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キュビ [フランスのワイン]

 13日の金曜日は、悪いこともなければ、特に良いこともなく、平凡に過ぎて行きました。

 さて、以前にフランスで、ボトルではなく箱入りワインが好調な売れ行きを見せているという話をしたことがあります。

 この箱入りワイン、さらに拡大を続けているようです。

Paris_vin&raisin.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年10月7日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こちらは高級ワインで知られるボルドー地区。

 そしてここはPuisseguin-Saint-ÉmionのAOCの付いたワインを作るワイン農家のブドウ園。広さは18ヘクタールもあります。

 このワイン農家、2001年から思い切って箱入りワインを売り出しました。

 当時は、質の良いちゃんとしたワインなら “瓶入りにコルク栓” が当たり前の時代でした。

 3人で試飲中のワインが売り出し中の、箱に蛇口の付いた箱入りワインです。

 バッグ・イン・ボックス(Bag-in-Box)と言われるこの容器、最近は略してビブ(BIB)と呼ばれているそうです。

 「以前は先駆者でしたが、今はこのシステムが当たり前のようになっています。ビブ入りワインは楽しくて美味しく飲めるワインなんです」とワイン農家の方。

 「ワインの消費スタイルが大きく変わりました。熟成をじっと待つより若いワインを早く飲むという現在のスタイルにマッチしているのがこのビブ入りワインだと思います」と女性。

 この結果、毎年6,000箱のワインを販売しているそうです。年間売上高の40%を占めるほどになっています。

 こちらの男性はワインの仲買人。

 「バッグ・イン・ボックスは瓶入りワインに代わって、質の良い高級ワインを消費者に届けているんです」

 どうやらフランスではビブ入りワインのことをキュビ(cubi)と呼んでいるようです。

 一方、同じボルドーで80ヘクタールのブドウ園を持つこちらのワイン農家では、この5年でキュビの製造は2倍になったそうです。

 箱詰めもここで行われます。

 まず真空状態のまま袋にワインが注入されます。空気に触れないので酸化することはありません。

 「この状態なら3ヶ月保存がききます」

 袋がワインで一杯になったらそれを箱に詰めるだけ。これで出来上がりです。

 これなら飲み終わった後の始末も楽ですね。袋は焼却ゴミ、箱はリサイクル。ウォーターサーバーと同じです。

 こちらのレストランでは、促進のため最初の一杯のワインは無料でキュビを提供しているそうです。

 「美味しいねえ」と男性客。

 棚には様々なキュビが並んでいます。種類も豊富でお値段はボトルより30%ほど安いとか。それに重量も軽そうな・・・。

 さて、こちらは集荷を待つキュビが保管されている倉庫。出荷先は量販店。

 高級ワインを作ってきたワイン農家を少しずつ説得してキュビを増やしてきました。

 将来は最高級のワインをキュビで提供してもらえるかもしれません。




******* フランス人のつぶやき *******


今日、7歳になる娘に、うちで飼っていたカナリアが死んだことを伝えた。すると娘が言った。『カナリアって、リサイクルできないの?』

VDM(Vie de Merde)より


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音楽とワイン [フランスのワイン]

 ノーベル平和賞を受賞したican、今年9月13日、ベルリンにあるアメリカ大使館の前でこんな活動をしていたようです→こちら

 ニュースによると若い人たちで作られた組織のようで、なんとなく希望が持てます。

 これで一歩でも早く核兵器ゼロに近づくといいのですが・・・。

 さて、ワイン造りが最盛期を迎えているフランスですが、なんと音楽で美味しいワインを作る試みが行われているそうです。

Paris_Montp.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月5日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはフランス南部の都市モンペリエにあるワイン農家の大きなワイン蔵。

 今年はちょっと新しい試みに挑戦することになりました。

 収穫を終えたブドウを圧搾して巨大なタンクに貯蔵し発酵させます。

 この発酵しているブドウに音楽を聴かせる、というのが新しい試み。

 24時間、一日の休みもなく音楽が流れ続けます。

 なんと特殊なスピーカーを直接、タンクの中に入れてしまいます。

 ワイン農家の方が説明してくれているようですが、なんのことやらさっぱりです。

 要は、この音楽の響きが酵母菌を刺激してブドウに含まれている糖分をアルコールに変えてくれるのだとか。

 そして全体にムラなく発酵が進むので上質の香りが生まれるそうです。

 それにしても発酵中のブドウってドロドロというかドブトブというか、あまりきれいな感じじゃないですねえ〜。

 それはさておき、サン=ルー鋭鋒の麓にあるこのブドウ園でも同じ試みに挑戦します。

 「音楽は人間や馬などに影響を与え、病と闘う力になることも知られています。ということは、ワイン造りにも良い影響を与えてくれるのではないかと思うんです」とワイン農家の経営者ミレイユさん。

 代々受け継がれてきた伝統のワイン造りに少し新しい技術を持ち込むことも大切なんじゃないかともおっしゃっています。

 どちらも赤ワインで実験が行われるようですが、こちらのワイン蔵ではすでに2年前からロゼワインで実験が行われていました。

 こちらは4カ月間ジャズを鳴らし続けたタンクのワイン。

 一方、こちらは音楽なしのタンクのワイン。

 全く同じブドウを使っているそうですが、見た目にもはっきりとその違いがわかります。

 飲んでみるとさらに違いがはっきりするそうです。口の中に含んだ時の苦味が少ないとか。

 音楽なんかで本当に違ってくるものなのか?と疑問に思っていましたが、どうも影響はあるらしい。

 それに、音楽を聴かせて作ったワインというのも、ちょっとした話題になって売れそうな感じもします。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、離婚届けにサインをした後、ベッドに寝っ転がって頭を空っぽにしようと、何でもいいから適当に音楽をかけた。どこかで聞いたことのあるような・・・。結婚式の時の音楽が部屋中に鳴り響いていた

VDM(Vie de Merde)より


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収穫と仕込み2017 [フランスのワイン]

 日曜日恒例の週末旅は予想通りまたも再放送でした。

 場所はベルギーの海岸。見逃した方は→こちら

 映画「ダンケルク」の舞台になったフランスの町ダンケルクから旅が始まっていました。

 映画は日本では9月9日に公開されるようですが、フランスではすでに7月から上映されています。

 その影響でダンケルクを訪れる人たちが急増。地元にはすでに900万ユーロの経済効果が生まれているそうです。

 大河ドラマで急に観光客が増えるのと同じですかね。

 さて、まだ夏の暑さが残っていて秋の気配を感じるどころではありませんが、フランスではぼちぼちブドウの収穫とワインの仕込みが始まったようです。

Paris_Ingersheim.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年8月25日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはコルマールのお隣の村インゲルサイム(Ingersheim)。

 教会の鐘が村に鳴り響いた後は、ひっそりと静まり返っています。

 人の姿もなし。村人たちははどこへ行ったのやら・・・。

 通りにはこんなものが残されていました。ブドウの収穫用の荷台です。

 村から1キロほどのところにあるブドウ畑を訪ねてみると・・・人がいました。

 どうやらブドウの収穫が始まったようです。

 昨日の朝、急に決まったとかで、取り急ぎ家族や親戚が駆り出されました。

 「いつもよりちょっと早かったんですが、始めるまでに1日余裕があったんで助かりました」と女性。

 「私が小さい頃は10月5日か10日くらいから始めてましたよ。ですから30年前に比べると1ヶ月半も早くなったことになります」と別の女性。

 30年も前から地球温暖化がひたひたと迫ってきていたのか・・・。

 このワイン農家では、こうして人の手で収穫されるブドウを使ってクレマン(crémant)(スパークリングワイン)を作っています。

 製法はシャンパン(正しくはシャンパーニュ)と同じ。

 しかし、シャンパーニュ地方で作られていないので “シャンパーニュ” と呼んではいけません。

 それゆえ “クレマン” と呼ぶわけです。

 それはともかくとして、ブドウを収穫するために集まったのは12人ほど。

 畑の広さは15ヘクタールもあります。この人数で大丈夫???

 「みんなと一緒に仕事をするのが楽しいんです。報酬のためではなく家族の助け合いというか、そういうのがいいんで来てるんです」と男性。

 「肉体的にはこたえますね。腰が痛くなりますよ(笑)」と年配の男性。

 大型ポリバケツがいっぱいになったら、村の共同ワイン製造所へ運びます。

 この圧搾機の中にはすでに90トンのブドウが運び込まれているそうです。

 一年かけて大切に育てたブドウ。ちょうど熟した頃に一斉に収穫して仕込みを行いたいところです。

 「一日皆が働いてくれたおかげでうまくいきそうです」と責任者の方。

 ひと仕事終えたら前年のクレマンを冷たく冷やしていただきます。

 こちらの農家ではクレマンを作り始めて10年になるそうです。

 「最初はゼロから始めましたからね。年々美味しくなっているので、きっと来年のもさらに美味しくなりますよ」と男性。

 今年のフランスは各地でブドウが不作だったためにワインの生産量も減少すると言われていますが、ここの農家は大丈夫のようです。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、結婚式に招待された。この日のために新しいドレスと買ったのだった。しかし、シャンパンを2回もこぼされ、膝の上には前菜を丸ごと落として、もう最悪。でも心配ご無用。最後にはプールに落ちてすっかりきれいになったから


VDM(Vie de Merde)より


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あと2週間 [フランスのワイン]

 日曜日恒例の週末旅は、どうしても記事を書く時間が取れずお休みしてしまいました。

 

 楽しみにしてくださっている皆さんにはごめんなさい。来週は書くつもりです。

 

 さて、12月も半ばに差し掛かると寒さも本格的になってきました。

 

 そして年末最大のお祝い事、クリスマスまであと2週間となりました。

 

 クリスマスイヴにはご馳走を頂くというのが定番ですが、その食事に欠かせないのがワイン。業者にとっては今が一番の書き入れ時です。

Paris_vin&raisin.jpg



 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年12月10日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 




 ここはブルゴーニュ地方からすぐのところにある、ワインのネット販売大手の倉庫。

 

 この2週間くらい前から慌ただしくなってきました。

 

 近くのワイン農家からは次々とワインが運び込まれています。そして大きなトレーラーで運ばれてきたのは海外からの輸入ものです。

 

 あんなにフランスで作っているのに、海外からも輸入するのですか!

 

 木箱の中には100ユーロ相当のワインが入っていました。

 

 クリスマスを控えたこの時期、毎日1万本のワインがこの倉庫から配達先へと出発していきます。普段の2〜3倍だそうです。

 

 この時期、フランス人一人が購入するワインは3〜6本、予算は平均で55ユーロほど(約6,300円)。

 

 「量はやや少なめで、質の良いものを買う傾向があります」と業者の方。

 

 いつもよく売れるのがボルドー産。もちろんブルゴーニュ産もあります。さらに、こんなジャンボサイズのロゼもあります。

 

 「これは100ユーロくらいの高級ロゼワインです。ウニなどの海の幸によく合います」

 

 またイタリアのシャンパンと言われるプロセッコもあります。シャンパンの半額または3分の1の値段です。

 

 「2年くらい前から300本ほど売れていました。今年は3万本ほど行きそうです」

 

 しかし、さすがにシャンパンは根強い人気があり10人のうち8人のフランス人がシャンパンを買うそうです。

 

 ここはパリのワイン専門店。シャンパンは有名な銘柄より、これまであまり注目されてこなかった銘柄を選んで新しい発見を楽しむ人たちが増えたとか。

 

 最後に、お店の方がこんな優れ物を紹介してくれました。

 

 コルク栓を開けることなくワインをグラスに注ぐことができます。そして取り外してもワインは溢れてきません。

 

 あらららら・・・どうなってるんでしょ???

 

 どうもガスを注入してワインを押し出しているようなのですが、中にガスを入れたらワインが酸化してしまうのではないんだろうか?

 

 それとも一旦入れたガスをまたシュワっと外に出す???謎です。

 

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、初めて妻の実家で食事に招かれた。お祝いとかで、曾おじいさんの時代から使われてきたというグラスでシャンパンをいただくことに。なぜかそのグラスが僕の手をすり抜けて床に落ちた・・・[がく~(落胆した顔)]

 

VDM (Vie de merde)より




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クラシック音楽とワインの関係 [フランスのワイン]

 微妙に暑い日が続きます。快適に感じられないのは湿度が高いせいですね。

 

 そろそろ秋雨前線には立ち去って欲しいところです。

 

 さて、牧場の牛に音楽を聴かせると牛乳の出が良くなるというような話をどこかで聞いたような気がするのですが、ブドウはどうなんでしょう?

 

 フランス、ブルゴーニュ地方のマコンに近いフュイセ(Fuissé)のブドウ園では、毎日ブドウに音楽を聴かせているそうです。


Paris_Fuisse.jpg



 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年9月25日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 




 こちらがそのブドウ園。

 

 オーナーのヴァンサンさんは、毎朝7時、クラシック音楽をブドウに聴かせるそうです。

 

 野外に設置されたスピーカーから音楽が流れ始めました。主にモーツァルトやバッハを聴かせるそうです。

 

 「ここに設置されている2つのスピーカーが、約70メートル四方に音楽を流してくれます」とヴァンサンさん。

 

 ここでは5年前からこれを続けています。

 

 というのも、日本やアメリカの研究者がやってきて、音楽の数学的なリズムがブドウの成長に良い作用をもたらすと力説していったからです。

 

 ヴァンサンさん、なんと趣味はキックボクシング。チャレンジ精神はこのスポーツから培われたのかもしれません。

 

 6ヘクタールあるブドウ園では殺虫剤も化学肥料も使いません。ブドウの木の持つ力とエコシステムを尊重しながら育てています。

 

 こちらは現在、発酵中のワインが収められている蔵。

 

 近代的ですね。ここにもスピーカーから音楽が流れています。

 

 目に見えない音の波長が発酵にも影響するらしい・・・。

 

 そして、ここではワインの熟成には樫の木の樽ではなく、素焼きの壷を使っています。

 

 「この中でワインが活発に動きながら熟成していますが、木の樽とは異なり、木の味がワインに移らないのです。それがいいのでこの素焼きの壷を使っているんです」とヴァンサンさん。

 

 伝統的な方法にこだわらないところがチャレンジャーですね。

 

 そしてこれがバッハやモーツァルトを聴いて育ったブドウで作られたワインです。

 

 銘柄はPouilly-Fuissé。ドメーヌはDomaine Vincent Cornin

 

 音楽なしと音楽ありのワインを飲み比べてみたいものです。

 

 素焼きの壷と木の樽ではだいぶ味も違うような気がします。

 

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、ちょっとお金を稼ごうと地下鉄で音楽を演奏した。そして、お金をくれたのはヘッドフォンをした奴ばかりだった」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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1分でわかるワインフェア [フランスのワイン]

 ある大手携帯会社(ケーブルテレビ局も持っている)から、クーポン券がどっさり印刷されたカラフルな郵便物が送られてきました。

 

 そのクーポン券の一枚一枚に小さな文字で何やら条件みたいなものがうじゃうじゃ書かれてあります。

 

 何だろうと思って読んでみたのですが、さっぱりわけがわかりません。

 

 おまけに当方は年のせいで小さな文字がよく読めない。

 

 初めは真面目に読んでいたのですが、しまいにゃあムカついてきてゴミ箱にポイ。

 

 こんなわけのわからないものを正々堂々と送りつけてきてどういうつもりだ!?呆れます。

 

 と、怒りで急上昇の血圧を下げるため、本日の話題へと参りましょう。

 

 フランスでは8月の末からワインの仕込みが始まりました。

 

 それに合わせて、様々な店舗でワインフェアが開催されています。

 

 このワインフェア、今ではフランスの伝統のようになっていますが、始まったのは1970年代の中頃。

 

 その歴史を簡単に見てみましょう。

Paris_vin&raisin.jpg



 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年9月11日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 




 1970年頃まで、スーパーのような量販店はテーブルワイン、つまり低価格のお手軽ワインを専門に販売していました。

 

 そして、グラン・クリュなどの高級ワインを売るのはもっぱら専門店の役割でした。

 

 ところが、1973年11月、大型量販店のル・クレルクが高級ワインを低価格で販売したのです。

 

 このセールス、その年のワインの仕込みを行う時期に行われたため、ワイン農家にとってもありがたいことになりました。

 

 ワインを出荷する→蔵が空になり新酒を保存するスペースができる+ワインの仕込みの資金も手に入る、というわけです。

 

 こうしてワインフェアが生まれたのでした。

 

 これを見たその他の量販店もこれに続きます。

 

 そして今ではネット販売も行われるようになりました。

 

 このワインフェアで毎年何と1億本が売れるそうです。

 

 一番売れているのがボルドーワインで全体の40%、次がコート・デュ・ローヌの12%、3番目がラングドックとブルゴーニュで8%。

 

 フランスでは圧倒的にボルドーが人気ですね。

 

 そして、このフェアでフランス人一人当たり平均で13本のワインを買っていることになるそうです。

 

 この時期に買いだめしておくのがお得なんでしょうね。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、スーパーのレジに並んだ時、息子がいないのに気がついた。その瞬間、どこかの売り場で大きな音がしてものが崩れた[がく~(落胆した顔)]

 

VDM (Vie de merde)より




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海底で熟成 [フランスのワイン]

 終戦記念日の昨日、バリケードを置いて靖国神社への道を塞ぐ機動隊+警察と、右翼の街宣車5台ほどが、職場のあるビルの前で1〜2時間ほど対峙しておりました。

 

 うるさいことこの上なし。

 

 しかし、街宣活動も決まりごとがあるらしく、夕方5時になると右翼はささっと踵を返していなくなってしまいました。

 

 あれだけ機動隊と警察をボロクソに言っといて、時間になったらピタッと止めて帰っていく右翼ってどうなんですかね。

 

 それはさて置き、つい数か月前、ワインを土の中に埋めて熟成させる実験に挑むボジョレー地区のワイン農家を紹介したことがありますが、今度は海の中で熟成させるお話です。

 

 ワインはすでに1年前に沈めてありました。

 

 ちょうど一年経ったこの日、引き上げて熟成の状態を確かめることになりました。


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 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年8月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 

 水深40メートルの海底。ふたを開けるとお宝が眠っていました。

 

 地中海に沈められたワインは赤、白、ロゼなど合わせて120本。

 

 本物のお宝かどうかは引き上げて飲んでみないことにはわかりません。

 

 国立潜水士学校の潜水士が細心の注意を払って引揚げ用のボックスにボトルを移動させます。なんかタコツボ風ですね。

 

 「引き上げる作業は複雑ではありませんが、沈められた場所まで行って引き上げて陸にあげるのには丸一日かかります」

 

 実際、引き上げるのに4時間かかりました。なかなか大変な作業です。

 

 海底40メートルの水温は一年中変わらず16℃。

 

 やっとワインが地上に引き上げられました。タコツボと言うより蜂の巣ですね。

 

 それにしても、こんな大変な作業をしてまでも海底で熟成させようとしたのか?

 

 「海底に沈めることで長期にわたって新鮮さを保つことができると思ったのです。言わば、海が若さを保ってくれるソフトウェアのような役割を果たすわけです」と専門家。

 

 ということは、ある程度熟成させたらそれ以上は年をとらないワインになるということなのか・・・。

 

 兎にも角にも飲んで確認してみなくては始まりません。

 

 同じ16℃の地上で一年間熟成させたワインと飲み比べてみることになりました。

 

 集まったのは “厳しい第三者” の専門家の方々。どちらがどちらか分からないようにして味わってもらいました。

 

 結果は・・・。

 

 白とロゼでは違いを証明することはできませんでした。しかし、赤には違いがありました。

 

 「海底に沈められた赤ワインには若さがありました。フレッシュな酸味とタンニンの味が感じられました。つまり熟成の速度が遅くなったということになります」と専門家。

 

 これを受けて実験の継続が決まったそうです。

 

 地中海に沈められたワインが一般市場に登場するまではまだ少し時間がかかりそうです。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


 

「今日、新しい職場での初日。同僚の女性が冗談でいくつに見えるか当ててみてと言う。50歳くらいに見えたので、40歳と言った。実際は32歳だった・・・。失敗したあ〜[あせあせ(飛び散る汗)]

 

VDM (Vie de merde)より



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土の中で熟成 [フランスのワイン]

 東京都知事の舛添さん、またまた大金を使って外遊とか。

 

 外務大臣にでもなったと勘違いしてらっしゃるのでは???[ちっ(怒った顔)]

 

 さて、日本のワイン輸入量トップの座をチリに奪われてしまったフランスですが、美味しいワインを作るにはどうしたらいいか開発に励んでいる人たちもいます。

 

 今年、ボジョレー地区のワイン農家方々は、樽を地中に埋めて熟成させたらどうなるか?に挑戦することになりました。

Paris_Beaujolais.jpg


 下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 3で2016年4月11日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ボジョレー地区とは言っても、今回挑戦するのはあの銘柄ボジョレーではなく、ブリュイイ(Brouilly)とコート・ドゥ・ブリュイイ(Côte de Brouilly)の2つの銘柄です。

 

 地中に埋められるのはこの3つの樽。

 

 何はともあれ埋める前にそのお味を確かめておきましょう。

 

 飲んでいるのは2015年に収穫されたブドウで作られたワイン。AOCの基準を満たしたワインですから、これでも十分に美味しく飲めます。

 

 華やかな色合いの、シャクヤクの香りのする、サクランボのような雰囲気のあるワインです。

 

 これを地中に18か月埋めると一体どんなワインに育つのでしょう?

 

 「18か月経つとどんなワインになるのかとても興味があったので参加させてもらいました。すでに海の中で熟成させたり、シャモニーやモンブランなどの高いところでも試してみました。今回はブルイイ山の麓ですからね。どうなるか楽しみです」とソムリエのクリスチャンさん。

 

 ここは海抜440メートルの山の上。こんなところに埋めるというのは初めての試みです。

 

 ひとしきりワインの味を確かめたらいよいよ埋める準備です。

 

 飲んだ分だけワインを足して蓋をします。

 

 さすがに重たい樽を人力で運ぶのは難しいのでショベルカーの登場です。

 

 結構、深い穴ですね。

 

 「いろいろ調べたのですが、1.5メートルの地下では酸素がなくなります。ワインは土に密着しながら熟成することになるんです。何しろ初めてのことなんでね。どうなるかはまだわかりませんよ」とワイン農家のパトリスさん。

 

 樽を土の中から掘り起こすのは来年の10月。

 

 その時、美味しいワインになっていたら、みんなが樽を地中に埋めることになるかもしれません(笑)。




******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、新しいキャシュカードの暗証番号が届いた。妻の誕生日と同じだから覚えるのが楽だ。とは言っても、18か月前に逃げられた妻のだけどね」

 

VDM (Vie de merde)より

 



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春に仕込むワイン [フランスのワイン]

 東京は昨晩9時過ぎに雷を伴った大雨に見舞われました。

 

 雨は20分ほどで上がりましたが、ちょっとすごかったです。

 

 その後も雷はしつこく鳴り続けていました。春雷とはまさにこのこと!

 

 夜桜を楽しんでいた方々は大変だったでしょう。

 

 さて、本日はワインのお話です。

 

 ワインの仕込みといえば、一般的にぶどうを収穫する9月から10月に行われます。しかし今日紹介するワインの仕込みは3月。もちろん昨年9月に収穫したぶどうを使います。

 

 収穫から仕込みまで6ヶ月もありますが、どうなっているんでしょう?


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 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年3月26日に放送)(をクリックして映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 


Découverte : des vendanges en intérieur, au printemps

 

 ここは、ワイン農家Maison Gloeckler-Brennerの屋根裏部屋。

 

 9月15日に収穫されたブドウがこうして天井からぶら下げられています。

 

 よく見るとブドウは水分が蒸発してシワシワになっています。

 

 収穫時には1,200キロあったのが、6ヶ月後には60%も減ってしまうとか。

 

 「乾燥しながらもブドウはその性質を保ったままなんです。というのも、水分だけが蒸発して、酸味や糖分は残るからです」とワイン農家のローランさん。

 

 春になると一家総出でワインの仕込みに当たるそうです。

 

 このちょっと変わったワイン作りは中世の頃から行われてきました。

 

 乾燥させたブドウをプレスして、その果汁でワインを作りますが、何しろ水分が40%しか残っていませんから一滴一滴が大切です。

 

 「プレスして約1日半このままにしておきます。何しろブドウの果肉がゼラチン状になってますから果汁が取り出しにくいのです」と息子のリュックさん。

 

 因みに普通のブドウなら3〜4時間で済むそうです。

 

 こうして毎年200リットルほどのワインが出来上がります。

 

 このブドウを乾燥させて作るワインのことをヴァン・ドゥ・パイユ(vin de paille)と言います。vinはワイン、pailleは藁。

 

 かつてはブドウを藁の上にのせて乾燥させていたそうです。

 

 ヴァン・ドゥ・パイユは以前にも当ブログで紹介したことがありますが、乾燥期間は1ヶ月半くらいでした。6ヶ月間も乾燥させるのは初めて見ました。

 

 だいたい秋分の日から春分の日まで屋根裏で乾燥させることになります。

 

 この農家では、こうしてできた甘酸っぱいワインをMuscat sur filという銘柄で販売しています。

 

 このワイン、ワイン全体の製造量の0.2パーセントほどしかありません。

 

 その希少価値が影響してか値段は通常のワインの6倍もするそうです。

 

 手がかかってますから高くなるのも仕方がないのかもしれません。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、そしていつものことだが、僕は年齢よりずっと若く見える。食事を配ってくれた客室乗務員が私を見るなりワインを持って行ってしまった。僕は33歳だよ!」

 

VDM (Vie de merde)より




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乾杯! [フランスのワイン]

 パリ同時テロの対象になった店の一つに設置されていた監視カメラが、テロの一部始終を撮影していました。

 

 その映像に興味のある方は→こちら。(ウィンドウが開いたら▸をクリック!)

 

 ここはピッツェリア。撮影されていたのは店の中です。

 

 突然、お店の外から3人のテロリストがカラシニコフを乱射し始めます。

 

 テラスで食事をしていた人のうち5人が犠牲になったそうです。

 

 わずか1〜2分の出来事でした。

 

 こうなると、いつどこでテロに遭うか誰にもわかりません。多くの人たちが外出を避けるようになってしまうのもよくわかります。

 

 あれから1週間が過ぎて、フランスの皆さん、「いつもと同じように生活しよう!」とがんばっていらっしゃるようです。

 

 今週の木曜日はボジョレヌーヴォーの解禁日でしたが、予定通りお祝いの会を開いたお店もありました。

Paris_Paris.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年11月19日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 

 ここはパリのとあるワインバー。

 

 本日のワインは解禁されたばかりのボジョレヌーヴォー。

 

 ワインが入っていたと思しき箱がお店の入り口に飾ってあります。お店はすでに予約で一杯。

 

 「今日は、子牛のあばら肉や鶏肉の赤ワイン煮などを用意して、19時からスタートするよ」とお店のオーナー。

 

 そして、シトロエン2CVでやってきたのがボジョレーのワイン農家の皆様方。

 

 手にはもちろんボジョレヌーヴォー。

 

 「あなたの健康に乾杯!」ゴクゴクゴク・・・・。

 

 「ボジョレヌーヴォーは自由の象徴であり、共に生きるためのちょっとしたツールであり、グラスを片手に一杯やれば友情が芽生えます。今こそそうすることが大切なんです」と男性。

 

 こちらのレストランでは素敵な飾りつけがしてありました。

 

 今宵は、ハムとソーセージとリエットでボジョレヌーヴォーを楽しむ会が開催されます。

 

 美味しそうですね。早速、お客様から予約の連絡が入ったようです。

 

 「皆さんには、うちがお店を開けて、毎年恒例の行事をいつもの通りやることを知ってもらえるようがんばっています」とお店の方。

 

 最初に登場したワインバーでは、今晩、160個のグラスがワインで満たされることになっています。

 

 今年のボジョレヌーヴォーはどんなお味なんでしょう?

 

 「今年もとても美味しいですよ。夏は暑かったですが雨もよく降りました。だから美味しいワインになってるんだよ」

 

 テロ事件のことはしばし忘れて今宵は美味しいワインを味わっていただきたいですね。

 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、私はどの電話番号も覚えたためしがありません。夫の携帯の番号でさえ覚えてません。唯一覚えているのは、近所のピッツェリアの番号だけ」

 

VDM (Vie de merde)より




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