ラベンダー祭り [プロヴァンス地方]
修復準備の続いているパリのノートルダム大聖堂ですが、厄介な問題が発生しています。
火災の際に屋根に使われていた鉛が微粒子となり、大聖堂はもとより近隣の地域にまで拡散してしまったらしい。
近くの小学校で通常より高濃度の鉛成分が見つかったとか。修復よりまずは除染作業が優先ということになっているようです。
昔の建物は人間にとって有毒な材料も使われているようで、なかなか難しいですね。修復の費用の方は寄付でまかなえそうです。
さて、8月15日、日本は終戦記念日でしたが、プロヴァンス地方の小さな村ソー(Sault)では、ラベンダー祭りが開催されました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年8月15日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
村のメイン通りではパレードが始まりました。
ラベンダーを使って個性豊かに装飾が施された山車が次々と登場します。なんだか素朴な感じがいいですね。
「この地域の生産者が山車を作ってるんです。どれも素敵でしょ。手がかかったものばかりですよ」と女性。
ラベンダー祭りは村の伝統であり、収穫の作業が終わったお祝いでもあります。
村のラベンダーグッズ店も、この日ばかりは特別展示。お店の前の歩道はラベンダーの小枝が敷き詰められていました。
そして、村の畑では地元の人や観光客がラベンダーを摘み取っています。
この日は誰でも自由に摘み取って、自分用にブーケを作って持ち帰ることができるそうです。
こちらの女性、お花だけを摘んでビニール袋に入れてるようです。
「これで匂い袋を作るつもりなの」と女性。
「家のあちこちに置いといて、ラベンダーの香りでいっぱいにしたいんです」と別の女性。
そのすぐ近くの畑では、生産者の皆さんが真剣な顔で競技に臨んでいます。
というのも、この日は “ラベンダー刈り取り世界選手権” が開催されていたからです。しかも、昔と同じ方法で刈り取らなくてはなりません。
サケットと呼ばれる布袋を背負って、鎌を片手に刈り取っていきます。時間内にたくさんのラベンダーを刈り取った人が優勝です。
サケットって面白い形をしてますね。大きな風呂敷を袋になるように折りたたんでいるだけのように見えます。ラベンダーの収穫にはこれがベストだったんでしょうね。
「昔は刈り取り機なんて物はなかったから、皆、こうして手で刈り取ってたんです」と男性。
「若い時からずっとこの仕事をしてきましたが、71歳の時に引退しました」と別の男性。
かなりの重労働ですもんね。60〜70歳くらいが限界かもしれません。
収穫されたラベンダーはエッセンシャルオイルの原料になるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ある男性に花束を配達することになった。家を訪ねると奥さんが出てきたので花束を渡した。実はあの花束、ご主人の愛人からのもの。その後、どうなったか私は知りません・・・」
VDM(Vie de Merde)より
ラベンダーの村 [プロヴァンス地方]
フランスの猛暑は徐々に治まってきたようですが、焼け付くような暑さで木が枯れてしまったブドウ園も少なくなかったようです。
しかし、どういうわけかボルドー地域ではこの暑さのおかげでブドウの生育が良く、例年にない高品質のワインが期待できるとか。
今年のワインは地域によって差が出てくるかもしれません。
さて、某100円ショップで買ってきたラベンダーの種は無事に芽が出て、小さな本葉も出てきて少しずつ成長しています。
しかし、一人前の株になる迄には1〜2年かかりそう。花が咲くのはいつになることやら・・・。気長に成長を見守るしかなさそうです。
一方、ラベンダー畑で知られる南仏のヴァランソル(Valensole)では、花が満開を迎えています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年7月1日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
紫色のラベンダー畑は観光の名所というだけではありません。コマーシャル撮影やオートクチュールのファッションショーが開催されることもあります。
これだけ花が咲いていたら、きっといい香りも漂っていることでしょう。
レティシアさんは毎年この季節になると観光客を案内するガイドを務めています。
「この風景にこの香り。とても感動しました」とアジア系の女性。
このところアジア系の観光客が増えているそうですが、欧州からもたくさんの人たちがやってくるようになりました。
「6〜7月が観光のピークです。たくさんの方がこの時期に集中してラベンダーを見物にいらっしゃいます。ヴァランソルの経済にとってはありがたいことです」とレティシアさん。
こちらが標高600メートル、人口3200人ほどのヴァランソル村。あちこちにラベンダーやラベンダーを使った商品が並んでいます。
「これは手作りの、本物のフランスの製品ですからお土産に買って帰りますよ」と男性。
ラベンダーが使われているのは石鹸や香水だけではありません。ご覧の通り、お菓子にも使われています。エクレア、メレンゲ・・・そしてアイスクリームにも。
「クリーミーでラベンダーの香りがして美味しいですよ。ラベンダーのアイスクリームは初めてですが気に入りました」と女性。
そのアイスクリーム、生クリーム、砂糖、牛乳、玉子、ラベンダーの花を使って作られています。発明したのはこの方。今では村のスペシャリテになっているそうです。
どうなのかな、ラベンダーって食べ物に合うのかな?とちょっと疑問ですが、こればっかりは食べてみないことにはわかりません。
ラベンダーは石灰質の石がごろごろした畑で栽培されています。カラッとした気候の南仏でよく育つようです。
こちらの会社ではコスメ製品にラベンダーを使っています。直売店には、石鹸、エッセンシャルオイル、シャンプーなどが並んでいます。
一方、こちらの女性二人は古い原付バイクSolexに乗って、観光客が帰った後のラベンダー畑を散策するそうです。
わが家のラベンダーもジメジメした梅雨を乗り切って、数年後にはこんな紫色のいい香りのする花を咲かせて欲しいものです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、うちのニャンは、私が香水を使うと、なぜか猫用トイレに駆け込む」
VDM(Vie de Merde)より
タイムのリキュール [プロヴァンス地方]
連休中、鉢植えのラベンダーでも育ててみようかなとふと思い立って、苗を売ってそうなお店に行ってみたところ、すごくきれいな鉢植えがありました。
値段を見てみると・・・8000円!どうも母の日のプレゼント用らしい。
とてもじゃないけどそんなもの買えないとなり、結局、某100円ショップで2袋100円という種を買ってきました。
発芽用に玉子パックに穴を開け土を入れ、下から水を吸わせるようにして種を蒔き、室内の日当たりのいい場所に置いておきました。
それから一週間ほど経った昨日、芽がひょろっと出てきました。全部、けなげにも窓側に向かって伸びています。もやしのような感じがするので、今日は外の日の当たる場所に出してみることにします。
これが育って花を咲かせてくれたら、部屋中がいい香りでいっぱいになってくれるかも。楽しみ。しかし、それまでに少なくとも2年はかかるらしい・・・(汗)
さて、わが家はラベンダーの話で盛り上がってますが、南仏ではタイム(香草)の収穫が始まったそうです。
そして、収穫したタイムをこんな風に使うなんて初めて知りました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年5月10日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
タイムと言っても、葉っぱではなく花を収穫します。タイムの花ってピンク色してたんですね。
摘み取っているのはリキュールのメーカーの従業員。この花を使ってリキュールを作るために収穫していたのです。
摘み取ったタイムの花は袋に入れて持ち帰りますが、あまりにギュウギュウ詰めにするとリキュールの味が悪くなるらしい。
「タイムの花が咲くと春が来た証拠です」と女性。
皆さん、せっせと摘み取っていますが、リキュールを作るためには90キロものタイムを収穫しなくてはなりません。
今年はちょうど必要な時期に雨が降ってくれたので出来は良さそうです。こちらはメーカーの社長さん。
「タイムの出来がリキュールの質に影響します。今年の冬は寒かったですが、寒すぎるということはありませんでした」
摘み取ったタイムの花は、畑から数キロのところにある工場に運ばれ乾燥され、70度のアルコールに投入されます。
この重要な工程を担っているのがこの道39年というイヴさん。
こうして出来たのがファリグール(Farigoule)と呼ばれるリキュールです。この地域一帯で昔から作られてきたお酒です。
適度の量を食後にいただくのがいいそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、近所の花屋の店員が豪華な花束を手にやってくるところに出くわした。僕は思わず『この花束をもらえる奴は幸運だね』と言った。店員はけげんな顔をして通りを渡り、お葬式が行なわれている教会に入っていった」
VDM(Vie de Merde)より
ミモザ祭り [プロヴァンス地方]
昨日は睡魔に負けてブログの更新ならず(涙)でした。
さて、フランス大統領の官邸といえばパリのエリゼ宮ですが、少々傷みが目立つようになりました。そろそろリノベーションが必要です。
しかし先立つものはお金。その費用を少しでもカバーしようと、エリゼ宮自らがグッズのオンライン販売を始めました。それが→こちら。
Tシャツ、トレーナー、トートバッグ、キーホルダー、マグカップ(マクロンの顔写真付きもあります!)、グラス、金のブレスレット等々、どれも保証付きのメイド・イン・フランス。
昨年の10月に販売を開始してから今日まで25,000点あまりを売り上げ、その額は90,000ユーロ(約1,130万円)ほどになったそうです。
商品カタログを見ていると、ちょっと欲しいなあと思うようなものもあります(マクロンの顔写真付きマグカップは遠慮しときます)。
それはさておき、ミモザの産地である南仏の小さな村タヌロン(Tanneron)では、先週末にミモザ祭りが開催されたそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年2月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
おお、ミモザで飾られたトラクターがやってきました!
華やかでファッショナブル。後ろに荷車を引いているようですが、これまたぎっしりとミモザで覆われています。
この場合、荷車というより山車ですね。トラクターが山車を引っ張って、村のメインストリートをパレードです。
人口1600人ほどの小さな村で、1995年から始まったこのお祭りも今年で25回目。村の伝統行事になっています。
「この村に暮らして、毎年このお祭りが見られて、本当に嬉しいです」と女性。
女性の髪にはミモザの花がさしてありました。
「学校に通う子どもたちが幸せでいられるように祈りながら、みんなでこのお祭りを楽しんでいます」と男性。
山車の上からは見物人にミモザが投げられます。皆、喜んで受け取っています。
「すてきでしょう。村のお花なのよ。匂いを嗅いでみて」と女性。
「村の自慢の花をこんなにたくさん配ってくれてありがたいねえ」と男性。
「ミモザは春を告げる花なのよ」と女性。
ミモザの栽培農家がものすごい量のミモザを山車に積み込んでいます。この日、提供されたミモザは1トンにもなるそうです。
パレードには南仏の伝統衣装を身につけた楽団も参加しています。賑やかでお祭り気分が盛り上がります。
この日、小さな村には1000人ほどの見物客が訪れたそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、8歳の娘が、黄色いベストを着て『お小遣いをくれ!』と叫んだ」
VDM(Vie de Merde)より
Xマスの13のデザート [プロヴァンス地方]
クリスマスだというのに、風邪を引いたようでブログの更新ならずでした(涙)。
さて、プロヴァンス地方にはクリスマスのミサの後に13種類のデザートを食べる伝統があるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年12月24日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらのお宅ではプロヴァンス地方の伝統に従い、クリスマスに食べる13種類のデザートを準備しています。
カリソン、ヌガー、デーツ、ヘーゼルナッツ、干しイチジク等々。
自宅で作れるものは自宅で作るというのが家訓。おかげでイヴの日の台所は大忙しです。
大量のオリーブ油と砂糖を加えて生地を作っているようですが、どんなお菓子になるんでしょう???
一方、こちらではテーブルセッティングが始まっています。
テーブルクロスは3枚。最初の一枚は子、二枚目は父、三枚目は精霊を表しています。つまり三位一体です。
次に、3本のローソク、3鉢の麦の苗。
麦は12月初めに植えておいたもの。繁栄のシンボルとしてこんな風に緑でいっぱいにしておくのだそうです。
「こうしてテーブルを美しく設えるとクリスマスらしくなります。あちらにはキリストの誕生を再現したクレッシュも飾ってあります」と女性。
テーブルに用意した13種類のデザートを運んだら完成です。
よく見ると、オレンジ、干しぶどう、クルミもあります。
ずっと奥の方に、ひらったい焼き菓子がありますが、先ほど台所で作っていた生地を焼いたもののようです。
ポンプ・ア・リュイル(pompe à l'huile)またはフーガス(fougasse)と言います。時々、日本でも小洒落たパン屋さんで見かけます。
13は、キリストと12人の使徒のこと。だからと言って、このテーブルに13人が座るわけではありません。
数えてみると家族全員で15人。取材班を入れると17人。大丈夫、不吉な数字ではありませんでした。
全員がテーブルに着いたら好きなデザートをいただきます。
「私は黒いヌガーが好きです」とお母さん。
「私はカリソンです」とその娘。
「このヴァン・キュイはデザートによく合いますよ」と男性。
ヴァン・キュイ(vin cuit)とは、ブドウを圧縮して出てきたジュースを温めて濃縮させ、それを発酵させてできたワインのこと。プロヴァンス地方特産の甘いワインだそうです。
「ポン・ア・リュイルはナイフがなくても、こうやってわけあって食べることができます」と女性。
「子どもから大人まで全ての世代がここに集まって過ごせるのがいいですね」と女性。
最後は記念写真のようになりました。来年もいい年になりそうですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、実家でお昼を食べることになった。こういう時はいつも行く前に母に電話して、何か必要なものはないか聞くことにしている。その度に母は『早くお婿さんを連れてきて』と言う」
VDM(Vie de Merde)より
オリーブの収穫 [プロヴァンス地方]
欧州各国では今月の28日の夜に夏時間から通常の時間に戻ります。夏の間、フランスとの時差は7時間でしたが、これ以降8時間になります。
夏時間が何年から廃止されるのか(本当に廃止されるのかも)まだわかりませんが、少々寂しい気もします。
夏時間になると時差が1時間縮まるので距離も少し縮まった感じがしていました。
これがなくなると時差はずっと8時間のまま。例えばフランスが午後1時の場合、日本は午後9時になります。
EUの投票でどのようなことになるのやら・・・。
さて、本日はオリーブのお話です。
そのほかの野菜や果物と同じように、この時期、オリーブの実の収穫も始まっています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年10月3日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはプロヴァンス地方にある小さな村レ・ボー=ドゥ=プロヴァンス(Les Baux-de-Provence)。広大なオリーブ園が広がります。
ここで育てられているのがベリュゲット(Béruguette)という品種のオリーブ。AOPの保証つき。
こうして一つずつ人の手で収穫されます。割に簡単に枝からとれるようです。とは言っても、一つずつとるのは根気のいる仕事ですね。
綺麗な緑色をした実は一箇所に集められます。一日に一人あたり8キロの実を収穫するとか。
例年に比べるとかなり少ないそうです。しかし、数は少なくても品質に影響はありません。
「状態のいいオリーブに育っています。緑色をしていますが熟し始めていて、こうして割ってみると油分をたっぷり含んでいることがわかります。この時期に食べるととても美味しいんです」とオリーブ園la Lieutenanteのオーナー。
収穫されたオリーブはこちらの工場に運び込まれます。
汚れを落とされ、選別され、この機械で割れ目ができるくらいにつぶされます。
その後、苦味を取り除くために数回ほどソーダ水で洗浄されます。
最後にハーブと一緒に塩水に浸します。こうして二日ほどしたら食べごろになっています。
カリカリっとして美味しそうですね。プロヴァンスの香りもするそうです。
このオリーブ園のオリーブは、毎年パリで開催される国際農業見本市で、2015年に金賞に輝いているようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、こぼしたオリーブ油は小麦粉に吸わせてから片付けるときれいに片づけられる。それを知ってか知らずか、16歳になるわが娘は、こぼした小麦粉を片付けるのにオリーブ油を撒き散らした 」
VDM(Vie de Merde)より
松ぼっくりトレイン5 [プロヴァンス地方]
プロヴァンス地方のローカル線 “松ぼっくりトレイン” の旅シリーズも最後になりました。
今回は前回のメアイユからニース方向へと逆に戻って13駅目、時間にして約50分のところにある村トゥエ=シュル=ヴァール(Touët-sur-Var)を訪ねます(紫印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年9月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
松ぼっくりトレインには全部で51の駅があり、ニースとディーニュ=レ=バンを約3時間25分で走ります。
ニース発、ディーニュ=レ=バン発がそれぞれ4本ずつ。どれも各駅停車。
「毎回、小さな駅に止まるので次はどんなところなのかなと楽しみになります。これが車だったら通り過ぎてしまうと思いますね」と女性。
山の上に階段状に並んだ家々。面白そうなところなので降りてみましょう。
ここがトゥエ=シュル=ヴァール村です。あの上り坂だらけの村に向かう前に、まずはパン屋さんに寄って腹ごしらえです。
何やら古そうな釜戸・・・。出来てから100年になるそうです。普通のオーブンで焼いたパンとはまた違ったパンになるそうです。
ここは数ヶ月前に開店したばかりのパン屋さんですが、すぐに売り切れてしまうそうです。
美味しいパンをいただいてエネルギーの補給が完了。早速、上へと向かいましょう。
「下から見ると数軒の家が立っているだけの村に見えますが、実際に中に入るとたくさんの家が立ち並び、無数の路地が張り巡らされていることがわかります」とクリスティーヌさん。
幾つかの玄関の扉にはアーティストが絵を描いています。クリスティーヌさんのお気に入りはこの絵。村の絵が描かれてあります。
クリスティーヌさんはこの村の生まれ。そしてこの教会で結婚しました。
なんとこの教会、川の上をまたがるように建てられています。ためしに床をはがしてみると・・・下が見えます。
「怖がることないですよ。もう何十年も前からこの状態で、結婚式や洗礼式でなんにもの人たちが上を歩いてますからね」
そしてミサの席には家族のメームプレートが貼り付けられています。村人の指定席なんですね。
「うちの一族は400年前からこの村に住んでいます。フランソワ1世の時代まで遡りますよ」と村人。
さて、村の観光スポットの一つは村役場。ここには歴代のフランス大統領の写真が展示されています。どれも公式用に撮影されたものです。
こちらはナポレオン3世で1870年の写真です。そして最新のマクロン大統領のもあります。
「これらを見ると写真技術の進歩もよくわかりますよ」と村長さん。
一方、村を囲む山々ではヤギが飼育されています。
「ここの草木がヤギの乳を質の良いものにしてくれるんです」とヤギ飼い。
その向こうにはプロヴァンスらしいゴツゴツした岩と灌木の山が見えていました。
絵葉書のような美しい村の眺め。長居したくなりますね。
終わり。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼と別れて2カ月になる。気になるのは、彼が新しい恋人の写真をSNSにアップしたこと。そこには『付き合って4カ月になる僕の彼女』と書かれてあった・・・」
VDM(Vie de Merde)より
松ぼっくりトレイン4 [プロヴァンス地方]
プロヴァンス地方のローカル線 “松ぼっくりトレイン” の旅シリーズの四回目は、前回のアノットから3つ先の駅、時間にして約10分のところにある村メアイユ(Méailles)を訪ねます(オレンジ印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年9月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
美しいアーチ型の高架橋を走る松ぼっくりトレイン。
しかし、それよりずっと高いところにあるのがメアイユ村。海抜1000メートルの崖の上にあります。
こんなところに集落があるなんて驚き。昔は敵の侵入を許さない安全な場所だったのかもしれません。
夏のバカンスシーズンが終わり観光客の姿はなく、今は住人たちだけの静かな村に戻りました。人口は100人あまり。
ローランスさんは村で食料品店を営んでいます。もともとはローランスさんのお祖母さんのお店でしたが1982年に店じまいしました。
その頃のローランスさんは病院で働いていました。3年前、その仕事を辞めて店を再開することにしたのです。壁には家族の古い写真が飾られています。
「祖母は毎日お店を開けていました。二階が住まいになっていて、食事中にお客さんが来ると下に降りてきて対応していました」
両親や祖父母が暮らしたこの小さな村がローランスさんの心のよりどころになっていたようです。
メアイユは四方を広大な森に囲まれています。ミッシェルさんは奥さんと一緒に森にやってきました。手には大きなカゴ。
ということは・・・そう、キノコ狩りにやってきたのです。あっ、ありました、大きなキノコが!
「これはカルパッチョにして食べたらおいしいはず」とミッシェルさん。
セープ茸やジロール茸など様々なキノコが採れるそうです。しかし、むやみやたらに採ってはいけません。
「一週間に一回だけです。ですから、キノコのご馳走が食べられるのも一週間に一回だけ」
すごく大きいのが採れてますねえ。このセープ茸を持ってやってきたのでジャッキーさんのお宅。この方が美味しいキノコ料理を作ってくれます。
「こりゃまた、ずいぶんと立派だねえ〜」とジャッキーさん。
日本なら天ぷらにするところですが、ジャッキーさんはフライにするようです。
「シンプルだけど、昔から村ではこうして食べるんですよ」
からりと揚がったセープ茸のフライが出来上がりました。美味しそう〜。素材の良さを活かした料理ですね。
「ここでは季節ごとに様々な味を楽しむことができるんだよ。栗の木もあれば、ジャガイモもある」と男性。
こちらのご夫婦は畑でジャガイモを栽培しています。
「戦時中はジャガイモを一杯に積んだ列車がメアイユからニースへと出発していきました」
ということは、松ぼっくりじゃなくジャガイモトレインですねえ〜。
メアイユはこのローカル線との結びつきが強い村でした。というのも、20世紀初頭に列車を通す工事が始まりましたが、当時、多くの労働者がこの村で生活していたそうです。
労働者たちは4年かけてこのトンネルを掘ったそうです。
「彼らの多くがイタリアのピエモンテからやってきました。そしてその中にはそのままメアイユに住み着いた人たちがいたんです」とその歴史に詳しい男性。
この環境だったら住み着いてしまいたくなりますよね。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、昨日訪ねた小さな村のお店で買い物をした時、フランでお釣りをくれたことに気がついた!」
VDM(Vie de Merde)より
松ぼっくりトレイン3 [プロヴァンス地方]
“松ぼっくりトレイン” (Train des Pignes)はプロヴァンス地方を走る2両編成の小さなローカル線。
シリーズの三回目は、前回のアントルヴォーから6つ先の駅、時間にして約20分ほどのところにある村アノット(Annot)を訪ねます(こげ茶印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年9月19日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
小さくて可愛らしい駅に到着しました。
山間にある人口千人余りの小さな村アノット。村の広場には市が立ち、人で賑わっています。
こちらはロジェさんのフードトラック。ロジェさんは20年も前からソッカの移動販売をしています。
「ソッカはニースの郷土料理。ひよこ豆の粉、オリーブ油、水、塩で生地を作り、窯で焼いただけのシンプルな食べ物だよ」
ロジェさん、お客さんに、不味かったら返してもらっていいよ、なんて言ってました。
「ロゼワインを飲みながらいただくよ」とおじさま。
仲良く分け合っているご夫婦もいます。
「私が5才か6才の頃、父がソッカを食べに連れて行ってくれたんです。日曜日の嬉しいおやつでしたよ」とロジェさん。
そして近くの屋台ではチーズを売っています。どうやら生産者の方が直接販売しているようです。
乳牛21頭を飼育し、アノットでは姿を消してしまったチーズを作って販売しています。
「初めはフレッシュチーズやヨーグルトを作っていたんです。でも様々なチーズを作り始めたら皆さんとても喜んで食べてくだるので作り甲斐があります」とフロールさん。
こちらのご夫妻はフランス北部のアルデンヌからやってきました。
「ハチミツ、チーズ、ハムやソーセージなど買い込みました。特産品が手に入るので来てよかったなと思います」と男性。
アノットのグルメというえば、ハムやソーセージなどの加工肉。
ここは4代にわたって続いている加工肉店Rigault。自家製の商品を製造販売しています。その一つがこのカイエット(Caillette)を呼ばれるパテ。
「豚のレバー、喉肉、バラ肉、そして様々な香辛料を使って作ってあります」とフィリップさん。
「母が子供の頃、必ずここに立ち寄ってたそうです」と女性客。
長く地元の人たちに愛されてきたお店のようです。
さて、一歩町を出ると岩山があちこちに顔をのぞかせます。その一つに登ってみましょう。
「これを見てください。人間が掘って開けたものです。ここに獲物を吊るしていたと考えられます」とガイドさん。
そして、こんな奇岩もあります。なんだか人の顔に見えるような・・・。
「こんな形をしているので村人たちは恐れを抱いたのでしょう。様々な言い伝えが残っています」
自然とグルメを楽しんだら、そろそろ次の目的地へと出発しましょう。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、泥棒に入られた。しかし、泥棒は900ユーロのネックレスや300ユーロのベルトには目もくれず、私のパテとコーヒーを盗んでいった・・・」
VDM(Vie de Merde)より
松ぼっくりトレイン2 [プロヴァンス地方]
プロヴァンス地方を走るローカル線 “松ぼっくりトレイン” (Train des Pignes)。
今週はこのローカル線の沿線の町や村を訪ねる旅を紹介しています。
第二回目の今日は、前回のヴィラールから6つ目の駅、時間にして約30分ほどしたところにある村アントルヴォー(Entrevaux)を訪ねます(水色印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年9月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
アントルヴォー村の全景。岩山の麓にできた村です。
その村の駅に向かって列車が入ってきます。村を囲む城壁とアーチ型の橋が印象的。
「渓谷の間から見えて来るこの村の姿は素晴らしいですね」と男性。
「あちらからこの風景を写真におさめました。まるで中世ね」と女性。
村の中に入るには、このアーチ型の橋を渡ります。村の入り口には二つの塔の門構え。確かに中世そのものですねえ。
物々しい城壁で囲まれていますが、ここもあのヴォーバンの手が入っていました。
岩山の頂上まで万里の長城みたいな壁付きの道ができています。
「岩山のてっぺんに要塞司令官の館が作られています。保存状態も良好で、重要な文化財になっています」
渓谷を流れているのはヴァール川。この川のおかげで村には果樹園ができています。
この日は、リンゴの収穫が行われていました。4ヘクタールもある大きなリンゴ園です。
「他へ引っ越すなんて考えられませんよ。両親が営んできたこのリンゴ園を守らなくてはならないですしね」とパスカルさん。
そのリンゴを使って料理を作っているのが村にあるレストランL’Ambassadeのシェフ。
「鴨フィレ肉とリンゴがよく合うんですよ。地元の食材だというのがまたいいんですよ」
夏のバカンスシーズンが終わって、落ち着きを取り戻したばかりアントルヴォー村。
「小さな村をあちこち見た後に、こんなレストランで美味しいものが食べられるなんて最高です」と女性。
「この時期は素晴らしいとしか言いようがないです。暑さが和らいで、涼しい風が吹いてくる。とっても居心地がいいです」と別の女性。
村を上空から見ていると、何やら美味しそうな匂いが漂ってきます。
匂いの正体はこちらのお店。パン・デピスの専門店です。
エレナさんは30種類ものパン・デピスを作って売っています。甘いものもあれば、塩味のものもあるそうです。
「生ハム、山羊のチーズ、オリーブなどを入れて焼いています」とエレナさん。
エレナさん、数年前にハイキングでアントルヴォーに立ち寄って以来、ずっとここで暮らしてきました。質と味にこだわるお店でした。
さて、今日はこれくらいにして次の目的地へと列車で出発です。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼とハイキングに出かけた。素晴らしい景色に感動して私は言った。『美しすぎて声も出ないわ』『オッケー、じゃあここでキャンプしよう』と彼。それ、どういうこと???」
VDM(Vie de Merde)より