鐘はしばらくお休み [イギリス]
世界の橋 その3 [イギリス]
シリーズの三回目は、イギリスのロンドン市内を流れるテムズ川に架かる橋タワーブリッジ。
ロンドン観光の名所です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年3月15日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
タワーブリッジの向こうに朝日が輝き始めました。まるでお城の門のよう。
船の航行を妨げずにテムズ川を横断するにはどうすればいいかを考えて作られたのがこの橋です。
開通したのは1894年。ブルックリン橋の完成から約10年後のことでした。
それから約120年後の今も建設当時の姿のままです。毎朝、10,000人がこの橋を渡っていきます。
「毎朝この橋を使っています。ヴィクトリア時代を感じさせる橋です。たくさんの観光客が見物にくるので、毎日利用している私は得したなと思います」と、ロンドンで活動する舞台俳優の女性。
タワーブリッジは跳ね橋です。大きな船が通る時は、車や人の通行を止めて橋げたを上げます。
その仕事の責任車がこの方、グレンさんです。
「毎回、1200トンの橋げたを動かすことになります。通行止にして車の往来を中断しなくてはなりません。一つ間違えばロンドンの半分を交通マヒさせることになりかねません。大きなプレッシャーですよ」
なんだか真面目そうな方です。
いよいよ橋げたが上げられます。正確に1分15秒であげなくてはなりません。
「1997年、スコットランドヤードが電話してきて、ビル・クリントンの車列が動けなくなるからすぐに橋げたを下ろすように言ってきました。しかし、私はできないと言ったんです。そんなことしたら船が潰されてしまいますからね」
橋げたが上げられるのは1日に3回程度。ああ、こんな客船もここを通っていくんですね。
白黒映像は1950年代のタワーブリッジ。18世紀の帆船が通過したかと思えば、世界各国の歴訪から戻った女王を乗せたブリタニア号も通って行きました。なんだか凱旋門みたいですね。
さて、橋の地下、ちょうどテムズ川の水面と同じくらいのところまで降りてみましょう。
そうすれば、跳ね橋の構造とビクトリア時代の高度な技術を知ることができます。
このホールのような大きな部屋は、可動式橋げたのために設けられたスペースです。
「橋げたの片側が上がると逆側がここで下がる仕掛けになっているんです」
確かに下がってきています。要はシーソーみたいになってるんですね。
タワーブリッジには高いところにも仕掛けがしてあります。
こちらは橋の上部に作られた歩道。なんと床がガラスでできています。
「ガラスの厚さは8センチありますから、上を歩いてもまず割れるということはありません」と橋の管理責任者。
最近、床をガラスにするのが流行してますね。
あの橋げたが上がるところを真上から見ることができます。でもちょっと怖い・・・。
タワーブリッジは実用としての橋というだけでなく国を代表するモニュメントにもなっています。
ここで数々の国家的行事が開催されました。2002年のロンドンオリンピックではヘリコプターに乗ったジェームス・ボンドが通り抜けて行ったこともありました。
そういえば、こんな感じのモーターボートでタワーブリッジの下を高速で走り抜けていくシーンもありましたっけ。
ロンドンではこんなジェームス・ボンドツアーもやっているらしい。
こちらの男性二人はイタリアのジェームス・ボンド・ファンクラブの方々だそうです。
ちょっとやそっとでは壊れそうもない頑丈そうな橋でいながら、どこかエレガント。
夜の姿も美しいですね。
続く・・・。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ロンドンのバーで飲んでいると、うっとしいやつが話しかけてきたのでバカのフリをして『I don’t understand, I’m French』といった。するとやつが言った。『なんだ、よかったよ、お前もフランス人か!』げっ・・・」
VDM (Vie de merde)より
世界のタクシー運転手2 [イギリス]
シリーズの二回目は、プロフェッショナルな仕事で知られるロンドンタクシーです。
今回はどんな運転手が登場するんでしょうか?
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年1月17日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
ニューヨークがイエローキャブなら、こちらはブラックキャブ。
最近はラッピング広告を施すカラフルなタクシーもあるようですが、これが伝統的なロンドンタクシー。
バッキンガム宮殿、ウェストミンスター寺院の時計塔ビッグベン、ブリックレーン通り、そしてタワー・ブリッジと、ブラックキャブが走り抜けていきます。
終戦直後から今に至るまでロンドンのタクシーといえばこのブラックキャブです。
先ほどからタクシーを運転しているのが、唯一公認されたフランス人運転手ダヴィドさんです。
11年前からロンドンで暮らしています。大好きな街を気ままに移動しながら仕事ができるというのでこの職業を選びました。
ダヴィドさんの仕事は観光客を乗せてロンドンの街を案内すること。
今日もツーリストを乗せて走ります。
「ブラックキャブはロンドンのエンブレムみたいなものですからねえ。これに乗って観光ができるなんて幸せよ」とフランス人観光客。
今日はフランス人ですが、いつもは様々な国の人たちを乗せて走るそうです。
900万人が暮らす大都市ロンドン。その隅々まで把握しているというタクシーの運転手。
ダヴィドさんもそれを証明してくれました。Uターンして細い路地に入っていきます。
「渋滞を避けてこの近道を行きます」とダヴィドさん。
ひと仕事終えたらちょっと休憩。
「ここはロンドンタクシーの運転手が利用するお店です。外で飲食する分には一般の人たちも利用できます。飲み物やサンドイッチなどを破格の値段で購入できます」
コーヒーや紅茶が一杯で1ポンド(約140円)。
ロンドンタクシーの運転手のうち6人が英国のお宝として登録されているそうです。そして、政治に関する番組に出演したりするそうです。
実際、ロンドン市長選挙の際には、現在の市長サディク・カーン氏を乗せてBBCの番組に出演したそうです。
さて、こちらのバイクに乗った方、どうも道をチェックしているようです。
というのも、ロンドンタクシーの運転手になるための試験を準備しているからです。
この試験、世界で最も厳しい試験として有名です。
そのため、6,000ユーロを払って一から学ばなくてはなりません。3〜5年、大学に通うのと同じくらいの時間もかかります。
こちらの男性、試験に受かってやっと運転ができると喜んでいます。
それにしても一体どんな風に勉強しているのか?ちょっと中を見せてもらいましょう。
生徒の皆さん、真剣な面持ちでロンドンの地図を見ています。何しろ、全ての道を、全ての行き方を把握しなければなりません。
「学ぶべきことが山のようにあります。通りは全部で25,000本もありますし、どこをどう通って目的にまで行くかきちんとわかっていなくてはなりません」と指導員。
A地点からB地点へ行くまでの道のりを瞬時に空で言えるようでないとロンドンのタクシー運転手にはなれないようです。
あのダヴィドさんもこの厳しい試験を乗り越えてきたんですね。
最後はこうして洗車。ロンドンの街を走るタクシーはいつもピカピカでなくてはいけません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、僕の父は20年前からタクシーの運転手だ。そして僕は六ヶ月前からウーバーの運転手をしている。未だにそのことを父には言えないでいる・・・」
VDM (Vie de merde)より
週末はロンドンで [イギリス]
日曜日は恒例の週末旅。
今回は、英国の首都ロンドンを旅します。
空路なら1時間20分ほど。鉄道のユーロスターなら2時間半弱。
ただし、1時間の時差があるので(英国の方は1時間遅い)、見た目は空路なら20分、ユーロスターなら1時間半しかかからないことになります。
しかし、帰りはその逆。ちょっとややこしい。これまで46回の週末旅を紹介していますが、時差があるのは今回が初めてです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年1月14日に放送)
ユニオンジャックの旗ひらめくロンドンにやってきました。この旗もEU離脱で維持できるかどうか・・・。
それはさて置き、二階建てバス、エリザベス女王のグッズ、テムズ川の大観覧車、赤い電話ボックス、そしてこの大時計。
どれもこれも見たことのあるものばかり。これらはすべてロンドンのシンボルのようなもの。
今回の旅は一味違う場所を訪ねることにします。さあ、あのロンドンタクシーに飛び乗りましょう。
向かった先はイーストエンドのショアディッチ(Shoreditch)(上記地図の青印)。
ここはストリートアートで知られているエリア。建物の壁は絵だらけになっています。
でも、その作者が姿を見せるのはそう多くはありません。今日は運よくその中の一人に出会うことができました。
「ここは屋外アートギャラリー見たいな場所なんだ。突然、新しい絵が出現したかと思うと、次の日には別の作品になってたりする。それがストリートアートなんだ」とアーティスト。
こうしてすでに60点もの作品を発表してきたそうです。
次はロンドンの中心から西へ行ったところにあるショッピング街へ。今しもバーゲン真っ盛り。
「バーゲンの時期になると女性たちは一斉にショッピングに出かけるんです。私の場合小さいサイズなのでなくなる心配がないからのんびり買い物できます」と女性。
どこの国も同じでバーゲンは女性にとって一大イベント。
どうやらリポーターさんもお買い物しようとしたようですが・・・結局、元に戻ってしまいました。
冬の日は短く、外に出ると日が暮れようとしています。となると、足の向く先は、やはりパブ。
通りの突き当たりにあるのがパブLamb & Flag(赤にビールのマーク)。
どうしてこのパブに来たか?そこには4つの理由がありました。
第一の理由は・・・。
「ここはナンバーワンだからさ」と男性。
ロンドン大火(1666年)で街の80%が燃えてしまったのにもかかわらず、ここの建物だけは火災を免れました。
第二の理由は・・・。
このパブの常連には有名人がたくさんいるからです。足しげく通っていた有名人の名前がプレートになって残されていますが、中でも最も有名なのがチャールズ・ディケンズ。
そして第三の理由は、このパブが、ロンドンで最後までボクシングの試合を開催した場所の一つだからです。
そして4つ目は、このビール。London Prideという名のロンドンの地ビールです。
なるほどね。ここは行ってみる価値がありそうです。
ビールでいい気分になったところで、今晩の宿へと向かいましょう。
こちらが今晩泊まることになる宿The Pavilion Fashion Rock’n’ Roll Hotelなのですが(オレンジにベッドのマーク)、なんだかどこかの古いお屋敷みたいです。しかも名前が長い!
「一体どこで寝ればいいんでしょう?」とリポーター。
「わかりました。ではお部屋を見てどれにするか決めてもらいましょう」と宿のオーナー。
まず見せてもらったのが中国風インテリアのお部屋。ブルースリーの映画をヒントに作った部屋だそうです。
オーナーは骨董市やオークションで調度品を揃えたそうですが、だいぶお金を使ったようです。
他にも個性的な部屋が用意されていました。最後に登場した部屋はマリーアントワネットのイメージだそうです。
翌日はロンドン西部のノッティング・ヒルに行ってみましょう(緑印)。
ポートベッロ・ロードには最近おしゃれなお店が増えたそうです。そしてここには、ロンドンで一番古い映画館Electric Cinemaがあります(こげ茶印)。1950年にオープンしました。
ここは映画を見ながらこんなものを食べても問題ありません。食べならがら映画を楽しむことができるのです。しかもゆったりくつろぎながら。
次は、ちょっと変わった場所に行ってみましょう。
18世紀のお屋敷の様子をそのまま再現した博物館Dennis Severs’ Houseです(紫に博物館のマーク)。当然、電気はありませんからロウソクの明かりで見学します。
最後は、ロープウェイEmirates Air Lineに乗ってロンドンの夜景を見物することにしましょう。
このロープウェイは2012年に開催された夏季オリンピック大会開催に合わせて作られました。
なぜにこのような名前になっているかといえば、エミレーツ航空が命名権を取得したから。早い話が工事費の一部を負担したわけですね。
さて今回の旅の費用は、買い物が40ユーロ、ビールが3ユーロ、宿泊代が80ユーロ、映画鑑賞が22ユーロ、Dennis Severs’ Houseが11ユーロ、ロープウェイが4ユーロで、締めて160ユーロ(約20,000円)でした。
<お知らせ>
「こちら肉球クラブ」さん、 クラウドファンディング開催中
(2月3日(金)午後11:00まで )
詳しくは下記の文字をクリック!
虐待を受けたり怪我や病気の野良猫達、捨てられた猫達を救いたい
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、彼とロンドン旅行の計画を話し合っていると、彼が興奮気味にこう言った。『セントラル・パークには絶対行ってみたい!』」
VDM (Vie de merde)より
クリスマス・セーター・デー [イギリス]
海外では、16日で仕事を納め、すでに休暇に入ってしまった会社もあります。
なんとも羨ましい〜。日本はまだまだ仕事が続きます。
しかし、仕事はたまったままなのに、もう息切れ状態。どうもやる気が湧いてきません。
年内は適当にやって来年仕切り直したいところです。
さて、先週の金曜日、ロンドンではこんなことが行われていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 2で2016年12月16日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
パリとロンドン、あんなに近いのに生中継となると一瞬の時差があるようです。
それはさて置き、フランスのTV局France 2の記者ソフィーさん、何のためにロンドンまで来ているかというと、“クリスマス・セーター・デー” という一大イベントを取材するためでした。
“クリスマス・セーター・デー”とは、クリスマスをモチーフにしたセーターを1日だけみんなで着よう!という日のこと。
ジョーク好きの英国人が1980年頃に始めたこの運動、ロンドンではすっかり定着して、今や伝統になりつつあるそうです。
ここはロンンドンの金融の中心地シティ。スーツにネクタイ姿のビジネスマンがうじゃうじゃ。
しかし、16日の金曜日は今までとちょっと様子が違っています。
「メリークリスマス!」
おお、クリスマスらしいセーターを着込んが方々!
「今日はクリスマスのセーターを着る日だからねえ。英国じゃあ伝統なんだよ」と男性二人。
トナカイと雪だるまのセーターをお召しになっておりました。
エレガントな感じの女性も・・・よく見るとやっぱりクリスマス風。
こちらの男性は雪だるまがいっぱいのセーターです。しかもホログラムで光ってます。
「この格好で会社に行くと『おおっ、おおっ!』て皆驚いてますよ」
そういうのが楽しいんでしょうねえ。
中には、こんなこんなスーツを着た男性もいます。
ある事務所にお邪魔すると、皆さん、着てます、着てます。記念写真まで撮影してます。
「私たち、こういうの大好きなのよ。とっても英国的でしょう」と女性。
サッカーチームのアースナルの選手もこの通り。
そして、英国王室もご覧の通り。こりゃちょっと笑えますねえ。
とは言っても、これはあのマダム・タッソー館の蝋人形。
また、こちらのお店では、なかなか手には入らないレア物のセーターを売っていました。
「私、雪だるまのセーターが大好きなの!」と女性。
職場にこんなセーターを着ていくのはちょっと気が引けますが、でもちょっと愉快な気分になれそうな気もします。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、店員がなかなかセーターを売ってくれない。『いいですか、これは最後のセーターなんです。もし別のお客がやってきて欲しいと言ったら売れなくなるじゃないですか』」
VDM (Vie de merde)より
サンタ・スクール [イギリス]
インフルエンザの高熱で脳細胞をやられてしまったのか、思考回路の流れが今ひとつです。
早い話が、ぼけぼけだということなんですけども・・・。
もう少し流れが良くなるまでにはもう2〜3日かかりそうです。
さて、ロンドンでは、年に一回だけ開校する学校があるそうです。
それが “サンタ・スクール” 。サンタクロースの学校です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 2で2016年12月7日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
サンタさんたちが次々に教室に集まってきました。
先生に挨拶したら、それぞれ席について授業が始まるのを待ちます。何やらメモを取るサンタさんもいます。
「サンタ・スクールにようこそ!今年も新しい生徒さんたちを迎えることができて嬉しいよ」と先生。
先生の横に座っている可愛い女性二人は妖精エルフ。生徒たちの監視役です。
「生徒諸君がサンタ役をうまくこなせないと、子供達の夢を壊してしまうことになるんだ」と先生の訓示。
ここで授業を受けたサンタさんたちは、ロンドンの大手百貨店に派遣されるため、本物のサンタクロースとしての信用が不可欠です。
それではどんな授業をしてくれるのでしょうか?
まずサンタクロースは何ヶ国語も話せなくてはなりません。そこで、メリー・クリスマスの様々な言い方を教わります。
「エッフェル塔の上を飛ぶ時はなんていう?」
「ジョワイユー・ノエル!(Joyeux Noël!)」
「よろしい。ではスペインでは?」
「フェリス・ナヴィダ!(Feliz Navidad!)」
サンタ役もなかなか大変です。
「私が初めてサンタ・スクールに入学したのは今から20年も前のことでした。なのでサンタクロースとしての経験はすでに積んでますが、いつもここに教わりにくるんですよ」とサンタさん。
そして、欠かせないのが・・・この笑い声。
「ほ、ほ、ほ〜。このお腹から声を出してください」と先生。
「ほ、ほ、ほほほ〜。こんな感じ?」と生徒。
いい線いってるんですけど何かがちょっと違ってます。まだまだ道は長そう。
次は、子供達から質問されたらどう答えるか?
「例えば、パパはクリスマスには家に帰ってくる?なんて聞かれたり、クリスマスまでに病気が治る?なんていうのもあります。そういう時は、絶対治るなんて保証してはいけませんよ」と先生。
気の利いた受け答えをしなくてはならないから、やっぱり簡単な仕事ではなさそうな・・・。
ロンドンの街もすっかりクリスマスのイルミネーションに彩られています。
そして、ここがセルフリッジ英国百貨店。サンタ・スクール出身のサンタさんが派遣されています。早速、子供達にご挨拶。
「僕は赤い自転車が欲しいです」と男の子。
こんな風に話しかけてくれる子もいれば、サンタさんをじっと見ているだけの子や怖がって逃げてしまう子もいます。
「わしはどこに住んでると思うかい?」とサンタ。
「北極です」と女の子。
「その通り!」
「子供達によく聞かれるのが、本物のサンタさん?です。私は君はどう思う?と聞く。すると大抵『本物だ』と答えてくれます。いつも最後には子供達に決めてもらうようにしてるんです」とサンタさん。
今年のクリスマスは土日にあたります。サンタさんも忙しくなりそうですね。。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私は毎日娘を車で学校まで送ることになっている。今日も、いつものように学校に着いたので車から降りてドアを開けたとたん気が付いた。今日、娘は病気で母親と一緒に家にいるのだった」
VDM (Vie de merde)より
世界の名ホテル その5 [イギリス]
シリーズの最後に登場するホテルは、英国の首都ロンドンにあります。
数々の映像作品に登場したことのある有名なホテルです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 2で2016年10月7日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
ここはロンドンのセント・パンクラス駅(St. Pancras International)。
この駅に隣接しているホテルがセント・パンクラス・ルネッサンス・ロンドン・ホテル(St. Pancras Renaissance London Hotel)です。
客室からは駅のホームを見渡すことができます。
東京駅の東京ステーションホテルみたいですね。丸の内側のドーム型の天井を見上げると、そこにはホテルの客室の窓があります。
一方、ロンドンのこのホテルの客室はかなり豪華そうです。
建物の方はどうなっているかと言えば、ご覧の通り。荘厳なファサードに圧倒されます。
入口には1873年開業と書かれてあります。ロビーはどことなく駅舎のよう。
この建物、当時はかなり前衛的だったようで、それぞれのフロアーに共同浴場が2つ設置されていました。
今は改築され各部屋にバスルームが付いていますが、当時はついてなかったのだそうです。
当時のまま残っているのがこの階段。ゴージャスですねえ。
「ここを上ったり下りたりするのが好きなんです。全体に大聖堂を思わせるような世界でも珍しいホテルだと思います」と支配人。支配人はフランス人女性。
客室の廊下も教会の側廊のようです。
「このヴィクトリア時代に作られた廊下は、幅広いのが特徴です。ドレスと着たご婦人が二人並んでもぶつからないようになっています」とホテルの方。
こちらはスイートルーム。かつて壁にはヴィクトリア女王の肖像画が飾られていましたが、現在はエリザベス2世の肖像写真に取り替えられました。
「昔ここはベネツィア風ボールルームだったんです。だからこれだけ広いんです」
1873年に建てられたこのホテルも、1940年には空襲で被害を受けました。以来、そのままの状態で放置。
転機が訪れたのはユーロスターが就航してからのことです。
20万ユーロを投入して大々的なリノベーションが実施されました。
そして2011年、新装オープン。
かつて鉄道の切符売り場だった場所は現在ではレストランに生まれ変わりました。
シェフはオーストラリア人だそうです。
スコットランド産サーモン、子羊の肉、エッグベネディクト等々、おいしそうな料理の数々。
ヴィクトリア時代の料理を現代風にアレンジして出しているようです。
こちらはホテルのバー。バーマンはマルセイユ出身のフランス人。
おっ、棚には日本のウィスキーも並んでいます。しかも最前列。
そして、ロビーではコンシエルジュがお客様の応対に追われています。
黄金の鍵をかたどった胸のバッジがキラリと光ります。これはコンシエルジュのユニオンの印。
「お客様がたは劇場やコンサートホールのいい席を求めてここにいらっしゃいます。それにお答えするのが私たちの仕事です」
始めにお伝えしたようにセント・パンクラス・ルネッサンス・ロンドン・ホテルはざまざまな映像作品に登場しています。
例えば映画「バットマンビギンズ」、「ハリーポッター」、それに「ブリジット・ジョーンズ」も。
また、スパイスガールズのミュージックビデオにも使われています。
こんなに撮影で使われていたとは知りませんでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ロンドン滞在の初日。疲れ果てていたのでホテルまでタクシーに乗った。そして、運転手がいないのに走り出したのでびっくりして叫んでしまった。よく見たら右の座席にいたのだった。お恥ずかしい・・・」
VDM (Vie de merde)より
セントヘレナの空港に暗雲 [イギリス]
去年の四月、セントヘレナ島を特集しました。
あのナポレオンが最後の戦いに敗れ、幽閉された島です。(興味のある方は過去記事を→こちら)
南大西洋に位置するこの島に行く手段は船のみ。南アフリカのケープタウンから5日もかかります。
当時、もっと交通の便をよくしようと空港が建設されている最中でした。
そしてこの度、めでたく完成したそうです。しかし、早くも暗雲が・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年9月24日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
飛行機のコックピットから島が間近に見えてきました。いよいよ着陸です。
テスト飛行の小型機が初めてセントヘレナ島の空港に到着しました。去年の9月のことです。
「飛行機が着陸するのを見たときは信じられない気分でした。夢が現実になった瞬間でした」と島の女性。
皆さん、嬉しそうに記念撮影です。
かつては唯一の交通手段である船が長い旅を終えて入港するのが普通でした。
ナポレオンもこうしてこの島にやってきたのでしょう。
しかし、空路が開通すれば年間2〜3万人の観光客が期待できます。
ホテル、レストラン、商店などへの設備投資も行われました。
そして、あのナポレンが暮らしていたロングッドの屋敷もこの通りきれいに修復されました。
こちらがフランス領事のミッシェルさんです。
島は英国領ですが、このロングウッドだけはフランスの領土。よって、領事がいるというわけです。
「島を発展させる方法は空港の建設しかありません」とミッシェルさん。
こうして始まった空港の建設。広範囲に山を削って平らにする大工事が行われました。
完成までにかかった時間は4年、かかった費用はおよそ3億3千万ユーロ。すべて英国政府が出資しました。
そして今年4月、英国航空の一番機ボーイング737型機が島にやってきました。
しかし、何やらフラフラしながら降りてきます。強風(または風向きの問題?)のため何回か着陸をやり直したそうです。
そのため、商用航空機の空港使用が未だに許可されていません。
ひとっ飛びで100人以上もの観光客を運んできてくれる飛行機を当て込んでいた島民たちにとっては大きな誤算です。
莫大な費用をかけて作られた空港です。なんとか良い解決法がないか現在検討中だそうです。
したがって、セントヘレナ島へ行くには今なお5日間の長い船旅が必要です。
南海の孤島が孤島でなくなる日までには、まだまだ時間がかかりそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、初めて飛行機に乗る。ちょっと緊張気味だったので、空港に向かう前にテレビでも見てリラックスすることにした。テレビをつけるとドキュメンタリーをやっていた。そのタイトルが “テロの脅威 空港編” 」
VDM (Vie de merde)より
お店のBGM [イギリス]
先日、洗濯物を干していると、焦げ茶色の何かがひらひらと飛んできたので何かと思ったら、洗濯して干したばかりの白いポロシャツの肩のあたりに蝉がしがみついていました。
このまま鳴き始めて変な液体でもかけられたら大変だ!と思い、ポロシャツを持って何回かバタバタと振ったらやっといなくなってくれました。
因みに私は虫類は苦手で手で捕まえられない
それにしても警戒心のない蝉でした。
それとも力尽きてやっとの思いで止まったのがポロシャツだったのか・・・そう思うと、ちょっとかわいそうなことをしてしまいました。蝉くん、ごめんね。
さて、本日はお店で流れるBGMのお話です。
お店には音楽が流れている方がいい、いや、そんなものはうるさくてかなわん、と賛否両論のBGM。
イギリスではこのBGMを流さないように活動している方がいらっしゃるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 2で2016年9月1日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
ここはロンドンのオクスフォード・ストリート。ずらりとお店が並んでいます。
お客さんに立ち寄ってもらおうと、どこも賑やかに音楽を流しています。
極め付きはこのDJ。お店の中にDJコーナーを作ってしまいました。
地元の方々はこのBGMにわりに肯定的。
「音楽が聞こえてくると楽しくなるし元気も出てきます。一緒に歌い出したくなりますよ」
「たぶんお客さんにお金を使わせるための方法なんだと思うけど、面白くていいじゃないですか」
しかし、ここにショッピングにやってきたフランス人の皆さんは一様に否定的。
「ちょっとうるさいです。耳障りですよ。もっと静かにして欲しいなと思います」
「音楽をガンガン鳴らして興奮させ、たくさん買い物をさせようとしてるみたいに感じます。僕は静かな方がいいですね」
確かに、フランスではこんな風にBGMを流しているお店はほとんどありません。
そんな中、登場した紳士はナイジェル・ロジャーさん。
公共の場で音楽を流すのを止めさせるために、かれこれ24年も戦ってきた方です。
そのために団体も設立しました。メンバーの数は数千人にもなるそうです。
近頃ではパブで食事をする時でさえ叫ばなくてはならないと嘆いていらっしゃるそうです。
「絶え間なく音楽を聞かされることは、常に神経に刺激を受けることになります。こんな環境中で生活したり働いたりしてたら、頭がおかしくなってしまいますよ。こうして話していますけど、ちょっと辛いですね」とナイジェルさん。
この度、ナイジェルさんの作った団体の運動のおかげで一つ良いことがありました。
あのマークス&スペンサーがBGMを流すのをやめたのです。
とはいうものの、この手の産業には音楽は絶対に欠かせないと言います。
「お店に入って音楽がないと居心地が悪いはずです。話もしにくいですからね。音楽があればそんなことはありませんよ。買い物もしやすくなりますし、お店にとどまる時間も長くなります」とBGM提供会社の方。
マークス&スペンサーはBGMをやめましたが、他のお店はやめる気配はありません。
確かに、良い音楽が流れていると売り上げが上がると言う研究結果もあるそうです、とリポーターは締めくくっていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、隣の部屋に住むカップルと同じエレベーターに乗り合わせた。僕はヘッドホンをつけていたけど音楽は流してなかった。すると、奥さんがにっこり微笑みながら亭主に向かっていった。『猫の匂いがするのはこいつだっけ?』『ああ、そいつだ』と亭主」
VDM (Vie de merde)より
こんなところにも影響が・・・ [イギリス]
2024年のオリンピック招致に名乗りを上げているパリ。
現在、フランス大統領がパリ市長やオリンピック招致委員会の代表を伴ってリオを訪問しています。
随行員なども含めたらかなりの人数になりそうですが、気になるのはその費用。
この時期ですからねえ〜、かなりの額になりますよねえ〜。
これが今の日本だったら大問題になっていたかも。
今の所、フランスのマスコミは批判したりはしてないようですが・・・。
さて、世界に衝撃が走った英国のEU離脱問題。こんなところにも影響が出ていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年8月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはジブラルタル。
イベリア半島の南東端、地中海に突き出した小さな半島にあるジブラルタルはイギリスの海外領土。つまりここは英国です。
あの国民投票では、95%の住民がEU残留に投票したそうですから、少々ややこしい話になってしまいました。
「これから一体どうなるのかわかりませんが、スペインは自分たちのやりたいようにやるでしょうね」と女性。
「あらゆる物資がスペインとの国境から入ってきます。国境を閉めてしまったらどうなることやら・・・」と別の女性。
ジブラルタルを巡っては英国とスペインの間で領土問題が延々とくすぶってきました。
そのため、スペイン政府はこの機会をシブラルタルを取り戻す絶好のチャンスと捉えています。
地中海の玄関口に位置するジブラルタルを手に入れられれば、いろんな意味で有利です。
そもそも “ジブラルタルがスペインに帰属しなくてはならないのは明らか” と言うのがスペイン政府の主張です。
そのため、締め付けの一環か、国境での検問を強化しています。
おかげで常に車の長い列ができており、通過するのに3時間もかかるとか。
スペインから国境を越えてジブラルタルで働いている人は6,000人ほど。
「こうなると、ここまでして安月給のジブラルタルで働く必要があるかなと疑問になってきますよ」とスペイン人の男性。
一方、ジブラルタル政府は、スコットランドと歩調を合わせ、独自にEUと交渉し加盟を維持するつもりだそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、オリンピンク中継のアナウンサーが『100メートル決勝の行われるオリンピック競技場に雷が落ちました』と言った。で、結局、その雷はわが家に落ちたようだ。決勝の始まる20分前にテレビが真っ黒焦げになってしまった」
VDM (Vie de merde)より