDM (Vie de merde)より