タルト・タタン祭り [フランスのお菓子]
雲に隠れて見えないと言われていた東京の中秋の名月。しっかり見られた。キュッとしまって眩しいくらいに煌々と輝いていた。
あんなところに人が行ったなんて信じられないけど、行ったんですもんね。
さて、本日は美味しいデザートのお話。
日本でも知らない人はいないくらいに身近になったタルト・タタン。その故郷ソローニュ地方の小さな町ラモット・ブヴロン(Lamotte-Beuvron)では毎年9月になるとタタン祭りが開催されるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これこれ、リンゴがたっぷりのっかったタルト。リンゴのタルトとはちょっと違っています。少し焦げてカラメル状になってるのが美味しいんですよねえ。
このタルト・タタンが生まれたのは19世紀末のこと。100年以上もの歴史があります。お店で手に入れたら早速いただきましょう。
「甘くて口の中でとろけるのよ」と女性。
では作っている現場を見せてもらいましょう。リンゴの皮をむいたら適当なサイズに切り、バターと砂糖の入ったフライパンに並べます。底のほうがカラメル状になったら生地をかぶせてオーブンに入れます。
この会場では、どうやら誰が一番美味しいタルト・タタンを作れるか競技中らしい。人によってやり方が色々あるようです。
「私は母が教えてくれたので同じ方法で作ってますよ」
「最初からリンゴをバターと砂糖で炒めるなんてことしませんよ」
オーブンで焼けたら、ご覧の通り皆さんひっくり返しています。ここで失敗したら元の木阿弥。慎重にお願いします。
あれえ、同じ材料なのにそれぞれに出来上がり方が違ってます。
「素晴らしいわ。この匂い、テレビじゃ伝わらないわねえ〜」
確かに匂いは現場にいないと味わえません。
この美味しいデザートが生まれたのが、駅の向かいにあるこのホテル。営んでいたのはこのタタン姉妹。
「そもそもはリンゴのタルトを作っていたんです。しかし、型に生地を敷くのをわすれてしまったため、後からのせて焼いたんです」とシェフ。
それ以来、あちこちのホテルで作り方を共有するようになったそうです。
こちらのシェフはリンゴはゴールデンデリシャルを使うそうです。フライパンに砂糖を敷きバターを並べ、その上にリンゴをのせ、生地で覆ったらオーブンに入れます。
こんがり焼けたらオーブンから出して火にかけて煮汁をカラメル状にしていきます。慎重にひっくり返すと・・・こうなります。
決めてはやっぱりカラメル状になった煮汁。
私も何度か作ったことがある。リンゴはかなり美味しくなるのだが、生地がいまイチの出来。何回かチャレンジしているうちにフライパンがダメになってしまった。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ルームシェアの片割れが、タルトを焼いているから台所に見に行ってくれないかと電話をかけてきた。彼女も私もそれぞれ自分の部屋にいて、ペットの猫が気持ちよさそうに膝の上で寝ているのだった」
VDM(Vie de Merde)より
ロゼール県のお菓子 [フランスのお菓子]
先日、横浜市長選の立候補者の中の一人が、「IRの導入には反対。市の財源は別の方法で得られるようプラニングしてますから・・・」とかなんとか言ってたけど、この方、日本語が不自由な日本人?
「立案しているところです」って普通に言えば良いのに、なぜにプラニング???
さらに、どこかのテレビ番組に出演していた文化人らしき人物が、「〇〇して、▷▷したら、システムチェンジが起きるかもしれません」って言う。
ルー大柴じゃあるまいし、なぜにシステムチェンジ?「システムに変化」って言えばいいだけ。
最近、妙ちくりんな言葉使いが一々気になるのだった。
それはともかくとして、本日はフランスのロゼール県に伝わる伝統の焼き菓子のお話です。
下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年8月25日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
おお、美味しそうなお菓子。その名もクペタード(coulpétade)。こうして切り分けて食べるのが良いそうです。
「おいしいですか?」と取材班。
「うん、美味しいよ」と男の子。
「プルーンと柔らかいパンの組み合わせが、昔からの地元の味って感じです」と女性。
プルーンの他に干しブドウも入れるとか。
こちらはパン屋さんの作業場。ちょうどクペタードを作っているところです。
「ずっと前からあるお菓子だと聞いています。ロゼール県にしかないお菓子ですよ」
時代は変わっても作り方は昔と変わりません。材料は、牛乳、玉子、砂糖、そして数日たって固くなってしまったパン。
「家にあるもので作れてお金もかかりませんよ」
ははあ〜、こうやって作るのか・・・。伝統と一つ違っているのは古いパンではなく焼きたてのブリオッシュを使うところ。お店で売るからには、古いパンでははばかられます。
パンに染み込ませたら1時間ほどオーブンに入れて焼きます。大掛かりなフレンチトーストと言ったところですかね。
早速、お客様の一人がお買い上げになりました。
「古いパンも捨てないで美味しくたべられますよ。昔のロゼール県の暮らしは楽ではなかったようですから、食べ物を無駄にはできなかったんです」と男性客、
「私が9才か10才の頃、祖母が作ってくれたのを思い出します」と女性客。
近くで見るとさらに美味しく見えます。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、建築学部の学生の僕は、設計図を書き上げ、消しゴムのカスを口で吹き飛ばしたら、口からプルーンのカスが飛び出した 」
VDM(Vie de Merde)より
コロンビエ [フランスのお菓子]
あっという間に一週間が過ぎて、またまたWHOの世界コロナ感染状況が更新された。5月23日までの一週間の新規感染者数は(カッコ内は前回の数字)(百の位は四捨五入)<>内は10万人中の累積死者数:
インド:1846,000人(2,388,000)<21.7人>
米国:188,000人(236,000)<176.3人>
英国:12,000人(16,000)<188.1人>
ロシア:61,000人(60,000)<81.2人>
ドイツ:56,000人(73,000)<105.1人>
イタリア:35,000人(50,000)<209.8人>
スペイン:18,000人(20,000)<168.2人>
スウェーデン:19,000人(24,000)<139.1人>
フランス:52,000人(94,000)<165.1人>
日本:36,000人(45,000)<9.7人>
ロシアを除いてどの国も減少傾向。この調子でどんどん減っていってもらいたし。
さて、昨夜のスーパームーンの皆既月食、残念ながらわが家一帯の空は雲に覆われ見ることは叶わず。10時頃に空を見たらまあるい朧月になっていた。次は12年後?
それはともかくとして、本日はお月さまのように丸いお菓子のお話です。
下記ウィンドウの▷して番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年5月24日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはマルセイユ。ペンテコステの日(今年は5月23日)にケーキ屋さんに並ぶのが ”コロンビエ” と呼ばれるこのお菓子。カラフルでかわいい!
この日、食後のデザートにこのお菓子を食べるのがマルセイユの古くからの習慣なんだそうです。
「素敵でしょ。だから買って食べるんですよ」と男性客。
「いつも食べるお菓子じゃなく、ペンテコステの日に食べるんですよ」と女性客。
コロンビエのレシピを知るパティシエは限られているとか。その中の二人がこの方々。
ジェノワーズと呼ばれるスポンジケーキに、フルーツのコンフィとキルシュを加えてできたのがこれ。
キルシュはサクランボのお酒。ゆえに赤い色をしています。
ここにアンズのシロップを塗り、焙煎し色付けされたアーモンドのつぶつぶをまぶしていきます。
1900年にマルセイユのパン屋さんが発明したお菓子だそうです。
当時、マルセイユにはキャバノンと呼ばれる別荘がたくさんありました。別荘と言っても家と小屋の中間くらいの建物で、電気はありませんでした。
そこで、ペンテコステの休暇をキャバノンで過ごしている人たちのために、日持ちのするお菓子はないかと頭を捻っているうちに生まれたのがこのコロンビエだったそうです。
「よく出来たお菓子でとても美味しいですよ」
このコロンビエには面白い伝説があるそうです。コロンビエの中に鳩を見つけた独身者は、年内に結婚することになるとか。ガレット・デ・ロワの中にフェーブが入っているのに似てますね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、朝の4時に起きて赤い月を見た。素晴らしかったので写真に撮ってまたベッドに戻った。次に目が覚めた時、私が見ていたのは月ではなく、オレンジ色の街灯だったことに気がついた」
VDM(Vie de Merde)より
カーニバルのお菓子 [フランスのお菓子]
昨晩は用事があってやむを得ず渋谷を夜の9時ころに通ったところ、人通りはあるものの人の数は思ったより少なかった。
皆、なんとなく8時というのを意識して自粛しているんだろうなと思う。
一日の新規感染者数が2千人なんてもう聞きたくない。どうせなら二桁くらいまで下げてから解除を考えてもらいたいところだ。
さて、2月はカーニバルの季節だ。しかし、コロナ禍では開催は難しい。恐らくほとんどのカーニバルが中止されることになるんだろう。
しかし、中止しなくてもいいものがある。それはカーニバルの美味しいお菓子を食べること。
本日は、この時期、昔からリヨンで食べられてきたビューニュ(bugne)を紹介しましょう。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年2月12日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これがそのビューニュ。生地を薄く伸ばして四角に切ってパリパリに揚げて粉砂糖をふりかけたお菓子です。2月のマルディグラの少し前くらいから、お菓子屋さんの店頭に必ず並びます。
「とっても美味しいわ」と女性客。
「パリパリの食感に甘いお砂糖の味がして美味しいよ」と男性客。
確かに、見ているだけで美味しそうに見える。こちらのお店のビューニュの作り方は19世紀からずっと同じです。それにしても薄いですね。
「カリカリにするにはこれくらい薄くないといけないんです」と菓子職人。
このお菓子の期限は古代ローマ時代に遡るそうです。ローマによる支配とともにリヨンにはイタリアの様々な物資が運ばれてきました。その中には玉子や油があり、四旬節の40日間も保存できなかったため、それらを使い切るために生まれたのがこのお菓子なんだそうです。
こちらはリヨンのとあるご家庭。お母さんと娘さんがビューニュを作っています。
普通の一般家庭に伝わっているビューニュはパリパリではなくふわふわで柔らかいそうです。
材料は、玉子、バター、牛乳、砂糖、小麦粉、イースト菌。そして各家庭によって隠し味があるとか。このお宅ではラム酒をひとさじ入れました。
出来た生地は1時間ほど寝かせてから薄く伸ばします。でも、あのお店のように薄くするわけではなさそうです。
四角に切ったら油で揚げます。最後にお砂糖をかけたら出来上がり。
「パリパリじゃなくてふんわりしてるところが気に入ってます」と男性。
ついつい手が伸びてしまいそうなお菓子ですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、カーニバルでトイレットペーパーに化けた。完璧を目指して使ったロールは120個あまり。が、雨が降り出した 」
VDM(Vie de Merde)より
バブカ [フランスのお菓子]
東京オリ・パラ組織委員会の会長さんがあのまま会長の座にとどまり、このコロナ禍で東京オリンピックを開催できるんだろうか?
さらに、会長さんに辞めるなと言っているJOC会長の山下さんが「開催に向けてがんばりましょう!」と言ったら、皆で応援できるんだろうか?
ヒジョーに厳しい気がするけど。しかも似たような団体の会長だらけでなにがなんだからわからん。森さんが組織で山下さんが選手担当か?
それはさておき、今日は甘い焼き菓子のお話です。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年2月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ご紹介するのは、こちらのお菓子。
「なんだって?」
「バブカです」
「いやあ、知らないねえ」
「全然しらないですね。なんですかそれは?」
「それってお菓子?」
あれれ、フランスで人気のお菓子なのにフランス人が知らないの?
そう言えば、バブカ(babka)って名前がフランスっぽくないなあ。とは言うものの、インスタグラムではこんなにたくさんのバブカが紹介されています。
こちらは2年前からバブカを作って販売しているパン屋さん。ちょっと作り方を教えてもらいましょう。
「皆が同じバブカを作っているとは限りませんよ。普通のパン生地をつかっているところもあれば、ブリオッシュ生地をつかっているところもあります」とパン屋さん。
生地をのばしたらチョコレートをたっぷりと塗り、煎って砕いたヘーゼルナッツをちらして巻きます。これを縦に2つに切って編み合わせます。これをオーブンで焼くとこんな感じに焼き上がります。
これくらいの一切れで3.50ユーロ。ちょっと高いですね。でも売れちゃうんだって。フランス人の大好きなチョコレートが入ってるからかしら?
そもそもはポーランド生まれのお菓子。それがフランスでクグロフと合体したんだとか。
「現在、ポピュラーになっているバブカはポーランドのユダヤ人が作ったものです。彼らはディアスポラでアメリカに渡り、バブカを作ろうとしますがクグロフの型がない。それで生地を編み込むことを思いつきます。これが人気になり定着したのです」
こちらのパン屋さんでは毎週2000個のバブカが販売されるそうです。私もどこかでブリオッシュのものを食べたことがあるような気が・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、息子が新しいブリオッシュの包みを開けていたので、食べかけのがあっちにあるでしょと言うと、息子が言った。『ということは、2つ食べられるってことか!』・・・」
VDM(Vie de Merde)より
フーガス・オ・グラトン [フランスのお菓子]
昨日、WHOの世界コロナ感染状況リポートが更新された。
それによると、今年1月24日までの一週間の新規感染者数は(カッコ内は前回の数字)(百の位は四捨五入):
英国:260,000人(340,000)
ロシア:151,000人(166,000)
ドイツ:101,000人(125,000)
イタリア:86,000人(111,000)
スペイン:109,000人(94,000)
フランス:138,000人(125,000)
日本:38,000人(42,000)
中国:1,300人(1,100)
スペインとフランスと中国が増加、ほかは減少。
予防接種が一番進んでいるイスラエルは、29,000人(58,000)でかなりの減少。予防接種の影響かどうか・・・。
さて、今週はフランスの地方で食べられているお菓子を紹介していますが、今日はしょっぱいお菓子です。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年1月27日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
袋の中から出てきたのがフーガス・オ・グラトン(fougasse aux grattons)。ガール県伝統のお菓子です。食べ始めると止まらなくなりそうな・・・。
「美味しいですよ。僕は毎朝これを食べてます」と男性。
「カリカリっとして美味しいんです。朝昼晩に関係なく食べますね」と女性。
こちらはパン屋さん。もちろんここでもフーガス・オ・グラトンが店頭に並んでいます。
作り方は、まずパン生地を何度も折っては伸ばし、折っては伸ばしを繰り返します。これをフイユタージュと言う。
「これをやらないと、焼き上がりがカリカリにならないんです」とパン職人のバスティアンさん。
出来上がった生地にたっぷりのバターを広げ、その上にグラトンをのせて生地で包み、こんな形に成形したらオーブンで焼きます。
因みに、グラトンとは脂肪の多い肉をコンフィしたもの。」 焼き上がりはこうなります。これをおつまみに食前酒なんかいいですねえ〜。
バスティアンさんはこのフーガスで表彰された方らしい。フイユタージュやバターを使うことで独自のフーガスを生み出しました。
フーガスの具になるグラトンは、近くの町の工場で作られています。ベルトコンベアで運ばれているのが脂肪たっぷりの肉。
「ハムを作る時の余った肉やバラ肉などですが、ここに味が詰まってるんです」と女性。
その肉がこの大鍋でコンフィされています。低温の油で煮詰めたボロボロの肉は塩・コショウで味付けされ様々なものに利用されます。
どうやら昔は一般の家庭で作られていたようです。作ったものをパン屋に買い取ってもらい、パン屋はそれを使ってフーガス・オ・グラトンを作っていたとか。
最近はグラトンの代わりに別のものと組み合わせて売り出しているパン屋もあるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、外出自粛で巣ごもり状態。巣ごもりを楽しく過ごすために香りのするロウソクを灯してみた。そして、どんな匂いがするのか鼻を近づけた。火がついているのを忘れたまま・・・」
VDM(Vie de Merde)より
白いチーズのタルト [フランスのお菓子]
この二週間ほど、パソコンの前で仕事を始めると必ず背中から首・肩にかけてカチコチに固まった感じになって不愉快だったのが、やっと普通に戻った。
MRIの検査を受けたからかしら???何しろあれは磁気だから・・・。んなこたぁ〜ないか
それはそうと、東京の新規感染者数がやっと1000人を切るようになった。希望の明かりが少し見えてきたような・・・。
お願いだからもう増えないでくれ!
さて、本日も甘いお菓子もお話。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年1月26日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはアルザス地方の小さな村カイザスベルク。
とあるお菓子屋さんに入ってみると、こんなふわふわのタルトが置いてありました。
アルザス地方の名物お菓子フロマージュ・ブランのタルトです。
ナイフを入れるとこんな感じ。ふわふわで軽いのですが、味わいは濃厚です。
数百年前に、ユダヤのお菓子をヒントに生まれたタルト。クグロフやブレッツェルほどは有名ではありませんが、歴史あるお菓子の一つです。
「レモンや洋梨を入れたりしますよ」と女性。
「キッシュに漬け込んだ干しぶどうを入れます」と男性。
それぞれの家庭によって様々な風味になるようです。
では、本物のタルトを求めて、雪の中のとある農場を訪ねてみると、マリー=エヴさんが取材班を迎えてくれました。
ここで作られているのがフロマージュ・ブラン(白いチーズ)。搾りたての白い牛乳がその原料。
この農場のフロマージュ・ブランを使って、マリー=エヴさんがタルトを作ってくれます。
まずは砂糖と玉子を混ぜ合わせます。そこにチーズを加えさらによく混ぜ合わせます。
型にバターをよく塗って、硬めの生地パット・ブリゼをしき、そこに先ほど作ったクリームをのせて広げます。これをオーブンで焼いたら出来上がり。
白ワインは、ピノ・グリ(pineau gris)というぶどうの品種で作られたものが合うそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、最低でも一本380ユーロはする白ワインを飲むという稀有な機会に恵まれた。グラスを持って飲もうとした瞬間、手が滑ってひっくり返してしまった。覆水盆に返らず」
VDM(Vie de Merde)より
新年のお菓子ゴーフル [フランスのお菓子]
コロナ禍になって以来ずっと在宅勤務が続いている。
週一出社なのだが、通勤電車の混雑を避けるために少し早めにでかけて、最寄り駅から各駅停車の電車に乗り込む。
最近は早めの時間に急行が走るようになり、駅に停車せず通り過ぎていく。一瞬、その電車を見たら隙間もないくらいに乗客でいっぱいだった。
東京はやっぱり人口が多すぎる。
それはともかくとして、本日はフランス北部のフランドル地方の伝統のお菓子ゴーフルのお話。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年1月25日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
家族がテーブルを囲んで食べているのが、ゴーフル。フラマン語ではストリンジ(Strinj)と言うそうです。
新しい年が始まる頃に食べる伝統のお菓子だそうです。
ベアトリスさんが作り方を教えてくれます。まずは生地作り。
材料は、小麦粉、玉子、ラム酒、そしてカソナードと呼ばれる茶色の砂糖。これらを混ぜ合わせます。
一日寝かせたものがこちら。硬そう。これをスプーンですくってお団子にしたら型に入れ焼きます。
「小さい頃はお母さんと一緒に作ったものです」
なんとなく想像がつきますね。小さい子がお団子を作って、ママが型で焼いてくれます。出来上がったゴーフルをちょっとつまみ食い。楽しそう。
一方、こちらはゴーフル職人の作業場。さすがにプロのお仕事は違います。両手で丸めで、両手でささっと焼き上げます。
「ご覧のとおりの手作りですよ」と職人のジャン=フランソワさん。
ここのゴーフルにはカソナードやフルーツが入っているそうです。そして、焼き上がるとこんな素敵な包になって店頭に並びます。
評判のお店なのか、早速お客さまがお見えになりました。少し遠回りをしてもでも食べたいゴーフル。
おまけに、お店には古いゴーフル焼き器が展示されています。ジャン=フランソワさんが集めたもの。
さっきのお客さま、たくさん買って行きましたね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、パン職人の修行を始めて5年になる。おかげで小麦アレルギーがひどくなったあ〜」
VDM(Vie de Merde)より
ガレット・デ・ロワ2021 [フランスのお菓子]
コロナ感染について、再びテレビやネットの情報サイトであれやこれや始まってしまった。
餌に飛びつくとはこのことか・・・。
またイヤになって、必要なもの以外はもう見ない!ということになってしまう。
やれやれ。起きてしまったことをつべこべ言っても始まらない。問題はこれから。
さて、本日は美味しいお菓子のお話です。この時期のフランスのお菓子といえば、あれです。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年1月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
そう、ガレット・デ・ロワ。フランスでは毎年3000万個のガレットが売れているそうです。すごい数。
こちらはパン屋さん兼お菓子屋さんの厨房。親子の職人さんがせっせとガレットを作り続けています。
「生地作りに必要なのは、水、塩、小麦粉、そしてバターです」
どこでも作られているパイ生地ですね。ただ、ここで作られるガレットは中に挟むフランジパーヌと呼ばれるクリームがちがってます。
普通はアーモンドパウダーを使うところですが、ここでは生のアーモンドを使うそうです。
「味が全然ちがいますよ」と職人。
そのせいか、1月だけで千個以上を売り上げるそうです。
「レシピは19世紀末にすでにありました。父から教わりましたから、たぶん、私から息子に教えることになるでしょうね」
最後のフェーヴを入れて蓋をしオーブンで焼きます。食べる時に、このフェーヴを掘り当てたら王様になれます。
こちらのご家族は8人分の32ユーロのガレットをお買い求めになりました。
一方、こちらはスーパーのガレット売り場。人気を反映してたくさんのガレットが並んでいます。
お値段の方は約12ユーロ。大量生産だから少し安い。
チョコ、リンゴ、フランボワズと種類も豊富。でも一番人気なのはやっぱりフランジパーヌだそうで、売上の半分を占めるとか。
「私はクラシックなフランジパーヌですね」と男性。
「私はリンゴが好きなので、リンゴが入っているのを買います」と別の男性。
また、中に隠されているフェーヴの種類も決め手になります。
こちらのお母さんは、子供に人気の漫画に登場するキャラクターのフェーヴが入っているガレットをお買い求めになったようです。
先程、パン屋さんでガレット購入したご家族のお宅にお邪魔しました。
さっそく切り分けて召し上がっているようです。
フェーヴは息子さんが掘り当てました。王冠をかぶせてもらって良かったですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「 今日、友人の叔母さんの家に行った。7才になる娘が飼っているハムスターの家族を紹介してくれた。『これがキャラメル、こっちがショコラ、そしてこれがアーモンドよ』僕は言った。『わお〜、すごいねえ。あとはバニラがいれば完璧だね!』バニラはいたらしい。今は庭の土の中に眠っている・・・」
VDM(Vie de Merde)より
コキーユ・ドゥ・ノエル [フランスのお菓子]
昨日は寒い一日となり、ついに暖房のスイッチを入れた。エアコンからは無事に暖かい風が出てきたから、この冬も凍えずに過ごせそうだ。
さて、コロナウィルスのワクチンが思ったより早く接種できそうな状況になってきたけど、なんとなく不安。
なにしろ去年、インフルエンザの予防接種後に熱を出して寝込んだ経験があるからだ。あれが予防接種が原因だったという証拠はない。しかし、因果関係を否定もできない。
予防接種の他にいい方法があったらありがたいんだがな・・・。
西暦2000年を迎えて盛大にお祝いしたのが大晦日の夜、あれは今から20年前のことだった。
あれから大きな震災が2つ、その後は大雨による洪水もあった。天変地異のあとには疫病の大流行。今思えば、21世紀は試練の始まりだった。
それはさておき、クリスマスまであと3週間ほど。この時期になると必ず登場するお菓子があります。
それが、もうおなじみになったコキーユ・ドゥ・ノエル。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年12月1日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらは4世代に渡って続けられてきたパン屋さん。
クリスマスが近づくと登場するのがこのお菓子です。フランス北部に伝わる伝統のお菓子コキーユ・ドゥ・ノエル。
「甘くて柔らかくて美味しいの。私の大好物ですよ」と女性。
このお菓子、地元の人にとっては、いわばソウルフードのようなもの。
「とても大切なお菓子ですよ。子供の頃、ツリーの横には必ずこのお菓子がありました」と男性客。
朝の3時。パン屋さんの厨房ではコキーユ作りが始まります。小麦粉、バター、玉子を混ぜて生地を作ります。どれも厳選された材料です。それにしてもものすごい量のバター!
「父はキロ単位でバターを使えと言ってました。量も質も手心を使えた事はありませんよ」とパン屋さん。
生地ができたら、つぶつぶの砂層を大量に加え混ぜ合わせます。これを成形するとこんな形になります。
生地をもう一つの生地で包み込むように成形するようです。この形、産着に包まれたイエス・キリストを表しているとか。
最後は、焼き上がりが美味しそうに見えるようにハサミで切り目を入れます。
250℃のオーブンに入れて15分ほどしたら、こんがり焼けたコキーユが出来上がります。
このパン屋さんでは毎年18トンものコキーユを作るそうです。
「お客様の要望で、毎年少し早めに作って販売し始めます」とお店の方。
今では世界中にその存在が知られるようになり、アメリカやオーストラリアにも輸出しているそうです。
日本のパン屋でも作ってないかな?
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、菓子店ではたらいている。いつも使っているショーウィンドウの鍵がみつからない。何時間も探したあげく、オーナーが監視ビデオを見ればわかるというので見てみた。それでわかった。今頃は、鍵の詰まったお菓子をお客さんが頬張っていることだろう・・・」
VDM(Vie de Merde)より