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地方の美味しいもの4 [フランスの郷土料理]

 フランスの地方に伝わる美味しいものシリーズの第四回目は、南部の都市トゥルーズ生まれのソーセージです。

Paris_Montgazin.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年11月2日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 この地方の伝統の料理がこれ。

 付け合わせのどろっとしたものは白いんげん豆の煮込み。メインはトゥルーズのソーセージです。

 とは言っても、ソーセージには、白いお髭のアンドレさんのひと工夫が加わっています。ソースをかけたら完成。

 アンドレさん、この地方の加工肉・惣菜店が加盟する全国組織の議長さんらしい。愛称は “ムスターシュ” (口ひげ)。

 加工肉業を営む友人と “トゥルーズのソーセージ“ を商標登録したそうです。

 それではその作り方を最初から見せてもらいましょう。

 材料はもちろん豚肉。この地方で育てられた豚の肉を使います。

 肉の塊を適当な大きさに切り分けます。味付けは塩とコショウだけ。これをミンチにかけ腸詰にしたらソーセージの出来上がりです。

 次は付け合わせの準備。白いんげん豆を水につけます。これを煮込むのですが、そのためにはスープが必要です。

 ここからは、アンドレさんの奥様やお友達が手伝ってくれます。

 材料は、玉ねぎ、人参、セロリ。それぞれざく切りにしたら鍋に入れ、豚肉の煮汁を加え火をつけます。

 そこに白いんげん豆を入れて2時間半ほど煮込みます。煮込んだものがこれ。とろりと柔らかくなった豆をつぶします。

 一方、ソーセージはフライパンで焼きます。だいたい20分ほどで火が通るそうです。

 フランソワさんは屋外で焼いたソーセージがお好みらしい。

 「火で焼くのが好きですね。煙が出るからさらに美味しさが増します」

 ソーセージが焼けたらいよいよお皿に盛り付け。

 長〜いソセージを切り分けたら、ライスペーパーで包みます。これがアンドレさんのひと工夫。

 これをオーブンで焼き周りをパリパリっとさせます。

 「白いんげん豆がとろっとして美味しいのがまたいいんですよ。ソーセージによく合います」とアンドレさんの奥様。

 トゥルーズのソーセージはスーパーでもよく売っていて、フランスにいた頃よく食べました。

 パックに2〜4本入っていてラベルにToulouseと書いてありました。それで、ああ、これはトゥルーズ名産のソーセージなんだあと思ってました。

 塩とコショウだけの味付けとは思えないくらいに美味しいソーセージでした。

 そのまま焼いて食べていましたが、パリパリのライスペーパーで包んで食べるのも面白いですね。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******

今日、パパがバーベキューの火を起こすのに家のドライヤーを使った。おかげで、髪を乾かすのに使うたびにソーセージの匂いがする [あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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地方の美味しいもの3 [フランスの郷土料理]

 最近、やたら怪しいメールが次から次へと届きます。どれもフィッシング詐欺を狙ったものばかり。

 その手には乗らないよ!と知らん顔してますが、あまりに次々と届くので呆れるばかり。

 この妙なブームが早く過ぎ去ることを願います。

 さて、フランスの地方に隠れた美味しいものを紹介するシリーズも第三回目です。

 “地方の隠れた美味しいもの” とは言うものの、今日紹介するのはあまりに有名。

 日本では10数年くらい前から注目され始め、あっという間に全国に知られるようになりました。

 しかし、その美味しいものを発明した人のことはそれほど知られていません。

Paris_Landevant.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年11月1日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはブルターニュ地方のクレープ屋さん。焼きたてのクレープにかけられたのは塩バターキャラメルソース。

 「私の一番好きなクレープです」と女性。

 美味しそうですねえ〜。食べたぁ〜い。

 その美味しそうな塩バターキャラメルを発明したのがこの方、アンリ・ル・ルー(Henri Le Roux)さんです。

 チョコレート職人、しかもマイスターの称号付き。

 このマイスターが塩バターキャラメルを発明したのは、今から40年も前のことでした。当時はキブロン(Quibron)にお店を構えていました。

 「真っ白な原稿を前にした作家のようなものでした。そこにレシピを書き込んでいったんです。塩が多すぎたり少な過ぎたり、試行錯誤が続きました」とマイスター。

 当時、砂糖と塩を混ぜるというの革命的だったそうです。

 「そんなもの本当に食べられるのか?とか、甘いお菓子に塩なんて!と言われました」とマイスター。

 日本じゃ昔からやってますけどね。あんこに塩を混ぜます。

 それはさておき、マイスター、数年前に現役を引退されたそうです。しかし、その腕はまだまだ確か。

 とは言っても、この後は弟子のジュリアンさんが引き継いで塩バターキャラメルを作ってくれます。

 「色がつき始めたでしょ。このくらいがちょうどいいんです。何℃くらいかって?それは企業秘密ですよ(笑)」とジュリアンさん。

 色がついたら火を止めて牛乳を加えよく混ぜ合わせたらバターを加えます。

 すごい量のバター!1グラムたりとも変わらずマイスターのレシピ通りだそうです。

 最後に、アーモンド、カシューナッツ、クルミを細かく砕いたものを加え、型に流し入れて冷まします。

 発明した当時の1977年には150キロほどの生産量だったのが、現在では8〜10トンにもなるそうです。

 しかし、ここランデヴァンにある工房では今も職人さんたちの手作りです。

 「大切なのは熟練の職人による手作りだということです。何台も機械を導入して大量生産しようなんて気はありませんよ。味にこだわるからこそ手作りなんです」とジュリアンさん。

 塩バターキャラメルの商品はこんなにたくさんあります。

 瓶詰めのジャムのようなものもあれば、ビスケットになったものやチョコの中にも入っています。

 今やブルターニュ地方にはなくてはならない食べ物になっています。

 続く・・・。




******* フランス人のつぶやき *******

日、何ヶ月も便りのなかったメル友からメールが来た。僕が元気か知りたがってるって?いやいや、僕が塩バターキャラメルを送ろうかと言ったから返事が来たんだ

VDM(Vie de Merde)より


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地方の美味しいもの2 [フランスの郷土料理]

 今週は、シリーズでフランスの隠れた美味しいものを紹介しています。

 第二回目の今日は、リヨンで生まれたデザート、プラリネのタルト(tarte à la praline)。

Paris_Lyon.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月31日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 リヨンの街を流れるソーヌ川。

 この中洲にあるのがバルブ島(Île Barbe)。現在はリヨン市の9区にありますが、かつてはサン=ランベール=リル=バルブ(Saint-Rambert-l’Île Barbe)という独立した村でした。

 その名はこの界隈の名前となって残っています。

 ここで生まれたのがこの真っ赤なタルト。正式な名前は、サン=ランベールのプラリネ・タルト。

 この赤いつぶつぶがタルトに使われているプラリネです。

 因みにプラリネとは焙煎したナッツ類に熱した砂糖を混ぜてカラメリゼしたもの。

 「リヨンでは昔から普通の家庭でプラリネを使ったデザートがよく食べられていました」とパン屋さん兼お菓子屋さんのフィリップさん。

 作り方は、まずは玉子、バター、小麦、砂糖を使って生地を作ります。

 こうやって混ぜ合わせたら1日寝かせます。そうすると、プラリネ入りのこの赤いソースがよく馴染むのだそうです。

 フィリプさん、弟子に作り方を伝授しています。

 「プラリネが透明になったら出来上がりです」と弟子。

 どうもこのソースの中には生クリームも入っているらしい。生クリームがプラリネの味をマイルドにしてくれるそうです。

 プラリネを砕くと中にアーモンドが入っています。このプラリネの元祖はローマにあるとか。

 出来上がったタルトをお客様に食べていただきます。

 なんだか大きなビスケットに赤いプラリネを分厚く塗ったようなお菓子ですね。

 「見た目がいいですね。僕は赤が好きですから。それにこれは食べるのも簡単。そして味にうるさい人が美味しいと言って食べるデザートですよ」と男性。

 フィリップさんのお弟子さんがプラリネを塗っています。均等に塗るのはなかなか難しいですね。

 リヨンではウェディングケーキがこのプラリネ・タルトになってたりするそうです。

 それだけ愛されているお菓子ということなんでしょうね。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******

今日、元彼が “10キロ痩せる方法” という件名のメールを送ってきた。そのメールを開いた時、私は大きなタルトの一切れを夢中で食べている真っ最中だった [がく~(落胆した顔)]

VDM(Vie de Merde)より


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地方の美味しいもの1 [フランスの郷土料理]

 久しぶりに東京の水がめをチェックしたら、利根川水系も荒川水系も平年をだいぶ上回っていました。

 利根川水系が86%、荒川水系が79%。秋の長雨でだいぶ溜まってます。

 とにかくあの雨は長かったあ〜。それに比べて昨日の晴天は爽快でした。

 水はたっぷりあるし、お正月までこんなお天気が続いてくれたら最高に幸せなのですが・・・。

 さて、今日から五回のシリーズでフランスの地方にある美味しい料理を紹介します。

 第一回目の今日は、フランス南部、地中海のリゾート地セット(Sète)のスペシャリテです。

Paris_Sete.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月30日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばk、mらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 これがセットのスペシャリテ “ティエル(tielle)” 。これで12人分だそうです。

 マダムがお会計を済ませている間にムッシューがティエルをバッグにしまいました。

 こんなに大きなティエルをご購入とは、お客様でもみえるんでしょうか?

 ここはセットの市場。あちこちのお店でティエルを売っています。

 よく見ると種類もサイズも様々です。ナイフを入れるとこんな風になっています。

 「ティエルは、タコをトマトソースで煮たものをタルト生地で包んで焼いたものです」とお店の女性。

 こちらはちょっと小ぶりのティエルです。生地の上に具をのせたら生地で蓋をします。あとは具が飛び出さないように周りをしっかり閉めます。

 昔、イタリア移民が家族で食べていたのがこのティエルです。そのうちこれを港で売り始め、いつの間にかセットの名物グルメになったのでした。

 そう言えば昨年の週末旅でセットに行った時にティエルが登場しました。

 その時の説明によると、釣れても商品にならないタコを漁師たちが投げ捨てていたのを貧しい移民たちが家に持ち帰り食べていたのがこのティエリだったと言っていました。

 「セットの住人なら必ず食べる料理だよ」と男性。

 「どこか他の所で大量生産されているようだが、あれは全く別ものですよ」と別の男性。

 どれも同じに見えるティエルですが、それぞれが個性があります。様々な香辛料を使い、生地の厚みもいろいろです。

 「どのお店にも、そのお店ならではのティエルがあります。どれも皆美味しいですよ」とマダム。

 お値段の方はと言えば、小さいのがだいたい2.50ユーロ、大きいのが12ユーロほどです。

 前菜や食前酒のお供に食べられることが多いそうです。

 バカンスでセットにやってきたこのご家族もティエルを召し上がっています。

 「いくつか買って家に持って帰りますよ」とお父さん。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、彼とキスをしていると、彼が突然こう言った。『なぜだか知らないけど、君とキスをしていると、なぜだかトマトの詰めもの料理を思い出すんだ』

VDM(Vie de Merde)より


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フランスの食のお宝4 [フランスの郷土料理]

 昨日の午前中は天国のような晴天が永遠に続きそうに見えましたが、残念ながら午後には雲が空を覆い始めてしまいました。

 ああ・・・。東京地方はまたしばらく雨や曇りの日が続きそうです。

 さて、フランスの郷土料理シリーズも今日が最後になりました。

 最後は、日本でもよく知られている料理グラタン・ドフィノワ。じゃがいものグラタンです。

Paris_Allemont.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月13日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 これがグラタン・ドフィノワ。

 フランス全土で作られ食べられている料理です。

 作る人によってちょっとずつ手が加えられ、個性的な味になっています。

 今回は元祖グラタン・ドフィノワを探して、その発祥の地ドフィネ地方へとやってきました。

 本物を作ってくださるのはこの方、マルセルさんです。

 材料はスーパーで調達します。

 生クリーム、牛乳、ニンニク等々、そして主役のジャガイモも忘れてはいけません。

 かなりの量のジャガイモをお買い求めになりました。

 全部が揃ったらお会計を済ませて帰宅。

 自宅の厨房でいよいよ調理開始です。

 お友達のミレイユさんに手伝ってもらいながらジャガイモの皮をむきます。

 そして、スライス。まな板を使わずに見事に薄切りにします。

 長年この作業をやらないとここまでの技術は習得できないですね。

 「薄くスライスすればするほどとろけるようなグラタンになります」とマルセルさん。

 ニンニク、バター、牛乳、生クリームを加え、最後にチーズのスライスをのせます。

 これをオーブンに入れ火を通します。

 その匂いを察知してか、息子さん夫婦がやってきました。

 そして、猫ちゃんもなにやら気になる様子。

 途中でナイフを刺してどんな具合か確かめます。

 約1時間ほどで焼き上がりです。とろとろになってて美味しそうですねえ〜。

 「皆さん、似たようなものを作ってグラタン・ドフィノワと言っているようですけど・・・」とマルセルさん。

 「これが本物のグラタン・ドフィノワですよ。これを変な風に変えちゃいけないですよ」とマルセルさんのお友達。

 寒いが続くと、こういう暖かいものが食べたくなります。このジャガイモのグラタンは材料も日本で手に入るので簡単に作れそうです。

 因みに、お供に飲むワインはボジョレーがいいそうです。

 来月解禁になるボジョレ・ヌヴォーでも行けそうな気がします。解禁日は11月16日木曜日。

 終わり。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、大好きな彼女と電話しながらジャガイモの皮をむいていた。ちょうどむき上がったジャガイモを水を張ったボールに投げ込んだら、チャポン!と音がした。すると電話のむこうの彼女が言った。『あら、トイレにいるの。じゃあまたね』


VDM(Vie de Merde)より


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フランスの食のお宝3 [フランスの郷土料理]

 昨日の朝の東京地方、かなりの寒さでした。どうも11月下旬の気温だったらしい。

 ほとんど室内にいて長時間外出することはないので特にこれと言って困ることはないのですが、雨続きの上にこの寒さではどうも気分が下向きになりがち。

 今日は久しぶりに日差しがあるようなのでホッとしてます。

 さて、今週はフランスの郷土料理を紹介しています。

 第三回目の今日は、バスク風鶏肉料理です。向かった先はもちろんバスク地方。

Paris_StJeanLuz.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月12日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 本日の料理を作ってくださるのは、このご夫婦、クリスティーヌさんとジャン=ミッシェルさんです。

 いつものように市場で材料を調達。

 最初に立ち寄ったのは生産者直売店。ここで鶏肉を購入。

 「2キロくらいあるので余裕で5人分の料理ができます」とクリスティーヌさん。

 次は八百屋さんへ。バスク風ソースを作るのに、玉ねぎ、にんにく、トマトが必要です。

 そして必須アイテムが唐辛子。赤と緑の二種類を使います。

 「赤唐辛子は今が旬で美味しいんですよ。それに料理の色合いが良くなりますから、これを使います」とクリスティーヌさん。

 ちなみに、この唐辛子、強い辛味はなく、むしろその香りが好まれて料理に使われるようです。

 材料が揃ったらいよいよ料理の開始です。

 ここは森の中の一軒家。ひょっとして別荘でしょうか?

 それはともかくとして、ジャン=ミッシェルさんの担当は唐辛子の種取り。

 クリスティーヌさんは鶏肉を準備します。塩・コショウしたらハーブを振りかけます。

 「まずこうしてフライパンで焼いてから、バスク風ソースで煮込みます」

 別のお鍋でそのバスク風ソースを作ります。

 まずは玉ねぎを炒め、刻んだ赤と緑の唐辛子、にんにくの順に入れます。

 そして最後に茹でたトマトを加えます。

 全体に火が通ってとろりとしてきたところで、パウダー状になったエスプレットを加えます。

 エスプレットはバスク地方特産のAOC付き唐辛子。こちらも辛味より香りがいいのが特徴です。

 これでバスク風ソースの出来上がり。これを炒めた鶏肉にかけて弱火で15分ほど煮込みます。

 いつの間にか友人の皆さんがいらっしゃってました。

 テーブルの準備ができたと同時に料理も完成。さあ、いただきましょう!

 なんていっている間にお鍋は空っぽ。美味しかったんでしょうねえ。

 最後はやっぱり歌で締め。ちゃんとコーラスになっていところがバスク地方らしいですね。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、パパも子供達も絶対一人一つずつ骨つきもも肉が食べたいというので、鶏を二羽も買わなくてはならなかった [ちっ(怒った顔)]


VDM(Vie de Merde)より


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フランスの食のお宝2 [フランスの郷土料理]

 16日の月曜日、ブルターニュ地方の空が、うっすらとオレンジ色に染まったそうです。→こちら

 専門家によれば、アイルランドに接近していた嵐 “オフィーリア” の影響で、サハラ砂漠の砂がここまで運ばれてきたのだそうです。

 セピア色の空は初めてだったようで、大気汚染か?と心配した人たちもたくさんいたとか。

 それはさておき、フランスの郷土料理シリーズの二回目は、日本でもよく知られているキッシュ・ロレーヌを紹介します。

 作ってくれる場所は、もちろんロレーヌ地方です。

Paris_DombasleSM.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月11日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こんがり焼きあがったキッシュ・ロレーヌ。こちらもオレンジ色です。

 パン屋さんで買うと電子レンジであっためてくれたことがありました。

 やっぱり熱々をいただくのが美味しいですね。

 これを作ってくれるのがこちらの女性二人。例のコンフレリーのメンバーだそうです。

 まずは材料の調達から。

 玉子、生クリーム、そしてベーコン。

 「粗塩をすりこんでローリエの葉と一緒に24時間寝かせた後、燻製したベーコンです」とお肉屋さん。

 手をかけて作られたベーコンのようです。

 材料が揃ったところで料理開始!

 玉子を溶いて、塩・コショウしたら生クリームを加え、最後にナツメグで香りをつけたらよく混ぜ合わせます。

 次に生地を型に広げたら、フォークで穴を開けます。

 そこに、細かく刻んだベーコンを置き、先ほど用意した玉子を投入。

 ベーコンはあらかじめ火を通しておく人もいるとか。

 これを200℃のオーブンに入れこんがりと焼き上げます。

 ずいぶんとシンプルな料理ですね。焼きたてのホカホカを皆んなでいただきます。

 500年以上も前から作られてきたキッシュ・ロレーヌ。薄くてカリカリっとしたのがその特徴だそうです。

 「はじめはパン生地を使って作られていました。パンを焼く時に一緒に焼いていたんです」

 今では様々な具を入れて作るようですが、本物は、玉子と生クリームとベーコンだけ。

 それ以外はキッシュ・ロレーヌとは言わないそうです。

 この辺りはワインの産地でもあります。

 皆さんが飲んでいるのは今はやりのロゼ?それとも白ワインか?

 コンフレリーのメダルが可愛いですね。そして男性は黒、女性は赤のお揃いのエプロンもあるようです。

 Face Bookでの活動報告は→こちら

 続く・・・。




******* フランス人のつぶやき *******


今日、夫が冗談でキッシュ・ロレーヌにフェーヴを隠したと言う。おかげで私の歯が欠けた

VDM(Vie de Merde)より


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フランスの食のお宝1 [フランスの郷土料理]

 先週末のフランスは季節外れの暖かさ(というより暑さ)だったようです。

 どうもアフリカからの暖かい空気がフランス全土のみならず南ヨーロッパ全体を覆っていたらしい。

 気温が異常に上下するのは日本だけではなさそうです。

 ともあれ10月も半分が終わってやっと本格的な秋を迎えられそうです。

 秋と言えば・・・食欲の秋!

 今日から4回のシリーズでフランスの郷土料理を紹介します。

 第一回目の今日は、フランス北部ピカルディ地方の名物料理フィセル(ficelle)。

Paris_Corbie.jpg
 

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年10月10日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはコルビの青空市場。本日の料理を作ってくれるジュヌヴィエーヴさんがお買い物にやってきました。

 「質のいいものの方がいいですね。だから小さな農家で作られたものを買うことが多いんです」

 さあ、帰宅したらすぐに料理に取りかかります。

 まずはクレープ生地を準備。次にデュクセル(duxelles)を作ります。

 エシャロット、玉ねぎ、マッシュルームをみじん切りにして水分がなくなるまでバターで炒めたものがデュクセルです。

 「昔はキノコを近くの森に取りに行ったものです。そのキノコを使うと独特のいい味になるんです」

 ジュヌヴィエーヴさん、ざっくりと切って炒めたらフードプロセッサでみじん切りにしてました。

 文明の利器は使うべし!面倒な作業から人間を解放してくれます。

 このデュクセルとクレープを使った料理がフィセル・ピカルドゥ(ficelle picarde)です。

 この料理が生まれたのは1956年のことでした。

 生みの親は料理人マルセル・ルフェーヴル。コンクールに出すために発明した料理でした。

 これが人気を博し、以来、ピカルディ地方を代表する料理になったのでした。

 「お客さま、特に外国からのお客さまをお迎えした時は必ずこの料理を作って出しますよ」

 準備ができたら、まずはクレープを焼きます。

 このクレープに、ハムとデュクセルをのせたら巻きます。

 これを耐熱皿に入れ、生クリームをかけます。

 「ベシャメルソースをかける人がいますが、それは間違い。本物は生クリームです」

 最後におろしたグルイエールチーズをたっぷりのせたらオーブンで焼きます。

 こんな風に焦げ目がついたら出来上がり。

 おばあちゃんが作ってくれたフィセルを家族全員でいただきます。

 「もう最高です。それ以外に言うことなし」とお孫さん。

 こんなに言ってもらえるんだったら、おばあちゃんも作った甲斐がありました。

 「これはこの地方伝統の料理で、子供の頃から食べています。母の作ってくれたフィセルは世界一だと思いますよ」と娘さん。

 今年78歳になるジュヌヴィエーヴおばあちゃん、毎月一回はこの料理を作って家族に食べさせてくれるそうです。




******* フランス人のつぶやき *******


今日、祖母が作ってくれた美味しいトマトソースを自分でも作ってみようと何年も試していたのだが、34歳にしてやっと作ることができた。それは、袋に入ったフリーズドライのトマトソースの味だったのだ[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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復活祭のご馳走 5 [フランスの郷土料理]

 調査会社Ipsosが21日に発表したフランス大統領選候補者の支持率は以下の通りになっています。


 マクロン   24%


 ル・ペン   22%


 フィヨン   19%


 メランション 19%


 アモン     7.5%


 その他    --


 一方、別の調査会社Harris Interactiveが18日〜20日に行った調査によれば下記の通り。


 マクロン   24.5%


 ル・ペン   21%


 フィヨン   20%


 メランション 19%


 アモン     7.5%


 その他    --


 政策に具体性がないとか批判されていたようですが、マクロンがわずかに支持率を上げています。


 第一回目の投票は今週の日曜日。


 さて、シリーズの最後は、フランス西部の小さな村コンブラン(Combrand)を訪ねます。


Paris_Combrand.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 あるお宅に続々と集まってくる人々。

 

 今日はこれからこの地方に伝わる復活祭のガレットを作ります。

 

 悠々自適のリタイア生活を楽しんでいるおじさま方を指揮するのはこの家の女主人クリスティーヌさんです。

 

 まずは大きな桶が登場。まるでシンクのよう。

 

 「卵と砂糖を混ぜたら、溶かしバターを入れる」とクリスティーヌさん。

 

 ドボドボドボっと大量の溶き卵が入れられます。

 

 砂糖、ぬるま湯で溶いたイースト菌、さらにオレンジの花のフレイバー水を加えたら、小麦粉10キロを投入。

 

 よくこねて生地を作ります。

 

 卵とバターが入ったパンと言えば、ブリオッシュ。

 

 復活祭のガレットはブリオッシュの生地で作られます。

 

 「四旬節で食べないでとっておいた玉子がたくさんありますから、それを使わなくてはなりません」と何回も聞いたフレーズがやっぱりここでも登場しました。

 

 まあるく整形した生地は、布巾を敷いたカゴの中に入れられ、数時間かけて発酵されます。

 

 昔はこのカゴも自前で作っていたそうです。

 

 パンが発酵している間にお昼をいただきます。お鍋の中にはたっぷりの豆料理が入っていました。

 

 さて、発酵して2倍ほどに膨らんだ生地は適当なサイズに切り分け、棒状に伸ばします。

 

 最後にこの棒状の生地を三つ編みにします。

 

 「両親が作ってましたから私も作り続けています。家族全員が勢ぞろいするいい機会にもなりますしね」と女性。

 

 生地の準備ができたら、お隣のパン屋さんへ向かいます。

 

 玉子の黄身でお化粧してもらったら、240℃のオーブンの中へ。

 

 1時間足らずすると、こんがり焼けたガレットが出来上がります。

 

 「ああ、いい匂い!」と、翌日の復活祭を待たずして試食です。

 

 焼きたては美味しそうですね。食べたくもなります。

 

 終わり。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、同居人が玉子を茹でる鍋がなかったため、違う方法で茹でることを発見した。で、結局、玉子は爆発した」

 

VDM (Vie de merde)より

 



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復活祭のご馳走 4 [フランスの郷土料理]

 あんなに華やかだった桜がすっかり葉桜になり、まわりの緑と同化していました。


 そして4月もあっという間に終わってしまいそうです。


 そうやって一年があっという間に過ぎ、十年もあっという間に過ぎてしまう、なんてことになってしまうのかしら・・・。


 さて、シリーズの四回目は、ピレネー地方に伝わる復活祭のお料理です。 


 その名も、マサカナット(Massacanat)。


 まさか、納豆?なんてオヤジギャグを飛ばしてる場合じゃなかったですね。へへへ・・・。


 どんな料理なんでしょう?


Paris_Campan.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月13日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 時代を感じさせるこの映像。

 

 いつの時代???と思いながら見ていると民族衣装を着ている人の向こうには自動車が何台も止まってます。

 

 なあんだ、現代なんじゃあありませんか。

 

 ここは人口200人ほどの小さな村カンパン(Campan)。

 

 今日は民族衣装に身を固めた方々が、復活祭の料理マサカナットを作ってくれます。

 

 材料は、玉子、玉ねぎ、ペルシヤッド(パセリとニンニクをみじん切りにしてオリーブ油で和えたもの)、豚肉。

 

 まずはフライパンで豚肉を炒めます。

 

 その間に玉子をときます。この溶き玉子は、豚肉にペルシヤッドを加えてから注ぎ入れます。

 

 このまま玉子が固まるまで焼いたら出来上がりです。

 

 マサカナットは早い話がオムレツのこと。前日の残り物を具にして作る、農家に伝わる伝統の料理なのでした。

 

 そしてこんな風にパンにのせて食べるようです。

 

 「復活祭の日の残り物を使って翌月曜日と火曜日にオムレツを作るんです。2月からずっと食べないでとっておいた玉子を使って作るんです」

 

 やはり、この地方でも在庫処分の玉子を使った料理でした。

 

 「マサカナットを真ん中に置いて、一切れ切ってパンと一緒に食べれば各自のお皿は必要ありません」と男性。

 

 なるほど。そうなると食器洗いの手間も省けます。こりゃ便利ですね。

 

 「うちではよく作りますよ。おばあちゃんが残り物を使って作ってくれるんです」と若い女性。

 

 ここにお集まりの皆さん、昔からの伝統や文化を継承するために作られた協会Les Pastourelles de Campan(“カンパンの羊飼いの少女”という意味)のメンバーだそうです。

 

 こうやって民族衣装を身につけて伝統の料理を食べることもその活動の一環です。

 

 のんびりした山間の村に響く音楽とダンスの音。平和ですねえ〜。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

  

 

 

「今日、うちの子供たちより先に隣の犬がイースターエッグを見つけてしまった[あせあせ(飛び散る汗)]

 

VDM (Vie de merde)より

 



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